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我が家にとうとう電気がつきました

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この度全盲夫婦の暮らす我が家に新しい家族が加わりましたので、合理的配慮として電気をつけることにいたしました。 同時に我が子との成長の記録もつけることにいたしました。 ごゆるりとお…
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記事一覧

ひなちゃん二度目の七夕

 今回の記事は、我々家族の備忘録である。
七夕の願い事なんて、その時はどんなに切実でも、1年も経てば忘れてしまうものだ。それならば、今の全力のひなちゃんと我々の想いを、ここに残しておこうと思ったのだ。
 いつかひなちゃんが大きくなった時、1歳の七夕にママとパパはこんな願い事してたんだって!なんて、笑いながら話せる日が来るといいなと思う。

 ひなちゃんが通う保育園では、七夕の笹に短冊を二つ飾れるこ

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ひなちゃんの四方山話し(沼った件について)

 ひなちゃん:ひなちゃんです。ここ数年、たぶん私が生まれる前くらいから、若者の間で何かにとてもハマってしまうことを「沼る」と言い表すようになったそうですね。
 私は若者の中でも、かなり若い方だと思うので便乗して「沼る」を使った表現をここで練習してみようと思います。
 最近私はアンパンマンに沼っています。こんな感じでしょうか?
 愛らしい顔、マントで華麗に空を飛ぶお姿、どこまでも正義を追及しようとす

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保育園行きたくないってさ!(後日談)

 前回の記事

https://note.com/bluefrog/n/n25343439a745

にて、ママがひなちゃんの保育園の行き渋りについて書いたが、今回はその後我々が取り組んだことと、ひなちゃんのその後を書き残しておきたいと思う。
 結論から言うと、ひなちゃんはこれまでどおり泣かずに保育園に登園できるようになった!笑って楽しそうにバイバイというよりかは、どちらかというと諦めたといった雰

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保育園行きたくないってさ!

 ここ1週間ひなちゃんは毎朝保育園に着くと泣き出すようになってしまった。いわゆる登園渋りである。
 4月の登園し始めも3日で泣かなくなり、毎日にこにこと保育園に行っていたひなちゃんがなぜここへ来て急に朝保育園に行きたがらなくなったのかと私たちは心配になった。保育園の前までは行けても、ドアを開けるとぐずぐずと泣き始め、だんだんと大声になり
「まま、まま、ままー!!!」
と叫びだしてしまう。もはや今生

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保育園からやって来た強敵「風邪」

 以前、華々しく?保育園デビューしたことを報告したが、その裏で始まった病気の相次ぐ来週についても残しておきたい。物事には良い面ばかりではなく悪い面も表裏一体存在する。
 ゴールデンウィーク後、数日通園してから、ひなちゃんは鼻水が出るようになり、翌日には熱も上がり、保育園を休むことになった。
「ちょっと鼻風邪の子が増えておりますので、お気を付けください。」
という園長先生の忠告も空しく、ひなちゃんも

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見えない我々がひなちゃんにできること

 百本目の記事を書くに当たって、まずは私たちから読者の皆様へ感謝を込めて。
ここまで継続してこられたのも、いつも読んでくださっている皆様のおかげです。
すきをいただいたり、時にはコメントをいただいたりと、いつも見守ってくださっていること、心から感謝しています。
定期的な更新を目標にしつつも、今回のように長く空いてしまうこともありますが、これからも私たちのペースで発信をし続けていきたいと考えています

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ひなちゃんの四方山話 (保育園に行き始めた件について)

 ひなちゃん:
 ひなちゃんです。ゴールデンウィーク?あれ、ほんまに早く終わりますよね!気づいたら私の許可もなく過ぎていましたから。連休使い果たしたってだけで落ち込むのに、来月なんて祝日0日っていうじゃないですか。私は1歳児ということもあり、カレンダーの読み方とかまだ分からないので、ちらっとママに聞いてびっくりしました。絶望的な気分です。
 って誰ですか?
「赤ちゃんに平日も休日も関係ないだろ(笑

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保育園の洗礼

 前回の記事で、我々にとって言葉でのコミュニケーションが非常に大切であることを書いたが、まさかその直後に自分自身がそれができない状況に陥るとは。声が出なくなってしまったのだ。もちろん一時的に。
保育園の先例というのは先輩ママやパパからも聞いていたことだが、我が家も例外ではなくそれと戦うこととなった。要するに風邪である。
 それは保育園から帰ってきたひなちゃんの鼻水から始まった。
「鼻風邪が流行って

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「ほんまいろいろあったんじゃけー」広島への全盲子連れ旅!2日目)後編)

 同じ県内といえども、広島市から大久野島までは意外と遠い。
 まず私たちは広島駅から新幹線で三原駅まで向かった。こだまということもあり、車内はそれほど混んでいなかった。
 タイミングが良いことにひなちゃんも抱っこ紐の中でお昼寝タイムに入った。
 乗車中T先生には出張で行った場所の話や、好きな歌手の推し活の進行状況について聞いてみた。
 本当に推しというのは日々の生活に張りをもたらしてくれる素晴らし

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「ほんまいろいろあったんじゃけー!」広島全盲子連れ旅!2日目(前編)

 広島旅行二日目は、ベッドから起きだしたひなちゃんの、元気なはしゃぐ声から始まった。
 もう少し寝かせてほしいと願う、我々の思いが勿論届くことはない。まだ午前7時にもなっていないというのにだ。
 ひなちゃんは、ホテルの部屋のお盆やティーポットの土台等備え付けの備品を活用しさっそくがちゃがちゃと遊び始めた。
 夫もひなちゃんほどではないが二日目には見事完全回復を果たし、朝から
「なんかお腹空かへん?

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ひなちゃんの言葉の引き出し

 ひなちゃんの言葉の引き出しが少しずつ増えてきた。
これまでは、泣き方やタイミングでなんとなく伝えたいことを想像し、当たったり外れたりする中で手探りで通じ合ってきたという感触だったが、ひなちゃんの言葉が少しずつ増え、これまでとは比べ物にならないぐらい意思疎通ができるようになってきた。
 我々にとって言葉のコミュニケーションは最も重要だ。特に、目で追っているものや指差しているものが何かわからない我々

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「ほんまいろいろあったんじゃけー!」広島への全盲子連れ旅!1日目(後編)

 宮島に着くとたくさんの観光客に紛れ、シカが蠢いていた。読み通りひなちゃんは通りすがるシカに、
「にゃんにゃーん。」
と呼びかけ手を振り、笑顔を振りまきいわゆる「ファンサ(ファンサービス)」を送っていた。
シカは「にゃんにゃん」でもなければ、ひなちゃんのファンでもないはずだが。
ひなちゃんは今、ネコに限らずシカも含め、人間以外の生き物を「にゃんにゃん」と呼ぶことにしているようだ。
 宮島に着くと、

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「ほんまいろいろあったんじゃけー!」広島への全盲子連れ旅!1日目(前編)

広島旅行一日目は、三人で新幹線に乗り込むところから始まった。
 車内は週末とあって混雑していた。新神戸に差し掛かるまでに、ひなちゃんは持ち駒の一つ「クッキー」を食べつくし、ぐずり始めていた。どうにか岡山まではねばったが、ひなちゃんお気に入りの木の車を用いた「おもちゃ作戦」も通用しなくなった。
私はひなちゃんをだっこひもに入れ、新幹線のデッキに立つことにした。人通りはあるがひなちゃんの泣き声も大きな

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ひなちゃんの保育園生活

 ひなちゃんの保育園生活が始まってから早くも3週間が過ぎた。最初の1週間は、登園時別れ際に泣いていたが、2週目からはずっと笑顔で手を振ってくれている。
保育園の先生からも、順調に園にも慣れてきているようですとのお墨付きをもらった。
きっと保育園がひなちゃんにとって「楽しい場所」になってきたのだろう。嬉しい限りである。
ひなちゃんのみならず我々も、子供を保育園に通わせるという生活に慣れてきた。
 ひ

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