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好きなもの。やりたいこと。私のこと。

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エッセイ的な記事。
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バレンタインデーと卒業歌

バレンタインデーと卒業歌

この季節になると、そこらじゅうの中学校から卒業歌として定番の『大地讃頌』を練習する中学生の歌声が聞こえてきて、しばしノスタルジーな気持ちになる。

私が中学1年生だったとき、体育館での2年生との合同練習で好きな先輩の姿を盗み見ては、
「いまこの瞬間、先輩と同じ歌を歌っているんだ」
と思うだけで、胸がいっぱいになっていた。
なんとお手軽で、無垢だったことだろう。

雪が深々と降り積もり、冷え切った体

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読書傾向 2021年1月の本棚

読書傾向 2021年1月の本棚

asasuoの本棚 (浅蘇芳) - ブクログ

ものすごく統一感がない。
1月だけ見ても雑食感満載の本棚。
興味が定まらないというか、幅広いというか。

これから私は、どんなことに興味を持つのだろう。
自分でもワクワクする。

読みたいものを書こうとしたら、海外古典にぜんぶあった

読みたいものを書こうとしたら、海外古典にぜんぶあった

ちょいエロ小説を書こうと思って、ネタ集めに漁り始めた海外古典文学。
ところがそこは、私の読みたい超ドストライクな内容の宝庫だと気が付いた。

私が考えるようなことは、先人たちがとっくの昔に考え付いていたということだ。
しかも、私が表現するよりも何百倍、何千倍も美しい表現なのだ。

書くより読むほうが楽しくなっちゃったので、しばらく書評や感想文が続きそうな予感。

んふふ。

もっと入れて

もっと入れて

私は紙の本が好きだ。

読みながらシャーペンで線を引いたり書き込みをし、付箋を貼るなどする。
時にはページを行ったり来たりしながら人物相関図を作り、そこにメモを書き足し、栞替わりにする。
これが紙の本ならではの楽しみ方なのだ。

もちろん、電子書籍も利用してはいるけれど、それほど多くはない。

そんなわけなので、紙の本が溜まってきており、ニトリのオーダー本棚を頼んでいたのだった。

よし、どんどん

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独り善がり

独り善がり

石田衣良の作品が好きだ。
どうしても IWGP が有名だが、なんといっても彼の好きなところは、官能短編小説だ。

いま読んでいるのは、『 sex 』。まんまのタイトルである。

最初の1作品目の『夜あるく』を読んだ。
エロいのに胸焼けしない。

最近発売されたばかりの『 初めて彼を買った日 』も、積んである。

装丁が対になってる。
関連性はないんじゃないかと思うのだが、内容も対になっていたらステ

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リチャード一世が十字軍を遠征していた頃、日本では源平合戦をしていた

リチャード一世が十字軍を遠征していた頃、日本では源平合戦をしていた

歴史は一国を縦軸に見ていくだけではなく、世界規模で横軸に見ていくことで、マルチディスプレイを利用した複数個所のライブ映像を見ているような、エンターテイメント性の高いものとなる。

今回、目をとおした本はこちら。

このような本は小説形式でない限り、目をとおすという表現がしっくりくる。
受験対策としては間違っているかもしれないが、私にとっては好奇心を満たすためのものなので、年表をがんばって覚える気は

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トルストイ長編を読む

トルストイ長編を読む

いま、トルストイ著 アンナ・カレーニナを読んでいる。

4巻ものの長編スペクタクル恋愛メロドラマで、とても面白いのだが長いので、途中で息抜きに短編をつまみ食いしたくなる。
1つの作品を全巻とおして読了する方法もあるけれど、私は息抜きをしたい。

アンナ・カレーニナは、予想外にわかりやすくて面白い。
トルストイが意外とお茶目な描写もするのだということもわかって、なおさら興味深い。
ただ、日本の現代小

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沼

2020年末は読書に明け暮れていた。
どれだけ読んだのか可視化したいと思ったので、読書記録を残せるサイトを利用することにした。

そこで、読書メーター と ブクログ を比較した。

読書メーターは、感想やレビューを登録すると、比較的『ナイス』が付きやすい。
ただし、255文字制限があるため、簡潔に書かなければならず、いまいち消化不良になることがある。
面白い機能として、登録した本によって相性の良い

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涙で……孕ませた男のリングが光ってた

涙で……孕ませた男のリングが光ってた

じつは、私は尾崎豊の歌が好きだ。

昨日の読書感想文で15の夜を引き合いに出したが、米軍キャンプだ。
この歌がラディゲと同じ臭いなのだ。

街灯の小さなノイズにさえ心震えてた夜
初めておまえの胸で眠った

このスローな曲でこの歌詞!
ジンジンきちゃう。

大切な物を引き裂く何かに二人が気づくまで

この二人は夢さえ育んでいたのに、

報われぬ愛に失ったおまえを 抱きしめたい

そんな叫びで終わるこ

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物事の線引き

物事の線引き

いつの間にか始まっていた物事の始まりを定義することは、難しい。
同様に、いつのまにか終わっていたことも然り。

よく冗談で、

「冷やし中華始めましたっていうのは見るけど、終わりましたっていうのは見かけない」

というけれど、始まった定義はできても、終わりの定義ができないことがある。

例えば、持ち主不明の自転車が、いつのまにか置かれていたとする。
それがあるとき無くなっていたけれど、数日後にまた

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コーヒーと読書と悲恋

コーヒーと読書と悲恋

私はコーヒーが好き。

安直だけれど、駅前に必ずあるような輸入雑貨店で豆を挽いてもらい、自宅でペーパードリップして飲んでいる。
もちろん、ブラックで。

酸味が苦手なので、ダークロースト系のフレンチかイタリアンが良い。

一度だけ、焙煎したての豆に当たったことがあり、店内で挽いてもらっている時から自宅に帰るまで、それはもう美味しそうなコーヒーの香りを、周囲に漂わせることになった。

これがきっかけ

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脳内R18指定ほのめかし小説

脳内R18指定ほのめかし小説

浅蘇芳。
この名前が実名だと思う人はいないと思うが、noteで小説を書くための名前である。
由来は色の和名で、渋いワインレッドを意味している。

行間を読むととことん官能的なシーンが妄想できるような小説を書きたいと思って、作ったアカウントである。

直接的な表現はいっさいないのに、読めば脳内で膨らむR18指定的夢幻のシーン。
ああ、脳内はなんて自由で無限に広いのでしょう!!

とはいえ、ジャンルを

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愛のリズム

愛のリズム

目と目をあわせる。

焼けつくように燃え上がる視線。

指先が悩ましく触れ合う。

唇と唇は触れ合うほど近くに。

手は滑らかに腕から肘、そして脇、背中、腰へ。

首筋に吐息を感じながら、足を上げる。

焦らして、どこまでも優しく。

躰を相手に預け、妖艶に足を開いていく。

腰と腰が重なりあう。

相手にしがみつき、とろけるように上がる息。

そのまま優雅なリズムを刻む。

*****

Por

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