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我が家にとうとう電気がつきました

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この度全盲夫婦の暮らす我が家に新しい家族が加わりましたので、合理的配慮として電気をつけることにいたしました。 同時に我が子との成長の記録もつけることにいたしました。 ごゆるりとお…
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#育児日記

まさかの遊び道具!

 夜6時過ぎから泥のように眠りふと目覚めると午前五時を回っていた。
 布団からむくっと起き上がると、機械的にテレビをつけ、ご飯を食べ、持ち帰った入院バッグの中身をかたずけ前日放棄した家事に取り掛かる。
 一通りの作業が終わると夫から電話が入った。
「おはよう」
という夫のけだるそうな第一声で前日ほとんど眠れなかったことが容易に想像できた。
 何度となく見回りに来てくれる看護師さんの音や何度も起きて

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まさかの病院泊まり込み

 在宅で仕事を済ませて、ひなちゃんの入院する病院に着いたのは、既に午後4時を回っていた。
朝から心配して神戸から応援に来てくれた両親に、ご飯の準備を任せて、少しだけ昼寝もできた。これから始まる一晩の戦いに備えて、エネルギーをチャージしておかなければと思ったのだ。
 事前に頼まれていたひなちゃんの大好きなアンパンマンジュースと、僕が一日付き添いをする上で間違いなく必要になるカフェインを摂取するための

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まさかのひなちゃん食事拒否!

 入院2日目はじわじわと響く頭痛で目覚めた。
といっても夜中に何度も起きて泣くひなちゃんの様子確認および寝かしつけと、看護師さんの見回り、おまけに狭くて固いベッドの寝心地の悪さが重なり、起きているのか寝ているのか分からない微妙な睡眠時間であった。ここで痛みを抹殺してくれる必殺ロキソニンの登場である。これだけは、入院を予定していなかったすっからかんのかばんにも、忍ばせておいて良かったといえる代物だ。

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まさかの日帰り出張

 今するか、というタイミングでやらかすのがひなちゃんである。ひなちゃんが生まれてから、いつも冗談交じりでママと話していることだ。
我々がゆっくりご飯を食べようとしたタイミングで起きて泣き出したり、服を着替えた直後に食べ物をこぼしたり、電車に乗った瞬間にお腹が空いたと泣き出してみたり…。
おかげで、我々の想定外のことに対応する力もだいぶ鍛えられてきたと思う。
しかし今回のひなちゃんの入院は、我々の予

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まさかのひなちゃん入院!

 病院に着くと、スタッフの方が待っていてくれ、速やかに小児科の待合室まで案内をしてくださった。
 看護師さんたちも思っていた以上に親切で
「ここまで、子どもちゃんと二人で来たの?困ったことがあったらいつでも声かけてね!」
と優しく話しかけていただけ、戦闘態勢だった私の心は少し穏やかになった。
 名前が呼ばれ診察室に入ると、はきはきとしゃべるやたら元気な女の先生がおり、てきぱきと検査を進めてくださっ

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まさかの検査結果!

 ひなちゃんの高熱は二日経っても下がらなかった。
 普段、熱があっても元気よく走り回ったり大好きなフルーツをむしゃむしゃとたくさん食べたりするひなちゃんもこの時ばかりはぐったりとソファーに寝転がり動かなくなってしまっていた。
 触ってみると体中からほかほかと湯気すら出ているように感じた。
 さすがに心配になり、念のためにと先生が予約を入れてくれていたこの日受付開始時間ぴったりに小児科へ再度向かった

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まさかの始まり

 「人生には三つの坂があり、上り坂、下り坂、そしてまさか…」などという文言を聞くことがある。ドラマの結婚式シーンで、どっかのおじさんがするスピーチみたいなあれだ。
 私はとっさの対応というのが苦手なため、特に「まさか」については出現数やそれぞれの規模なんかを教えてもらえるならどれだけ過ごしやすいだろうかと考えてしまう。もはやそうなれば「まさか」ではないのかもしれないが。
 今のところ、大小の差はあ

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夏の暑さとセミの脅威

 我々にとって夏の移動は命がけであると最近気づいた。
 ここ数か月ひなちゃんが度々熱を出したり鼻風邪きっかけで中耳炎になったりと週二回は病院にお世話になっている。勿論週二というのは全然盛っていない数字だ。リアルに通い続けており病院の係員さんにもしっかりひなちゃんは名前を呼んでもらえるようになった。
「よう来たなー。今日はどうしたん?」
とどの係員さんも親しく話しかけてくれるようになり、ひなちゃんも

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ひなちゃんがこの日を忘れても

 最も古い記憶は、いつの時のどんな物だろうか?
 私の最も古い記憶は、3歳くらいで、米櫃の下にあった白いスチール製の小さな棚の中にすっぽりと入り、ドアを閉め、秘密基地ごっこをしていた時の物だ。
 母に尋ねると確かに当時住んでいた家のリビングには棚があり私と兄はよくその中で遊んでいたそうで、記憶内容は確かといえた。極めて地味な記憶だ。
 「最も幼いころの記憶は、少なくとも3歳以降の物だ」と心理学系の

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ひなちゃん二度目の七夕

 今回の記事は、我々家族の備忘録である。
七夕の願い事なんて、その時はどんなに切実でも、1年も経てば忘れてしまうものだ。それならば、今の全力のひなちゃんと我々の想いを、ここに残しておこうと思ったのだ。
 いつかひなちゃんが大きくなった時、1歳の七夕にママとパパはこんな願い事してたんだって!なんて、笑いながら話せる日が来るといいなと思う。

 ひなちゃんが通う保育園では、七夕の笹に短冊を二つ飾れるこ

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ひなちゃんの四方山話し(沼った件について)

 ひなちゃん:ひなちゃんです。ここ数年、たぶん私が生まれる前くらいから、若者の間で何かにとてもハマってしまうことを「沼る」と言い表すようになったそうですね。
 私は若者の中でも、かなり若い方だと思うので便乗して「沼る」を使った表現をここで練習してみようと思います。
 最近私はアンパンマンに沼っています。こんな感じでしょうか?
 愛らしい顔、マントで華麗に空を飛ぶお姿、どこまでも正義を追及しようとす

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保育園行きたくないってさ!(後日談)

 前回の記事

https://note.com/bluefrog/n/n25343439a745

にて、ママがひなちゃんの保育園の行き渋りについて書いたが、今回はその後我々が取り組んだことと、ひなちゃんのその後を書き残しておきたいと思う。
 結論から言うと、ひなちゃんはこれまでどおり泣かずに保育園に登園できるようになった!笑って楽しそうにバイバイというよりかは、どちらかというと諦めたといった雰

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保育園行きたくないってさ!

 ここ1週間ひなちゃんは毎朝保育園に着くと泣き出すようになってしまった。いわゆる登園渋りである。
 4月の登園し始めも3日で泣かなくなり、毎日にこにこと保育園に行っていたひなちゃんがなぜここへ来て急に朝保育園に行きたがらなくなったのかと私たちは心配になった。保育園の前までは行けても、ドアを開けるとぐずぐずと泣き始め、だんだんと大声になり
「まま、まま、ままー!!!」
と叫びだしてしまう。もはや今生

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保育園からやって来た強敵「風邪」

 以前、華々しく?保育園デビューしたことを報告したが、その裏で始まった病気の相次ぐ来週についても残しておきたい。物事には良い面ばかりではなく悪い面も表裏一体存在する。
 ゴールデンウィーク後、数日通園してから、ひなちゃんは鼻水が出るようになり、翌日には熱も上がり、保育園を休むことになった。
「ちょっと鼻風邪の子が増えておりますので、お気を付けください。」
という園長先生の忠告も空しく、ひなちゃんも

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