しおん

ある朝、「今、更年期の長いトンネルを抜けた!」と目覚め、自身の新たなステージの性と向き…

しおん

ある朝、「今、更年期の長いトンネルを抜けた!」と目覚め、自身の新たなステージの性と向き合い、感じ、考え、あがき、そして気付いたこと、ぼちぼち綴ります。時々、家族のことも。女風ユーザーです。 降りてきたことばをもとに詩にしたり、他の人の表現からイメージしたことなども詩にしています。

マガジン

  • 自作の詩や詩にかかわる文章を掲載します。 自身が気付いたこと、他の人の表現からインスピレーションを得たもの、など、つぶやきを詩のような形にしました。

  • 返詩、または、連なる詩

    先に誰かの詩や表現があって浮かんできたことばをつぶやきのような詩にしたものです。 おもに、今は、noteクリエーターのCir さんの詩から浮かんだイメージをもとにしたものが多いです。 元のテーマと関係なく、一部の表現に惹かれ、勝手にイメージを膨らませたものは、本文に元の表現の紹介をしていないため、コメントで紹介しています。 独立できたと思えた詩は、マガジン「詩」にも掲載しています。

  • 雑記 性と生

    おもに性的存在としての自分について考えを深めるために、書き散らかしたものをまとめます。

記事一覧

【詩】薄月夜

秋の音を 聴いて家路の 薄月夜

しおん
1日前
13

【詩】瀬戸内に

(六甲山掬星台にて) 瀬戸内に 船おだやかに 進みゆき 島の守りに この地ありたり 写真は、摩耶ロープウェーのゴンドラの中から撮影したもの。拡大して見える駅舎は山…

しおん
1日前
16

【詩】連鎖と伝播/憎しみと悲しみの連鎖/愛と幸せの伝播 Cir「憎しみと悲しみの連鎖」に寄せて

「連鎖と伝播」 憎しみと悲しみは 激しく巻く渦に似て 境界を侵し 何もかも呑み込んでゆく 愛と幸せは 星々の光と瞬きに似て おのずとこぼれ出て 闇の中を伝わりゆく …

しおん
6日前
13

【詩】みずびたし

ときはなそうとしたのは このからだだったのに ほどきたかったのは このこころなのに いつのまにやら ことばあふれ みずびたし ばかだね わたし そう ね

しおん
9日前
18

【雑記】ハンモックと縄とハグ

夏休みをとった平日の午後、神戸にあるROKKO森の音ミュージアムを訪れ、その庭のハンモックに横になってみた。(写真はそのときに撮影したもの) ハンモックってこんなに…

しおん
12日前
17

【詩】ナルシシストの鏡

わたしがあなたの目を見つめるのは あなたの目の奥を覗きたいのではなくて ただ あなたの目に映るわたしを 見たいから わたしがあなたと抱き合うのは 心を溶け合わせたい…

しおん
3週間前
17

【詩】一億光年のかくれんぼと「二十億光年の孤独」

今日は寂しいから 帰ったら 谷川俊太郎さんに 会いに行こう 気難しくて 偏屈なのに こそばしかったり 愛おしかったり 不思議な言葉を撒くおじいさん たった一億光年の距…

しおん
3週間前
10

【雑記】わたしが女風で求める快楽 〈気持ちと言葉編〉

わたしが女風(女性用風俗)という場、 セラピストさんとともにいる時間と空間という“場”で求めている快楽って何だろう。 快楽は、きっと、そのときどき、 会う人、会っ…

しおん
3週間前
17

【詩】過去形

好きだった 好きだった 好きだった 好きだった 好きだった 失くした痛みが 埋もれた時間から よみがえるとき もう届かないなら 叫んでしまおう 好きだった 好きだった …

しおん
4週間前
14

【詩】応答なし

くるくる くるくる 何かにひっかかって ちょっと立ち止まったあなたに 追い打ちをかけるように 矢継ぎ早に指示を出してしまったようで くるくる くるくる 倒れるのなら…

しおん
4週間前
11

【詩】結び玉

わたしは あなたとの時間の ひとつひとつを 玉に結ぶ あなたとわたしを撚り合わせた糸で あなたとわたしの時間を 丸く結ぶ 時間がこぼれないように 息で包み 結び玉に収…

しおん
1か月前
13

【詩】嘘 三篇

(第一篇) あなたは うそつき おおうそつき わたしの くらやみを ふきはらうほどの おおうそつき (第二篇) あなたは嘘を差し出し わたしはその嘘を食べる 喉越し…

しおん
1か月前
12

【詩】月の舟

今夜も 賑やかにさざめく 糸たちを 経糸にくぐらせながら ほのかな灯りに 頬を照らし 川の汀に 舟が寄せるのを待つ ぷかりぷかりと揺らぎながら 一年に一度 その舟はや…

しおん
1か月前
26

【詩】啼けぬ鳥

仮の夜に 身を預けても 啼けぬ鳥 心の檻に とらわるるかな

しおん
1か月前
17

【詩】手放す

手放そう こだわっていたもの 欲しかったもの 思いだけなら もう手放してしまおう 自分が手にしているもので もういっぱいで 自分が手にしているものたちが わたしを待っ…

しおん
1か月前
16

【詩】固結びの紐

あなたは わたしを 固結びの紐、と喩え 一本一本 解いていきたい と語る 固結びの紐の中に 何があるのかも知らずに 紐でぐるぐると巻かれているのは 巻かれた紐の中にあ…

しおん
1か月前
16
【詩】瀬戸内に

【詩】瀬戸内に

(六甲山掬星台にて)

瀬戸内に
船おだやかに
進みゆき

島の守りに
この地ありたり

写真は、摩耶ロープウェーのゴンドラの中から撮影したもの。拡大して見える駅舎は山の中腹にちょこんとあります。麓からロープウェイの駅舎まではケーブルカーで。ケーブルカーとロープウェイ、わくわくする時間でした。そして、麓の駅舎までのバスが…、立っていると、きっとひっくり返ってしまうぐらいの急勾配の坂でした!

【詩】連鎖と伝播/憎しみと悲しみの連鎖/愛と幸せの伝播 Cir「憎しみと悲しみの連鎖」に寄せて

【詩】連鎖と伝播/憎しみと悲しみの連鎖/愛と幸せの伝播 Cir「憎しみと悲しみの連鎖」に寄せて

「連鎖と伝播」

憎しみと悲しみは
激しく巻く渦に似て

境界を侵し
何もかも呑み込んでゆく

愛と幸せは
星々の光と瞬きに似て

おのずとこぼれ出て
闇の中を伝わりゆく

「憎しみと悲しみの連鎖」

憎しみと悲しみは
激しく巻く渦に似て

境界を侵し
何もかも呑み込んでゆく

何も感じないでいることはできず
何も感じまいと閉じ込めていても

どちらにしても

わたし自身が壊れゆくのが見えるだけ

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【詩】みずびたし

【詩】みずびたし

ときはなそうとしたのは
このからだだったのに

ほどきたかったのは
このこころなのに

いつのまにやら
ことばあふれ

みずびたし

ばかだね
わたし

そう

【雑記】ハンモックと縄とハグ

【雑記】ハンモックと縄とハグ

夏休みをとった平日の午後、神戸にあるROKKO森の音ミュージアムを訪れ、その庭のハンモックに横になってみた。(写真はそのときに撮影したもの)

ハンモックってこんなに気持ちいいものなんだと実感。
包みこまれる感覚
抱きとめられている感覚
体は宙に浮いているのに、
例えようのない安心と安全な感覚に包まれる。

これは、赤ちゃんのおくるみ?
おくるみを抱く、人の手と腕?
あぁ、縄もそうなのかも、と思う

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【詩】ナルシシストの鏡

【詩】ナルシシストの鏡

わたしがあなたの目を見つめるのは
あなたの目の奥を覗きたいのではなくて
ただ
あなたの目に映るわたしを
見たいから

わたしがあなたと抱き合うのは
心を溶け合わせたいからではなくて
ただ
極限までつぶされたわたしの身体を
感じたいから

わたしがあなたとおしゃべりするのは
あなたの声を聴きたいからではなくて
ただ
あなたの声の中に反響するわたしの声を
聴きたいから

わたしがあなたと言葉を交わすの

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【詩】一億光年のかくれんぼと「二十億光年の孤独」

【詩】一億光年のかくれんぼと「二十億光年の孤独」

今日は寂しいから
帰ったら
谷川俊太郎さんに
会いに行こう

気難しくて
偏屈なのに
こそばしかったり
愛おしかったり
不思議な言葉を撒くおじいさん

たった一億光年の距離の
一億年のかくれんぼに
耐えられなくなりそうな夜は

二十億光年の茫漠とした宇宙の
孤独なざわめきが
ときどき
鼻の奥をくすぐるという
あなたを訪ねよう

【雑記】わたしが女風で求める快楽 〈気持ちと言葉編〉

【雑記】わたしが女風で求める快楽 〈気持ちと言葉編〉

わたしが女風(女性用風俗)という場、
セラピストさんとともにいる時間と空間という“場”で求めている快楽って何だろう。

快楽は、きっと、そのときどき、
会う人、会っている環境、
わたしの身体や心の状態、
初めての人なのか、
何回も会ってきた人なのか、
いろんなことが絡まり合って、わたしの快楽がある、
というあたり前のことにようやく気付いた。だから、ひとつひとつが、
その場とその人との関係性とで違っ

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【詩】過去形

【詩】過去形

好きだった
好きだった
好きだった
好きだった
好きだった

失くした痛みが
埋もれた時間から
よみがえるとき

もう届かないなら
叫んでしまおう

好きだった
好きだった
好きだった
好きだった
好きだった

一回しか言えなかった言葉を
抱えたままの
あのときのわたし

記憶の中のあなたに向けて
その言葉を
届けるなら

もう、過去形でしか言えなくて
そう、過去形で言うのだから
たくさん届けても

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【詩】応答なし

【詩】応答なし

くるくる
くるくる

何かにひっかかって
ちょっと立ち止まったあなたに
追い打ちをかけるように
矢継ぎ早に指示を出してしまったようで

くるくる
くるくる

倒れるのならまだしも
とうとう
踊りだしてしまったみたい

品行方正
冷静沈着
理路整然

何もかも捨て去って

くるくるとまわりながら
あなたはわたしの指が動くまま
どこへでもついてくる

やぶれかぶれ
くるわばくるえ
しっちゃかめっちゃか

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【詩】結び玉

【詩】結び玉

わたしは
あなたとの時間の
ひとつひとつを
玉に結ぶ

あなたとわたしを撚り合わせた糸で
あなたとわたしの時間を
丸く結ぶ

時間がこぼれないように
息で包み
結び玉に収めると

わたしたちの時間は
穏やかな居場所を得る

星たちの瞬きが
物語を紡ぐように

結び玉の中で
息が解けると
わたしとあなたとの時間は
どんな夢を見るのだろう

滑らかに波打つ時間の中に
ぽつりぽつりと
丸く浮かび上がる結

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【詩】嘘 三篇

【詩】嘘 三篇

(第一篇)

あなたは
うそつき
おおうそつき

わたしの
くらやみを
ふきはらうほどの

おおうそつき

(第二篇)

あなたは嘘を差し出し
わたしはその嘘を食べる

喉越しに
嘘は解け

胸に
真実が灯る

(第三篇)

あなたと
わたしの間で

本当のことなど
意味はない

大事なことは
身体がここに、在ること
心がここに、在ること

本当ではない世界の嘘は
だから
真実で

あなたが
自身

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【詩】月の舟

【詩】月の舟

今夜も
賑やかにさざめく
糸たちを
経糸にくぐらせながら

ほのかな灯りに
頬を照らし

川の汀に
舟が寄せるのを待つ

ぷかりぷかりと揺らぎながら
一年に一度
その舟はやってくる

軽やかな機の音で
糸のさざめきを
川のさざめきに溶かしながら

織姫は、待つ

空を振り仰ぎ
月の舟が日毎に彦星に近づくのを
確かめ

わたしは
永劫の約束が
遠い空で果たされていくのを見つめる

わたしとあなたには

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【詩】啼けぬ鳥

【詩】啼けぬ鳥

仮の夜に
身を預けても
啼けぬ鳥

心の檻に
とらわるるかな

【詩】手放す

【詩】手放す

手放そう
こだわっていたもの
欲しかったもの
思いだけなら
もう手放してしまおう

自分が手にしているもので
もういっぱいで
自分が手にしているものたちが
わたしを待っているから

今、手にしていないものを
思い焦がれるだけなら
手放してしまおう

それでも
生まれた余白に
帰り戻って来るものがあるのなら

お帰りと迎えよう
待っていたと迎えよう
会いたかったと迎えよう

掃き清められた場は
扉の

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【詩】固結びの紐

【詩】固結びの紐

あなたは
わたしを
固結びの紐、と喩え

一本一本
解いていきたい
と語る

固結びの紐の中に
何があるのかも知らずに

紐でぐるぐると巻かれているのは
巻かれた紐の中にあるのは
闇に沈んだ刃かもしれないのに

解かれた途端

それは
あなたの指を切るのだろうか

それとも
わたしの胸を刺すのだろうか

固結びの紐の中で
刃は目覚めの時を待って
身を潜めている

あなたが
見えない部分が見えてきた

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