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疲労

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#東洋医学

東洋医学は思ったより単純 2

東洋医学は思ったより単純 2

 東洋医学がやることは、「体内で崩れてしまったバランスを元に戻す」、これだけです。別の言い方をすれば、「本来もっている自然治癒力を発揮させる」です。

これは、西洋医学的な病名が何であっても、です。

ガンでも、風邪でも、不眠でも、不妊でも、冷え症でも、自律神経失調症でも、過敏性腸症候群でも、更年期障害でも、うつ病でも、腰痛でも、肩こりでも。

つまり、体内のバランスが崩れれば、どんな病気にでもな

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お参り

お参り

いつ治るか、どれくらいで治療が終了するか、が比較的はっきりしているものとそうでないものがあります。

例えば歯の治療は、治療開始前におおよそのことがわかります。運動器の外傷も、個人差はあれど、これまでのデータからある程度のことは推測できます。大腿骨の骨折ならこれくらい、上腕骨ならこれくらい(で治る)、と。また、感冒(ふつうの風邪)は、悪寒、発熱、喉の痛み、鼻水(鼻づまり)、を経て、症状が治まるのに

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らしく

らしく

だいたい「らしい」ものです。猫は猫らしいし、犬は犬らしい。

猫は自ら「猫らしくあろう」としているのではないだろうけど、でも猫は猫らしい。猫にも個性はありますが、どんな猫でも猫らしい。ときに仕草や立ち居振る舞いが「なんか人間みたい」と言われる猫であっても、それこそが猫らしかったりします。

戦国時代、武術は殿様を守るためのものとして存在しました。つまりボディガードです。ディフェンスあってこそのオフ

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「とりあえあず」の重要性

「とりあえあず」の重要性

「とりあえずビール」というのは、ビールを飲んでからじゃないと他のことは考えられない、まずはビールに対する欲求を解消して、それから次に取り掛かろう、と大げさにいえば、そういうことですね。

漫画「じゃりン子チエ」のチエ、竹本チエちゃんのおばあちゃん曰く、不幸は「ひもじい、寒い、もう死にたい、の順番でやってくる」そうです。だから悩みがあるならまずは空腹を満たし、温かくする。悩むのはそれから。

食べて

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疲れが取れない人

疲れが取れない人

「疲れ」のサインは様々あります。全身の疲労感、倦怠感だけでなく、局所の疲れ、腕が疲れる、足が疲れる、目が疲れる、朝起きられない、イライラする、持病が悪化する、その他にも、肩が凝る、腰が重い、腰が痛い、考えたくない(思考拒否)、胃が痛い、下痢をする、めまい、耳鳴り、動悸、息切れなどなど。数え上げれば切りがないといっていいほどです。

疲れの原因は様々。ハッキリとわかるものもあれば、よくわからないもの

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疲れていると自然治癒力が働かない

疲れていると自然治癒力が働かない

「あたしは冷え症、指先が冷たいの」といっても、指先だけが冷え症なわけではありません。

指先が冷たいのは事実ですが、体全体の冷え症の症状として指先が冷たい、ということです。

ですから、指先を揉む、指先を温めるなどのことは対症療法として有効です。しかし、やはりそれは対症療法であり、それ以上でもそれ以下でもありません。

本来であれば、人は、生活に支障がない程度に体調を維持する力をもっています。肩こ

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照らされた海のように

照らされた海のように

眼精疲労は、眼の精力が衰えて目が疲れます。結果、眼の働きが悪くなります。

五行説では眼(目)は肝に、精は腎に属します。眼精疲労とは、肝腎の病であり、眼精疲労をよくするためには、肝と腎の両方のお手当が必要です。精力とは全身を滋養するエネルギーのこと。

眼の疾患に多く用いられる「照海」というツボがあります。「照」はあかるくてらす、「海」は大きい、もしくは一つになる(海は川が集まってできる)という意

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不定愁訴をやり過ごさない

不定愁訴をやり過ごさない

東洋医学は不定愁訴に効果的です。

2/5夜のNHKの番組で東洋医学の特集をやっていました。鍼灸師である自分としては、東洋医学のことを多くの方に広く知ってもらえるのは、とてもうれしいですね。

東洋医学は東洋医学という割に今一つ、今二つ、日本人に馴染みが薄い。

東洋医学は不定愁訴に効果的です。

不定愁訴とは、西洋医学的検査では原因が特定できないが、頭が重い、イライラする、疲労感、よく眠れないな

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陰を愛したい

陰を愛したい

テンションが上がりっぱなしで睡眠時間もわずか、そんな躁の状態が続いてるような人がいます。睡眠時間が少なければ陰が補充されないために、早かれ遅かれ「陰虚」となります。

陰虚とは、言い方を変えればこころと体の潤いがなくなること。ロウソクでいえば炎が陽、ロウが陰。陰虚となれば、今は元気よく燃えていても、燃料不足でいずれはその炎は小さくなってしまいます。

一般的に、性格が陰気な人よりも陽気な人の方が好

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