魚亭ペン太(そのうち公開)

落語好きのペンギン。 趣味の日記やら詩やら文章を書きます。

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読書の苦手な人へ

厚かましい話ですが、読書が苦手な人へのアドバイスというか、楽になる考え方「読書してみようかな」むしろ「別に読書ができなくてもいいんだ」くらいの気持ちにできたらい…

短編『何も気にならなくなる薬』その194

墓場 怠る 鼻毛 「やっぱり墓荒らしは良くないよ」 「墓荒らしは重罪。そんなことはよくよくわかっている。 しかし、どうしても確かめておきたいんだよ。金目のものがあ…

短編『何も気にならなくなる薬』その193

瓦割り バスドラム エイムズの部屋 エイムズの部屋というのは、いわゆる錯視、目の錯覚の起きる部屋のこと。 一人の大男が大きなドラムを叩いている。 そうかと思うと…

短編『何も気にならなくなる薬』その192

人体自然発火現象 スポンジ インサイダー とあるバーにて。 「君、インサイダー取引って知っているかい」 「アレですよね、未公開情報を持っている内部者が有利な形で取…

短編『何も気にならなくなる薬』その191

色欲 痴話喧嘩 健康器具 健康器具なんてものは買って満足する類で、実際に続く人は殆どいない。 もしそうでないと否定するなら、中古品で売られている品々に説明をつけ…

短編『何も気にならなくなる薬』その190

これをいつまで書くのか、また折り返しはどこなのか。 考えても仕方のないことはわかっているが、それができなくなる日は必ずくる。 その時、私の心の拠り所はどこだろう。…

短編『何も気にならなくなる薬』その189

四月が終わる。ゴールデンウィークが近づいている。 このゴールデンウィークを遊んで暮らせるのはごく一部だろうし、その遊んで暮らす人達にサービスを提供する側もいる。 …

短編『何も気にならなくなる薬』その188

連続殺人事件 拘束 殺戮衝動 --- 物騒な世の中だ。当たり前のように人が人を殺してしまう。 けれどもそんな歴史はずっと昔からあって、それが表沙汰になっているかいな…

短編『何も気にならなくなる薬』その187

ゲーマー シュッとした 郵便番号 --- ゲーミングチェアに座る男性の体型はシュッとしている。 その体型でも健康的な人はいるのだが、そのデスクの上のエナジードリンク…

短編『何も気にならなくなる薬』その186

「空気を入れすぎたタイヤはパンクする」 言われてみれば当たり前だが、人間も同じだろう。 ともなればパンクしたタイヤにいくら空気を入れたところで、ふくらませることは…

短編『何も気にならなくなる薬』その185

オートバイ おはぎ 秋祭り 秋祭りといえば、個人的にはお月見泥棒が懐かしい。 小学生の子どもたちが「お月見泥棒です」と玄関先で言えば、家の中から住人がお菓子を持…

短編『何も気にならなくなる薬』その184

「習慣は第二の天性なり」 なんて言葉がある。 「努力は実を結ぶ」に似たような感じだろう。 あくまで天性であり、それが世の中にどう作用するかはその時と運による。 自分…

短編『何も気にならなくなる薬』その183

給油口 サウンドトラック しわくちゃ ゆっくりと滑らかに車が停まると、車内から音楽が漏れて聴こえる。 助手席から降りてきたしわくちゃの老人が給油口を開け、慣れた…

短編『何も気にならなくなる薬』その182

屋敷 汚らしい カミングアウト 「肝試しをしよう」 そう皆で集まって、懐中電灯やインスタントカメラを持ち寄って汚らしい幽霊屋敷へ足を踏み入れる。 「やっぱりやめと…

短編『何も気にならなくなる薬』その181

「電子レンジ」 「レイシスト」 「アドバイス」 レイシスト、差別的な考え方を主義とする人のことをいう。 そうした言葉があるくらいなのだから、差別のない場所がある…

短編『何も気にならなくなる薬』その180

「アリ」 「マッチ棒」 「カステラ」 サランラップに包んで持ち込んだカステラを食べながら公園のベンチに腰を掛ける。 「これ、わかる?」 一人がマッチ棒を並べて問題…

読書の苦手な人へ

読書の苦手な人へ

厚かましい話ですが、読書が苦手な人へのアドバイスというか、楽になる考え方「読書してみようかな」むしろ「別に読書ができなくてもいいんだ」くらいの気持ちにできたらいいなという感じで記事を書きます。

もちろん持論ですから話半分に聞いてください。これから話す内容もそういうものです。

まず、読書は身構えるものではないんです。

例えばこんなふうに身構えてませんか?

読書は集中力が続かないと読み進めるこ

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短編『何も気にならなくなる薬』その194

短編『何も気にならなくなる薬』その194

墓場

怠る

鼻毛

「やっぱり墓荒らしは良くないよ」
「墓荒らしは重罪。そんなことはよくよくわかっている。
しかし、どうしても確かめておきたいんだよ。金目のものがあるかもしれないからな」
「オレも確かめたいことがある」
「なんだ」
「鼻毛はどのくらいの頻度で手入れする」
「今はそんなことはどうでもいいだろう。ほら仕事を怠るな、手を止めるな」
「墓守に見つかるよ」
「騒がなければ見つからない。ほ

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短編『何も気にならなくなる薬』その193

短編『何も気にならなくなる薬』その193

瓦割り

バスドラム

エイムズの部屋

エイムズの部屋というのは、いわゆる錯視、目の錯覚の起きる部屋のこと。

一人の大男が大きなドラムを叩いている。

そうかと思うと、その反対でドラムに合わせて小人が瓦割りをしている。

この二人が入れ替わると大男は小人になり、また小人は大男になる。

バスドラムと瓦の位置を変えると途端にバスドラムは小さくなり、瓦は大きくなる。

部屋の大きさは同じに見えるの

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短編『何も気にならなくなる薬』その192

短編『何も気にならなくなる薬』その192

人体自然発火現象

スポンジ

インサイダー

とあるバーにて。
「君、インサイダー取引って知っているかい」
「アレですよね、未公開情報を持っている内部者が有利な形で取引をすることですよね」
「世間一般ではそうだな。マスター」
マスターは頷いて男の持っていたウイスキーのグラスに炭酸水を注ぐ。
「これもインサイダーだ」
「何を真面目な顔してくだらないことを言っているんですか」
「たまにはこういうくだ

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短編『何も気にならなくなる薬』その191

短編『何も気にならなくなる薬』その191

色欲

痴話喧嘩

健康器具

健康器具なんてものは買って満足する類で、実際に続く人は殆どいない。
もしそうでないと否定するなら、中古品で売られている品々に説明をつけてもらいたい。
我が家でもすでに物干しになっているぶら下がり健康器は、ぶら下がれる物干しとして売った方がいくらかマシなような気がする。
「やっぱりすぐに飽きた」
私は言い捨てるようにして笑う。
それで焚きつけられて再開するわけでもない

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短編『何も気にならなくなる薬』その190

短編『何も気にならなくなる薬』その190

これをいつまで書くのか、また折り返しはどこなのか。
考えても仕方のないことはわかっているが、それができなくなる日は必ずくる。
その時、私の心の拠り所はどこだろう。
読書をする時間も、ゲームをする時間も、運動をする時間もすっかりなくなってしまった。
今まではそれが拠り所で、それをすることで何とか生きてきた。
それが今ではほとんどやっていない。
歳を重ねるにつれて心の拠り所というのは変わっていくのかも

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短編『何も気にならなくなる薬』その189

短編『何も気にならなくなる薬』その189

四月が終わる。ゴールデンウィークが近づいている。
このゴールデンウィークを遊んで暮らせるのはごく一部だろうし、その遊んで暮らす人達にサービスを提供する側もいる。
だからといって優劣があるわけではない。
期間的にみれば羨ましいかもしれないが、逆もまた然りだ。
色んな商売や生き方があって、人は時間をお金に変えて生活をする。

自分の商売は素晴らしい。こんなにいい働き方はない。
そう考えていても、舞台俳

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短編『何も気にならなくなる薬』その188

短編『何も気にならなくなる薬』その188

連続殺人事件

拘束

殺戮衝動

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物騒な世の中だ。当たり前のように人が人を殺してしまう。
けれどもそんな歴史はずっと昔からあって、それが表沙汰になっているかいないかの違いしかない。
戦争で多くの人を殺した事実は消えない。
誰かが、誰かを攻撃することは何も大人の世界だけじゃない。
子供の世界でも当たり前のようにある。
子供が元気に仲良く遊んでいる。そんな幻想は都合のいい人たちの妄想でしか

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短編『何も気にならなくなる薬』その187

短編『何も気にならなくなる薬』その187

ゲーマー

シュッとした

郵便番号
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ゲーミングチェアに座る男性の体型はシュッとしている。
その体型でも健康的な人はいるのだが、そのデスクの上のエナジードリンクがどことなく不摂生な印象を与えている。
日課である動画編集を終え、次の企画のために通販サイトでネタを探り、使えそうなものを買い物カゴにクリックして入れていく。
スマホの通知は見るまでもない。現状を告げる内容が書かれているに違いない

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短編『何も気にならなくなる薬』その186

短編『何も気にならなくなる薬』その186

「空気を入れすぎたタイヤはパンクする」
言われてみれば当たり前だが、人間も同じだろう。
ともなればパンクしたタイヤにいくら空気を入れたところで、ふくらませることはできない。
やるべきことはひたすらに空気を入れるのではなく、パンクを直すか新しいタイヤに交換するかだ。
しかし人間の体は交換できない。
破れたら修理するしかない。
修理の傷跡はまたパンクを招きかねない。
タイヤにオンロードとオフロードがあ

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短編『何も気にならなくなる薬』その185

短編『何も気にならなくなる薬』その185

オートバイ

おはぎ

秋祭り

秋祭りといえば、個人的にはお月見泥棒が懐かしい。
小学生の子どもたちが「お月見泥棒です」と玄関先で言えば、家の中から住人がお菓子を持って出てくるという行事だ。
今の世ではなかなか難しい行事ではあるが、昔は子供のいる世帯も多かったため、ご近所付き合いも兼ねてお菓子を用意している家も多かった。
また近所にお菓子の工場があったので、そこの工場が穴場というか必ず行く場所だ

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短編『何も気にならなくなる薬』その184

短編『何も気にならなくなる薬』その184

「習慣は第二の天性なり」
なんて言葉がある。
「努力は実を結ぶ」に似たような感じだろう。
あくまで天性であり、それが世の中にどう作用するかはその時と運による。
自分にとっての習慣とはなんだろう。
毎日食事の内容を記録することも、三ヶ月経てば立派な天性だろうか?
とりあえず3月の結果

総消費、約64420kcal
総摂取、約60700kcal
一日平均消費2080kcal
一日平均摂取1950k

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短編『何も気にならなくなる薬』その183

短編『何も気にならなくなる薬』その183

給油口

サウンドトラック

しわくちゃ

ゆっくりと滑らかに車が停まると、車内から音楽が漏れて聴こえる。
助手席から降りてきたしわくちゃの老人が給油口を開け、慣れた手つきでガソリンを注ぐ。
若い男性がゴミ袋を持って受付へと歩いてくる。
そんな姿を見て思わず聞いてしまう。
「親子ですか?」
「いや、さっきヒッチハイクをしてたから拾ったんだよ」
「あのおじいさんを?」
「なんだか、よくわからないけど

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短編『何も気にならなくなる薬』その182

短編『何も気にならなくなる薬』その182

屋敷

汚らしい

カミングアウト

「肝試しをしよう」
そう皆で集まって、懐中電灯やインスタントカメラを持ち寄って汚らしい幽霊屋敷へ足を踏み入れる。
「やっぱりやめとこう、怒られるから」
「今更怖くなったのか」
「誰に怒られるんだよ」
「お父さんとお母さん」
「どうして」
「だってここ、僕の家だもの」
「変なことを言うなよ、おい、走って逃げることないだろ」
一人が怖がってその場から走り出すと他の

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短編『何も気にならなくなる薬』その181

短編『何も気にならなくなる薬』その181

「電子レンジ」

「レイシスト」

「アドバイス」

レイシスト、差別的な考え方を主義とする人のことをいう。
そうした言葉があるくらいなのだから、差別のない場所があるのかと思えばそんなこともない。
誰しもが差別的な考え方を持っていて、
「私はそうではない、彼らは過激派だ」とする人たちの言葉のようにも思えてしまう。

心がどうであるかは一度置いておいて、体が男か女かを判断するのは差別ではなく、区別だ

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短編『何も気にならなくなる薬』その180

短編『何も気にならなくなる薬』その180

「アリ」

「マッチ棒」

「カステラ」

サランラップに包んで持ち込んだカステラを食べながら公園のベンチに腰を掛ける。
「これ、わかる?」
一人がマッチ棒を並べて問題を出す。
二本動かして別の式を作る。
みんなが頭を悩ませている。
わかったといって挑戦するも結局できない。
黙々とカステラを食べる奴もいれば、横から冷やかして騒ぐやつもいる。
誰かの食べていたカステラの欠片が落ちていて、それをアリが

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