【多様性を考える】黒に見えるものを白だと言う人がいたらどうする?
自分とは違う感覚を持つ人間がいるということは、時に自分には信じ難いことを言われることがある。
そもそも、人の五感は生まれた時から備わっているもので、特に意識せずとも感じていて当たり前のもの。人間という同じ形をしている他の生命体が、同じ五感を備えていると信じて疑わないのが正常だろう。
そうやって生きてきたのに突然、自分に見えていないものを見えると言う人が現れたら、どう思うか。
自分には黒に見えているのだから、白であると認めるのはアイデンティティに反する。そう思う人もいるだろう。それはその人の譲れない主張であるのだから、それでいいと思う。
しかし、「もしかしたら白の可能性もあるのではないか」と考えてその人の話に耳を傾けることが出来たなら、世界は広がるかもしれない。
その人が実際に見えている「白」に寄り添ってみること。
たとえ理解できないことでも、
自分は、黒に見えていても。
自分とは見え方が違うけれど、そういったこともあるんだね。あってもいいよね。あなたはそうなんだね。
そう言ってあげられること。
これが多様性の社会が成り立つ考え方の第一歩だと考える。そしてその考え方は、多くの人とは少し違う感じ方をしている人の救いにもなり得る。
多様性とは、考え方の柔軟化だ。
人間という生命体は、たったひとつの創りだけではどうやらないようだ。昨今になってやっと人類はそのことに気付き、何億通りもの「個性」を認める考え方を個々が持つことに重きを置き始めた。
このような柔軟な考え方が広まることで、様々な特性を活かせる世界になろうとしている。口に出せる。生きづらさを感じていれば、手を差し伸べることができるようになる。
こうであるべき は、自分の中にひとつだけあればいい。
「自分と違う」に違和感を抱くことがない未来を目指そう。
山口葵
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