しおん
自作の詩や詩にかかわる文章を掲載します。 自身が気付いたこと、他の人の表現からインスピレーションを得たもの、など、つぶやきを詩のような形にしました。
先に誰かの詩や表現があって浮かんできたことばをつぶやきのような詩にしたものです。 おもに、今は、noteクリエーターのCir さんの詩から浮かんだイメージをもとにしたものが多いです。 元のテーマと関係なく、一部の表現に惹かれ、勝手にイメージを膨らませたものは、本文に元の表現の紹介をしていないため、コメントで紹介しています。 独立できたと思えた詩は、マガジン「詩」にも掲載しています。
おもに性的存在としての自分について考えを深めるために、書き散らかしたものをまとめます。
秋の音を 聴いて家路の 薄月夜
(六甲山掬星台にて) 瀬戸内に 船おだやかに 進みゆき 島の守りに この地ありたり 写真は、摩耶ロープウェーのゴンドラの中から撮影したもの。拡大して見える駅舎は山…
「連鎖と伝播」 憎しみと悲しみは 激しく巻く渦に似て 境界を侵し 何もかも呑み込んでゆく 愛と幸せは 星々の光と瞬きに似て おのずとこぼれ出て 闇の中を伝わりゆく …
ときはなそうとしたのは このからだだったのに ほどきたかったのは このこころなのに いつのまにやら ことばあふれ みずびたし ばかだね わたし そう ね
夏休みをとった平日の午後、神戸にあるROKKO森の音ミュージアムを訪れ、その庭のハンモックに横になってみた。(写真はそのときに撮影したもの) ハンモックってこんなに…
わたしがあなたの目を見つめるのは あなたの目の奥を覗きたいのではなくて ただ あなたの目に映るわたしを 見たいから わたしがあなたと抱き合うのは 心を溶け合わせたい…
今日は寂しいから 帰ったら 谷川俊太郎さんに 会いに行こう 気難しくて 偏屈なのに こそばしかったり 愛おしかったり 不思議な言葉を撒くおじいさん たった一億光年の距…
わたしが女風(女性用風俗)という場、 セラピストさんとともにいる時間と空間という“場”で求めている快楽って何だろう。 快楽は、きっと、そのときどき、 会う人、会っ…
好きだった 好きだった 好きだった 好きだった 好きだった 失くした痛みが 埋もれた時間から よみがえるとき もう届かないなら 叫んでしまおう 好きだった 好きだった …
くるくる くるくる 何かにひっかかって ちょっと立ち止まったあなたに 追い打ちをかけるように 矢継ぎ早に指示を出してしまったようで くるくる くるくる 倒れるのなら…
わたしは あなたとの時間の ひとつひとつを 玉に結ぶ あなたとわたしを撚り合わせた糸で あなたとわたしの時間を 丸く結ぶ 時間がこぼれないように 息で包み 結び玉に収…
(第一篇) あなたは うそつき おおうそつき わたしの くらやみを ふきはらうほどの おおうそつき (第二篇) あなたは嘘を差し出し わたしはその嘘を食べる 喉越し…
今夜も 賑やかにさざめく 糸たちを 経糸にくぐらせながら ほのかな灯りに 頬を照らし 川の汀に 舟が寄せるのを待つ ぷかりぷかりと揺らぎながら 一年に一度 その舟はや…
仮の夜に 身を預けても 啼けぬ鳥 心の檻に とらわるるかな
手放そう こだわっていたもの 欲しかったもの 思いだけなら もう手放してしまおう 自分が手にしているもので もういっぱいで 自分が手にしているものたちが わたしを待っ…
あなたは わたしを 固結びの紐、と喩え 一本一本 解いていきたい と語る 固結びの紐の中に 何があるのかも知らずに 紐でぐるぐると巻かれているのは 巻かれた紐の中にあ…
2024年8月23日 19:56
秋の音を聴いて家路の薄月夜
2024年8月23日 05:51
(六甲山掬星台にて)瀬戸内に船おだやかに進みゆき島の守りにこの地ありたり写真は、摩耶ロープウェーのゴンドラの中から撮影したもの。拡大して見える駅舎は山の中腹にちょこんとあります。麓からロープウェイの駅舎まではケーブルカーで。ケーブルカーとロープウェイ、わくわくする時間でした。そして、麓の駅舎までのバスが…、立っていると、きっとひっくり返ってしまうぐらいの急勾配の坂でした!
2024年8月18日 18:47
「連鎖と伝播」憎しみと悲しみは激しく巻く渦に似て境界を侵し何もかも呑み込んでゆく愛と幸せは星々の光と瞬きに似ておのずとこぼれ出て闇の中を伝わりゆく「憎しみと悲しみの連鎖」憎しみと悲しみは激しく巻く渦に似て境界を侵し何もかも呑み込んでゆく何も感じないでいることはできず何も感じまいと閉じ込めていてもどちらにしてもわたし自身が壊れゆくのが見えるだけ
2024年8月14日 23:29
ときはなそうとしたのはこのからだだったのにほどきたかったのはこのこころなのにいつのまにやらことばあふれみずびたしばかだねわたしそうね
2024年8月12日 09:03
夏休みをとった平日の午後、神戸にあるROKKO森の音ミュージアムを訪れ、その庭のハンモックに横になってみた。(写真はそのときに撮影したもの)ハンモックってこんなに気持ちいいものなんだと実感。包みこまれる感覚抱きとめられている感覚体は宙に浮いているのに、例えようのない安心と安全な感覚に包まれる。これは、赤ちゃんのおくるみ?おくるみを抱く、人の手と腕?あぁ、縄もそうなのかも、と思う
2024年7月31日 23:06
わたしがあなたの目を見つめるのはあなたの目の奥を覗きたいのではなくてただあなたの目に映るわたしを見たいからわたしがあなたと抱き合うのは心を溶け合わせたいからではなくてただ極限までつぶされたわたしの身体を感じたいからわたしがあなたとおしゃべりするのはあなたの声を聴きたいからではなくてただあなたの声の中に反響するわたしの声を聴きたいからわたしがあなたと言葉を交わすの
2024年7月29日 23:55
今日は寂しいから帰ったら谷川俊太郎さんに会いに行こう気難しくて偏屈なのにこそばしかったり愛おしかったり不思議な言葉を撒くおじいさんたった一億光年の距離の一億年のかくれんぼに耐えられなくなりそうな夜は二十億光年の茫漠とした宇宙の孤独なざわめきがときどき鼻の奥をくすぐるというあなたを訪ねよう
2024年7月28日 15:31
わたしが女風(女性用風俗)という場、セラピストさんとともにいる時間と空間という“場”で求めている快楽って何だろう。快楽は、きっと、そのときどき、会う人、会っている環境、わたしの身体や心の状態、初めての人なのか、何回も会ってきた人なのか、いろんなことが絡まり合って、わたしの快楽がある、というあたり前のことにようやく気付いた。だから、ひとつひとつが、その場とその人との関係性とで違っ
2024年7月27日 07:11
好きだった好きだった好きだった好きだった好きだった失くした痛みが埋もれた時間からよみがえるときもう届かないなら叫んでしまおう好きだった好きだった好きだった好きだった好きだった一回しか言えなかった言葉を抱えたままのあのときのわたし記憶の中のあなたに向けてその言葉を届けるならもう、過去形でしか言えなくてそう、過去形で言うのだからたくさん届けても
2024年7月26日 08:14
くるくるくるくる何かにひっかかってちょっと立ち止まったあなたに追い打ちをかけるように矢継ぎ早に指示を出してしまったようでくるくるくるくる倒れるのならまだしもとうとう踊りだしてしまったみたい品行方正冷静沈着理路整然何もかも捨て去ってくるくるとまわりながらあなたはわたしの指が動くままどこへでもついてくるやぶれかぶれくるわばくるえしっちゃかめっちゃか
2024年7月24日 19:02
わたしはあなたとの時間のひとつひとつを玉に結ぶあなたとわたしを撚り合わせた糸であなたとわたしの時間を丸く結ぶ時間がこぼれないように息で包み結び玉に収めるとわたしたちの時間は穏やかな居場所を得る星たちの瞬きが物語を紡ぐように結び玉の中で息が解けるとわたしとあなたとの時間はどんな夢を見るのだろう滑らかに波打つ時間の中にぽつりぽつりと丸く浮かび上がる結
2024年7月17日 00:56
(第一篇)あなたはうそつきおおうそつきわたしのくらやみをふきはらうほどのおおうそつき(第二篇)あなたは嘘を差し出しわたしはその嘘を食べる喉越しに嘘は解け胸に真実が灯る(第三篇)あなたとわたしの間で本当のことなど意味はない大事なことは身体がここに、在ること心がここに、在ること本当ではない世界の嘘はだから真実であなたが自身
2024年7月10日 06:00
今夜も賑やかにさざめく糸たちを経糸にくぐらせながらほのかな灯りに頬を照らし川の汀に舟が寄せるのを待つぷかりぷかりと揺らぎながら一年に一度その舟はやってくる軽やかな機の音で糸のさざめきを川のさざめきに溶かしながら織姫は、待つ空を振り仰ぎ月の舟が日毎に彦星に近づくのを確かめわたしは永劫の約束が遠い空で果たされていくのを見つめるわたしとあなたには
2024年6月30日 18:18
仮の夜に身を預けても啼けぬ鳥心の檻にとらわるるかな
2024年6月30日 07:41
手放そうこだわっていたもの欲しかったもの思いだけならもう手放してしまおう自分が手にしているものでもういっぱいで自分が手にしているものたちがわたしを待っているから今、手にしていないものを思い焦がれるだけなら手放してしまおうそれでも生まれた余白に帰り戻って来るものがあるのならお帰りと迎えよう待っていたと迎えよう会いたかったと迎えよう掃き清められた場は扉の
2024年6月27日 21:57
あなたはわたしを固結びの紐、と喩え一本一本解いていきたいと語る固結びの紐の中に何があるのかも知らずに紐でぐるぐると巻かれているのは巻かれた紐の中にあるのは闇に沈んだ刃かもしれないのに解かれた途端それはあなたの指を切るのだろうかそれともわたしの胸を刺すのだろうか固結びの紐の中で刃は目覚めの時を待って身を潜めているあなたが見えない部分が見えてきた