保育園行きたくないってさ!

 ここ1週間ひなちゃんは毎朝保育園に着くと泣き出すようになってしまった。いわゆる登園渋りである。
 4月の登園し始めも3日で泣かなくなり、毎日にこにこと保育園に行っていたひなちゃんがなぜここへ来て急に朝保育園に行きたがらなくなったのかと私たちは心配になった。保育園の前までは行けても、ドアを開けるとぐずぐずと泣き始め、だんだんと大声になり
「まま、まま、ままー!!!」
と叫びだしてしまう。もはや今生の別みたいなテンションだ。送るこちらとしても離れがたくなってしまうが、
「夕方には迎えに来るからね。」
と声をかけすぐに去るようにしている。にこにこと笑って登園してもらえると、朝気分的にも穏やかにスタートできるのだが。
 そこで、夫といつも通りお茶を飲みつつゆるゆるひなちゃんが園に行きたくない理由を考えた。
 まず、単純に「だるい」という気分になっている可能性だ。大人でも
(うーわ、今日仕事行きたくない。めんど。休みたい。寝ときたい。)
とか思うだるい病だ。
 次に単純に何でも反抗したい「いやいや気」の一環からくる行動だ。ひなちゃんの場合「いやいや気」は、関西ナイズされており「あかん」を連呼する「あかんあかん気」にカスタマイズされている。保育園に行かせたい私たちにとりあえず、
(なんか言っといてやろうか)
的な気分から泣いている可能性だ。
 あるいは、最も心配になるパターンなのだが、保育園で苦手なことや何かひなちゃんには耐え難い活動などがある場合だ。
 私は一先ず、いつもいっしょに遊ぶ保育士の友達にひなちゃんの登園渋りについて相談してみた。その友人によれば、まず言葉でうまく伝えられない1歳児や2歳児ではよくあることであると教えてくれた。また、私たちが考えたように「いやいや気」の一環である場合や病気で長期に休んだ後、旅行など家で楽しいことがあった後、登園渋りが始まるというパターンがあるということも教えてくれた。考えてみれば、登園渋りが始まる前、溶連菌で4日間保育園を休んでおり、その前の週には白浜旅行にも行っていた。行き渋りのきっかけになりやすい要件を十分満たしてしまっている。
 私たちが考えた、保育園事態がいやだという場合については、登園後の様子を聞くことで分かるかもとのことだった。もし1日中泣いていたり、ご飯も食べなかったりしている様なら確かに、保育園でいやなことが存在する可能性があり、何か対処が必要なことがあるようだ。登園後泣き止み元気に遊べてご飯も食べれているようであればゆっくり様子を見てもいいのではと説明してくれた。

 ひなちゃんのお迎えの時、さっそく登園後の様子を保育士さんに聞いてみると
「玄関では、暫く泣いていましたが、すぐに切り替えてアンパンマンのおもちゃで遊び始めています。」
と園での様子を教えてくれた。連絡帳にもいつも通りお昼ご飯のお魚のちゃんちゃん焼きやおやつのミルクパンももりもりおかわりをしたとの記述があった。やたら美味しそうなメニューばかりで母は羨ましく思う。
 保育園に行ってしまえばそれはそれで楽しく過ごせているのだと分かり、少し安心した。
 朝の登園渋りは日々のルーティーン的な物になっているのかもしれない。ただ、私たちとしては毎朝の号泣をもう少し穏やかな儀式に変えてもらいたいと思う。
 例えば、いっしょに保育園のインターホンをおしたり、園の前でお風呂から上がるときの様に10秒数えたりと、代替え行動で保育園に行く心の準備をしていけるようになれたらと考えている。
 私たちも試行錯誤の日々なのだ。
 ひなちゃんと過ごして早一年九ヶ月。それでも子育てに慣れることは無い。どこまでがひなちゃん自身で乗り越えるべき課題で、どこからが手助けのいるつまり私たちが介入すべき課題なのか、その匙加減に悩むばかりだ。

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