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夫婦を超えてゆけ

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結婚しても、人生は「ふたりでひとつ」じゃなくて「それぞれにひとつずつ」なのは変わらない。ではなぜ「ふたり」でいるんだろう。夫婦間のあれこれを綴ります。
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#夫婦

新婚さん、さようなら

引っ越しが決まった。

マンションの退去日まで、あと一ヶ月。
先週末、引っ越し業者の手配が済んだ。物件を仲介してくれた代理店の提携会社だ。
見積もり担当の営業マンが予告なくかなり遅刻してきたので「値下げさせよう!」と夫に言ったら「大人気ない」と却下された。
結局、先方が平謝りで値下げ前提の見積もりを持ってきたため、胸に納めることにしたが、自分の器の小ささを心から恥じた。
コロナ禍の中、そしてこの厳

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夫の実家大好き芸人

夫の実家大好き芸人

今年の正月以降、コロナの影響もあり、自分の実家にも夫の実家にも半年くらい帰省できていない。
緊急事態宣言が解除されて少し経った今、早く自分の実家に帰って両親や猫に会いたいのと同じくらい、夫の実家に顔を出したいという思いが募っている。
何を隠そう私は、世にも珍しい、夫の実家に帰省するのが大好きな嫁なのである。

私の夫は、平成の大合併で隣接する大きな市に飲み込まれた、元は◯◯郡◯◯町と呼ばれた山奥の

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妊活をやめました

タイトルの通りです。

不妊専門クリニックでの詳しい検査の結果、私と夫が子をもうけるには体外受精をするしかなく、大前提として夫に精巣の手術を受けてもらわねばならず、その成功率は3割に満たないという診断が下りました。
男性の不妊手術は健康保険適用外。民間医療保険もほぼアウトなので、約50万円実費で支払う必要があるとのこと。
果たして3割以下のために大枚を叩くのは賢明なのか?
うまくいったところで、体

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家族無計画 その後

家族無計画 その後

Twitterにも書きましたが、意を決して不妊検査を受けたら、どうやら自然妊娠は厳しいらしいことがわかりました。ギエピー!

夫に精密検査を受けてもらわねばならなくなったし、私もまだわずかに検査が残っているので結論を下すには時期尚早ではあるのですが、今後の状況次第では我が子を持つことを断念せざるを得ないかもしれません。
現実にそういう診断がなされてしまったので、仕方がないと言えばそうなんですが、や

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家族無計画

家族無計画

先月誕生日がきて、私は32歳になった。
夫ももうすぐ誕生日で、32歳になる。
夏には三回目の結婚記念日。

そろそろじゃないですかね。例のやつ。

妊活。

昨年「ハワイ旅行(6月)が終わったらぼちぼち〜」とか言ってたら、夫の勤め先が7月に大規模なリストラを行い転職を余儀なくされ、それが落ち着いてからかな、ということになった。

幸いなことに、夫は10月から新しい会社で働き始めた。じゃあまあちょっ

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2017年の結婚記念日

2017年の結婚記念日

昨日8月8日は、2回目の結婚記念日だった!

わたくし先週からパート(物流関係)に行き始めたのですが、これがなかなかのブラック職場で。
定時少し前に「これ終わったらかーえろ」と手に取った伝票が運悪く超ややこしいやつで、案の定時間内に終わらなくて、止むを得ず10分くらい残業してたら、通りかかった現場担当の社員がキョトンとして「さーやさん、今日何時までなの?」とか聞いてきた。
わざとらしく腕時計見て「

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港を撮りに

港を撮りに

夫はしばしば一眼レフで写真を撮る。
私と付き合ってまもない頃に買ったOLYMPUSのカメラを持って、風景撮りや物撮りに出掛ける。

先週末、港の夕景を撮りに行くと言い出した。面白そうだし、私も用事がなかったので同行した。
18時半くらいに橋で人工島へ渡り、夫はカメラで、私はスマホで、対岸から船や海や夕日を撮影した。

ちょうど同じ時刻に、対岸ではAKB48の野外ライブをやっていて、風に乗って「ヘビ

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結婚指輪について

結婚指輪について

仕事を辞めてから、毎日結婚指輪を着けている。

元職場では細かい手作業が多く、しかも古い書類や伝票をよく触る部署にいた。
勤め始めた頃は指輪を着けて仕事をしていたが、夏場、指輪と皮膚の微妙な隙間にホコリが入り込んでかぶれてしまったことがあり、それ以来勤務中は指輪着用を控えていた。
そんなわけで、約二年半ぶりに、毎日指輪を着けている。

ところで、私の結婚指輪はいわゆる正式な結婚指輪ではない。

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明日、春が来たら

明日、春が来たら

近所の公園では木蓮が満開になっている。
クリーム色の大きな花がとても綺麗で、青い空によく映える。
桜の開花宣言はまだだけれど、春の訪れもいよいよ、というところ。

三月末で派遣社員を辞めることにした。

半年前、長年部署を引っ張ってこられたベテラン社員さんの異動で事務所の空気が一変し、派遣の私が責任者並みの仕事をしなくてはならなくなってしまった(にも関わらず派遣先、派遣元ともに何のフォローもし

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Climb Every Mountain

Climb Every Mountain

先日、夫と登山をした。

私は運動が大の苦手なのだが、ハイキングはそこまで嫌いではない。子どもの頃はよく家族で山や川やキャンプ場へ行った。雪山に登ったこともある。
夫は自然の多いところで生まれ育った人なので、山歩きはお手の物というところだ。

今回訪れた登山コースは、雑誌には初心者向けと書いていたけれど、山頂付近には険しい岩肌を進むエリアもあり、のろまな私には正直かなりハードだった。
木の根っこに

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なつやすみ

なつやすみ

8/19〜22の四日間、夫、実の母とともに、母の実家に帰省していました。

母のふるさとは、瀬戸内海に浮かぶ小さな島。広島県と愛媛県のちょうど境目です。
瀬戸内しまなみ海道という、本州から四国までの6島を橋で繋いだルートでも有名。

昨年から趣味で乗っているロードバイクで、島巡りをするのを楽しみにしていた夫。
祖父の墓前と、祖父亡き後色んな人に助けられながら一人暮らししている認知症の祖母に、結婚の

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海の日

海の日

海の日だから、海のほうへ行こう。

どちらからともなくそういう話になって、夫と私はお昼前に自転車で出かけた。

途中、ラーメン屋に寄って腹ごしらえをした。
二人ともお腹がぺこぺこで、夫はラーメンとライスと餃子のセットを、私はラーメンとライスと唐揚げのセットをがつがつと食べた。
私達の隣のテーブルで、作業着姿のお兄さんが二人、同じようにがつがつとラーメンを食べていた。現場仕事の休憩時間のようだったけ

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当人たちはそんなに気にしてない

当人たちはそんなに気にしてない

花嫁日記のほうでも少し触れているが、私と夫は婚活サイトで知り合った。
このご時世、インターネット経由で付き合いを始めたり、うまくいって結婚するのももはやスタンダードになりつつある話で、実際友人知人にも何組かいる。

このケースでよくあるのが、結婚式の馴れ初め紹介で、交際のきっかけをあえて言わなかったり、言い換え(共通の趣味を介して〜etc)をしたりするパターン。
一説によると、式場のマニュアルにも

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親しき中にも礼儀あり

親しき中にも礼儀あり

夫婦と言えども、所詮は他人。
一つ屋根の下で暮らす上で、ある程度のルールは必要だと思う。

例えば、家事分担的なことで言うと、私は洗濯と食器洗い担当になっている。夫はゴミ出し。あと、寝る前に布団を敷くのは私。お風呂掃除は夫。食事の用意は、時と場合による。

夫が脱いだ衣服を脱いだ形のまま、床の上に放置しているのは、散らかしているんじゃないと私が学習したのは最近のことである。
本人曰く「散らかしてる

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