2021年8月の記事一覧
河内長野でヒマワリの花見は難しい?
全国的な雨模様。こちら河内長野でも同様に朝から雨が降っています。豪雨ではありませんが、梅雨の時期に逆戻りしたかのように、延々と降っていますね。そこで室内にこもっている本日は過去の写真を元に、ある企画に参加してみることにしました。
実は以前、こちらで桜の花の写真を、小説風の物語で書くというものに参加しました。すると今度は夏バージョンとして、ヒマワリの花見と言うのをやっています。
それでは、
あの子にとってひまわりとは、一体なんだったんだろう。
容赦なく照りつける日差しが、夏の訪れを知らせていた。
ギギギィと濁った音を立てて、セミが木から飛び立った。重力に引っ張られて落ちていく体を、羽を動かして必死に空中へ戻す。その上下運動を何度か繰り返したあと、もう力尽きたと言わんばかりに別の木の枝葉に飛び込んでいく。着地に失敗して地面に落ちてこないか心配になって、耳に意識を集中させる……が、何も聞こえない。
緊張が解けたぼくはまたひとり、公園の中
【お花見note】夏との距離
容赦なく照りつける日差しが、夏の訪れを知らせていた。わずか15分足らずの距離とはいえ、自転車を漕ぐ身体からは止まることなく汗が流れ続ける。
自動販売機が目に入った途端、無性に喉の渇きを覚えた僕は、迷うことなくそのボタンに手を伸ばした。一瞬自転車に足をかけた僕は、思い直したようにハンドルから手を離すと、木陰となった神社の石段に腰掛け、勢いよくコーラを流し込んだ。鳴り響くセミの声が、再び日向に向かう
サニー・サイドエッグ・シンドローム
容赦なく照りつける日差しが、夏の訪れを知らせていた。この季節、ふとした拍子に頭の中でパッと思い浮かぶ光景がある。あの時も満ち足りた気持ちだったはずなのに、理由もなく心が揺らいだ。みんな若かったのだ、たぶん。
*
<過去のさる夏の日のこと>
カラカラと扇風機が回っている。僕の隣では時折「くぁ」と寝息ともいびきともわからぬ声が聞こえてきた。いつの間にかブランケットが隅に追いやられている。風邪
夏の花見をいつまでも 第560話・8.5
容赦なく照りつける日差しが、夏の訪れを知らせていた。一面に咲くヒマワリが、すうっと吹き抜けていく風に身体を揺らす。
「なんで桜だけが、花見なんだろう」
多くの大人たちが全く疑問に思わないことを、目の前のヒマワリに問いてみる。もちろん返事はない。と思ったらヒマワリが大きく動いた?
「今は風がないのになぜ動くの?」それに私は体がびくついた。そしたら嬉しそうに笑う和夫君が、ヒマワリの間から顔を出す