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#ヴァンドゥーズ
フランスでショコラトリー店員になる#12 夢叶う
季節はハロウィン。
昔、フランスではハロウィンはお祝いしない。アメリカの文化だから。と聞いたことがあった。
時代が変わったのか、フランスでも、ハロウィンのお祝いをすることがわかった。夫の弟夫婦は、毎年派手に自宅で仮装パーティをしている。
黒いテーブルクロスに、マジパンで作った目玉がころり…手作りチョコレートケーキの上には骸骨やお化けのデコレーション…カラスの置物にカボチャのランタン…本人たち
フランス・季節の仕事~葡萄摘み⑤妖精の村へ~
葡萄摘みの仕事が始まってから、初めての日曜日。
どうしても訪れたかった村へ、オーナーが車で連れて行ってくれた。
5年ぶりに来たその村は、Niedermorschwihr(二―デルモルシュヴィル)。
コンフィチュールの妖精と言われている、フェルベールさんのお店がある村だ。当時、そこで働いていた日本の職場の先輩を尋ねたのだ。
初めて訪れたのは2002年。
その後、サロン・デュ・ショコラでフェ
フランス・季節の仕事~葡萄摘み②~
朝8時前、私達を乗せたトラックは、村を出ると広大な葡萄畑の中を走った。
ブルルン!
車が停車し、エンジンが止まった。
私達は次々にトラックの荷台から飛び降り、一斉にバケツや大きなキューブ型の樽を降ろすと、パトロン(オーナー)の周りに集まった。
パトロンが次々に従業員たちに支持を出し、私達(Les filles/ 同じ部屋のフランス人女性と私)はペアになってパトロンの指さした列に配置された。
フランスでショコラトリー店員になる#9 契約
私は、部屋探しに明け暮れていた。
Perrache駅の近くのシェアハウスは予算オーバーで断念。それから、リヨンの端にあるGrange-Blanche駅のアパルトマンも内覧した。
埃まみれのがらんどうの部屋を見て、改めて気付いた。
そうだ、家具なしに住んだら、一から揃えないといけないんだ…。
途方に暮れ、ガードレールに寄りかかり、道路を行き交う車を暫く眺めていた。
1年以上住むなら家具なし
フランスでショコラトリー店員になる#6突然の嵐
こうして、地方のパティスリーでの販売の仕事が白紙になった私は、残りの内定先、つまり、ムッシュが紹介してくれた近所のショコラトリーでの仕事を考え始めていた。
葡萄摘みの仕事から帰って来たら、すぐに仕事が始まるだろう。だったらそれまでに、ある程度の商品を少しずつ味見して覚えておいた方が良い。
そう思って、時間を見つけてはちょくちょくと通い、食べていないケーキを少しずつ購入して、ノートに書き留めてい
フランスでショコラトリー店員になる#5 白紙に戻る
フランスに到着して、間もなく―。
朝、起きてマダムと話していると、
「そうそう、ちょっと来てくれる?」
とシャワールームへ連れていかれた。
「上を見て」
こちらのシャワールームは、バスタブもあり綺麗だったが、窓がない。それなのに、備え付けの換気扇がとても小さかった。マダムが言うには、この換気扇に水滴が付いて壊れてしまっても、業者はすぐには来てくれない上に、費用が高いという。
つまり、何
フランスでショコラトリー店員になる#4 リヨン到着
パリからTGVに乗り、約2時間―。
遂に、リヨンに辿り着いた。
駅まで迎えに来てくれたステイ先のムッシュは、南仏育ちの元気の良いおじいちゃんだった。日本を発つ直前に決定した、例の新しいステイ先だ。私達は駅から真っすぐに伸びる通りを、ゆっくりと歩き始めた。商店街のような通りだった。右にも左にも小さな商店が並び、賑わっていた。小さなパティスリーを通りかかると、入口付近に小さな赤いテントがあり、その
フランスでショコラトリー店員になる#2
ところで、渡仏前に決めた語学学校(Alliance Française de Lyon)。
日本にいるうちに、学校のホームページにアクセスし、仮登録(Préinscription)をした。内金を支払い、現地に着いてからテストを受け、クラス分けをするシステムだった。
学校選びのポイントは以前にも書いたが、学費や斡旋してくれるステイ先の費用等が高すぎないことと、授業数、入学時期も考慮した。大学も検