はるか

27歳、女、社会人、全盲、そして2年連続健康診断の結果通知で痩せるようにとお告げをいた…

はるか

27歳、女、社会人、全盲、そして2年連続健康診断の結果通知で痩せるようにとお告げをいただいている!自分を形作っている事実はそのくらいです。あとは自由に生きれたらと思っております。面白いことと美味しいものを探し求めて日々生きているところです。よろしくお願いいたします。

マガジン

  • 我が家にとうとう電気がつきました

    • 94本

    この度全盲夫婦の暮らす我が家に新しい家族が加わりましたので、合理的配慮として電気をつけることにいたしました。 同時に我が子との成長の記録もつけることにいたしました。 ごゆるりとお読みください。 ☆動画での成長記録はこちら https://youtube.com/playlist?list=PLDY3M73nlbQUYtaqTO78e73jGzfiYA0qK ☆我が子生まれるまでの妊娠期間中の記録「親になるってこういうことか」はこちら https://note.com/blindtravel/m/m3b56012d60f5

  • 親になるってこういうことか

    • 16本

    これは全盲の夫婦が挑む初めての子育て記録です。 夫婦それぞれの視点で3人の日々を描きます。 今回のシリーズはわが子に出会えるまでの約9ヶ月間。 まだ見ぬわが子に思いを馳せて・・・

  • 何でもない日常

  • ドキドキしながら英会話スクールに行き始めた

最近の記事

「ほんまいろいろあったんじゃけー!」広島への全盲子連れ旅!1日目(後編)

 宮島に着くとたくさんの観光客に紛れ、シカが蠢いていた。読み通りひなちゃんは通りすがるシカに、 「にゃんにゃーん。」 と呼びかけ手を振り、笑顔を振りまきいわゆる「ファンサ(ファンサービス)」を送っていた。 シカは「にゃんにゃん」でもなければ、ひなちゃんのファンでもないはずだが。 ひなちゃんは今、ネコに限らずシカも含め、人間以外の生き物を「にゃんにゃん」と呼ぶことにしているようだ。  宮島に着くと、ちょうど引き潮のタイミングと重なっており、普段は海に沈む大鳥井の下が干上がり、歩

    • 「ほんまいろいろあったんじゃけー!」広島への全盲子連れ旅!1日目(前編)

      広島旅行一日目は、三人で新幹線に乗り込むところから始まった。  車内は週末とあって混雑していた。新神戸に差し掛かるまでに、ひなちゃんは持ち駒の一つ「クッキー」を食べつくし、ぐずり始めていた。どうにか岡山まではねばったが、ひなちゃんお気に入りの木の車を用いた「おもちゃ作戦」も通用しなくなった。 私はひなちゃんをだっこひもに入れ、新幹線のデッキに立つことにした。人通りはあるがひなちゃんの泣き声も大きな走行音にかき消されるこの小さな空間を私たちは逃げ場としている。 デッキに立ってい

      • 備えあれば憂いなし?広島への全盲子連れ旅 準備編2

         全盲子連れ旅の準備二つ目は持ち物の用意だ。  私たちの持ち物には必須アイテムが三つある。  一つ目はジップロックだ。私たちは旅行の荷物を、大きなリュック一つにまとめている。泊りがけかつ三人分荷物ともなれば、もっとバッグを増やしたいところだが、私たちは多くの荷物を持ち運べないのだ。  まず10キロを超えたひなちゃんの抱っこ担当に一人人員が割かれるため、全員分の荷物運びは残りの一人に委ねられることになるからだ。さらに大人二人の片手には白杖もある。  しかし、必要最低限とはいうも

        • 備えあれば憂いなし?広島への全盲子連れ旅  準備編1

           全盲でも子連れでも行きたいのが旅行だ。  ということで私たち3人で広島旅行を決行した。  今回は旅行の準備の1つ旅程作りについて書き残しておきたい。  広島を選んだ理由は、中学生の時私を担任してくださった恩師と会えることになったからだ。  当時先生は、熱心で授業も面白かったが、私は厳しいことをよく言われていた。その時は私も今以上にあほで、無駄にエネルギーもあったため、 (負けてなるものか!) と全力で口答えに興じていた記憶がある。一言でいえばキャラの濃い先生だった。まあいろ

        「ほんまいろいろあったんじゃけー!」広島への全盲子連れ旅!1日目(後編)

        • 「ほんまいろいろあったんじゃけー!」広島への全盲子連れ旅!1日目(前編)

        • 備えあれば憂いなし?広島への全盲子連れ旅 準備編2

        • 備えあれば憂いなし?広島への全盲子連れ旅  準備編1

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        • 我が家にとうとう電気がつきました
          94本
        • 親になるってこういうことか
          16本
        • 何でもない日常
          10本
        • ドキドキしながら英会話スクールに行き始めた
          6本

        記事

          言葉じゃなくたっていい

           私たち特に全盲の視覚障碍者にとって言葉は重要なコミュニケーション手段だ。  これまで私自身、正直寡黙な人とはどう関わればよいか悩んできたし、言葉こそ正義だと言わんばかりに大切にしてきた。しかし、ひなちゃんが生まれそんな自分自身の価値観も少し変わった。  なにしろ非言語コミュニケーションの中で生きる者の最たる例が赤ちゃんであり、言葉が全然通じないからだ。顔の表情やしぐさからこちらが読み取らなければならないことがたくさんある。  初めのうちは 「ひなちゃん今どんな顔してる?」

          言葉じゃなくたっていい

          食べムラの脅威

           「食べむら」というのは、多くの赤ちゃんが成長の中で通過儀礼的に差し掛かるフェーズなのかもしれないが、我々親にとってはハードなメンタルトレーニングでしかないということに最近気づいた。  ひなちゃんも1歳になり、出てくるものは何でも気持ちよくぱくぱく食べてくれていた期間を卒業し、 「まさか食いしん坊のうちのひなちゃんがね…」 と予想すらしていなかった、あの「食べむら気」に突入してしまった。  ひなちゃんの食べむらは突然やってきた。  それまで、吸い込むように食べていたバナナを、

          食べムラの脅威

          ひなちゃんの四方山話 『趣味あれこれ』

           ひなちゃん:  ひなちゃんです。私もだいぶ成長し、2足歩行で歩き回れるようになりました。  去年の今頃なんてようやく首が座ったというところで、ハイローチェアに寝転がり手足をばたばたしているだけでした。1年で劇的に変化したんじゃないかと自分では思っています。  ただ、なにかとストレスの多い現代社会です。生き抜くためにはやはり自分でストレスを解消できるような趣味的なものをいくつか持っておいたほうがいいといわれることもあるようですので、私も趣味を見つけました。しかも二つです。  

          ひなちゃんの四方山話 『趣味あれこれ』

          盗まれたピロシキ

           ある夕食時、パン屋さんで安売りになっていて買ってきたカレー味のピロシキを夫が食べると言い出した。  それから電子レンジで軽くピロシキを温めてから皿に載せ、ダイニングテーブルに持ってきた様だった。 暫くして夫が、 「この残りのピロシキ食べちゃって言い?」 と聞いてきた。私は (自分で食べるために温めたんじゃないのか?変だな。) と思い 「え?残りって?私食べてないよ。」 と答えると夫は 「あれ?一緒に食べると思って2個レンジで温めてきたよ。」 と答えた。  不思議に思いお皿に

          盗まれたピロシキ

          あの魅惑の1杯を無料で!

           ミルクティーというのは非常に魅力的な飲み物である。  紅茶の爽やかな香と口に広がるミルクの甘さが絶妙にマッチし、飲む者を心地よいティータイムへといざなってくれる。気づけばカフェなどで毎回注文してしまっていたり、コンビニで購入していたりするほどだ。  そんなミルクティーが大阪で無料配布されるという耳よりの情報を夫が仕入れた。  今月最大の{good job}である。  早速私たちは喜び勇んで当日大阪へと向かった。  配布場所であるヨドバシカメラの1階入り口付近に向かうと既に、

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          子供の成長と我が家の言葉事情

           世界には3000から7000もの言語が存在するとされ、国・地域・民族により様々な言葉が使われている。しかし、国や民族だけにとどまらず、各家庭においても使われる言葉には微妙な違いがあるのではないだろうか。 家族内でしか通じない「合言葉」的なものが少なからずあるはずだ。  うちにも家でしか通じないわけのわからない言葉がある。例えば、「ぷにぷにバケツ」は洗濯かごを意味しており、「もけもけ」は私が持つ特定のパジャマを表す言葉だ。  ひなちゃんが生まれてからは特に隠語的な我が家特有の

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          ママのおけが騒動

          【ご注意】  今回の記事には一部出血に関する記述がございます。苦手な方は恐れ入りますがご退出いただけますと幸いです。 まあまあいける方はまあまあ気をつけてこの先読み進めていただければと思います。 ぜんぜん平気な方は何も気にせず読み進めていただければと思います。  一瞬の判断ミスが時に恐ろしい結果をもたらすというのは割と本当だ。  ある水曜日の午前、その瞬間はやってきた。  ひなちゃんがおとなしくおもちゃで遊び始めたタイミングで私は荷物の梱包にとりかかった。紙袋に荷物を詰め、

          ママのおけが騒動

          おいしい話には裏がある!

           私にとって「おいしい」ものは日々生きる上での大きな原動力となっている。  ひなちゃんにも「楽しい」や「嬉しい」に加え、たくさんの「おいしい」を体験してもらいたいと考えている。あくまでも私の自己満足であるのだが。  おかゆの上澄み液から始まったひなちゃんの離乳食もすでに完了期に差し掛かりつつある。  今ではバナナをがぶりとかじることもできるし、ハサミで細かく刻めば水炊きやおすいものに入った野菜など、薄味のものに限り大人と同じ料理を食べることもできる。  ありがたいことに、ひな

          おいしい話には裏がある!

          ひなちゃんの四方山話 『q&a始めました』

           ひなちゃんです。先日ママが何かのウェブサイトを見ながら 「q&aに書いてあるかな?」 などとつぶやいていました。 私は床に座りオオサンショウウオのぬいぐるみを振り回しつつそれを聞いていたんですがね、最近では役所のサイトからネットショッピングのサイトに至るまで各所に「q&a」って載っているんですね。  多くの人から受ける質問とその回答をあらかじめ載せておくというのは便利なサービスですね。  そこで私も便乗して最近皆さんからよくいただく質問とその回答を載せてみることにいたしまし

          ひなちゃんの四方山話 『q&a始めました』

          いたずら1歳やりたい放題

           「恐怖の一瞬」というのはいつも突然訪れる。  とある日の夕暮れ時、夫の帰宅を待ちつつ夕食準備のため、リビングと台所を行ったり来たりしていた。するとそれまで軽快なCMソングを流していたテレビが突然「ぷつっ」と消えた。 (え?もしかしてお化け?私たち気づかないうちに同居しちゃってた感じ?) などと瞬時に思いを巡らせた。 あわてて机に手を伸ばすも、あったはずのリモコンはおろか他に置いてあったビニール袋や鍋敷すらもなくなっていた。さらなる恐怖に襲われた。 それでもこのままではいられ

          いたずら1歳やりたい放題

          生まれる前から!そしてこれからも!

           今月でついにひなちゃんは1歳を迎えた。  この1年ひなちゃんが元気に育ってくれたことを何よりも嬉しく思い、心から感謝している。  今回はいつかのために、ひなちゃんが生まれた時のことを書き残しておきたいと思う。  ひなちゃんが生まれたのは、秋晴れの空が広がった暖かな日の夜だった。 「赤ちゃんの頭が出ますよー。」 という助産師さんの声とともにひなちゃんはするりとこの世界に誕生し、 「フニャー、フニャー」 と泣き始めた。  私はひなちゃんの初めての声を聴き、 (あー、生まれた。元

          生まれる前から!そしてこれからも!

          おかわり必至の里帰り

           帰省3日めは、私夫そしてひなちゃんの3人でほぼほぼ自室にこもっていた。  敷きっぱなしの布団に心地よい冷房の風、時々呼ばれて台所に食べに行くご飯やおやつ、母が代わりにしてくれる私たちの洗濯物と、自堕落ゴロゴロデイの条件が揃ってしまっていた。  ひなちゃんはこのユートピアともいえる4畳半の部屋でごろごろしたり、昔私が遊んだどら焼きの模型を触ったり、カエルの絵のカスタネットをガジガジ噛んだり、お昼寝をしたりと自由に過ごしていた。  私と夫は久しぶりにホラー映画を見ることに、いや

          おかわり必至の里帰り