燐葉

フリースクールに通っている中学生男子

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記事一覧

旅行記録 2024/08/30-京都

 さてさて困ったことになってしまった。東海道新幹線の運休によって、代替案としてサンダーバードで敦賀、そこから北陸新幹線にて東京へと向かうことに変更となったが、果…

燐葉
2週間前
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旅行記録 2024/08/29-京都

これは旅行記録 2024/08/29-大原の続きです  階段を駆け下り、居間に入った僕は思わず瞠目した。今しがた告げられた「明日、東海道新幹線、運休」の言葉が頭の中でぐる…

燐葉
2週間前
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旅行記録 2024/08/29-大原

 今年もここへとやって来ることは、前から決まっていた。ただし、予定では本当は三千院へも行くつもりだったのだ。しかしながら、予想に反して国際会館前のバス停に集まっ…

燐葉
2週間前
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旅行記録 2024/08/28-上賀茂神社

 さて。この日は遅れるわけにはいかない。予定通りにバスに乗り、上賀茂神社へ向かう。正直言って、これまで上賀茂神社という名前を聞いたことはほとんどなかった。知って…

燐葉
2週間前
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旅行記録 2024/08/27-太郎坊宮

 この日は上手く起床することができた。家族全員体調は万全だ。この日の天気予報を見ても、雨が降ることはない。念のため篠笛は家において、準備を整える。片道一時間半か…

燐葉
2週間前
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旅行記録 2024/08/26-山科

 朝起きて、台風が九州方面に逸れたことを聞かされる。なんと。それでは鈴鹿のほうへと泊まることができたではないか。旅館に連絡するのが一日遅ければ、あるいは予定通り…

燐葉
3週間前
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旅行記録 2024/08/25-京都

 7時ごろに起床した。昨日の夜は寝入るころになってぽつりぽつりと雨が降り出したが、朝にはその痕跡すら見いだせなくなっていた。そんななか目を開けて、困惑する。ここ…

燐葉
3週間前
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旅行記録 2024/08/24-京都

 この旅行は散々であったと振り返る。波乱万丈、日程変更や予定の取り消しなどで溢れていた。しかしながら、辛かったかと言われるとそうでもない。先日の奥多摩合宿などの…

燐葉
3週間前
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解剖記録 蛇 2024/08/22

 この夏の初め。不意に連絡があった。内容は、日本蛇研究センターにて蛇の観察及び解剖をやるため参加するかという問い合わせのもの。もちろん参加するに決まっている。手…

燐葉
3週間前
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読書記録-臨済録・無門関①

 ずいぶん昔に書いたものを手直ししたものである。「臨済録」を読み、リベラルアーツで話し合ったことをもとに自分なりの解釈に発展させたものだ。なお、以下の文章はおそ…

燐葉
4週間前
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読書記録 陰翳礼讃②

 夜中の9時を回ったころ、正月は過ぎたものの未だ寒さは残り、5時ともなればすでに夕暮れであったのであるから4月ごろのことであったか。  僕は家へと帰る途上にいた。そ…

燐葉
1か月前
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読書記録 陰翳礼讃①

 谷崎潤一郎の小説、陰翳礼讃。これはこの前の解剖実習の時に懐へ忍ばせて持って行ったものだ。行きのバスの中で読み、それに加えて帰りのバスの中でも目を向けたものであ…

燐葉
1か月前
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解剖記録 心臓 2024/08/08

 昨年夏は、ラットの解剖。冬に恒例のタヌキ解剖実習。ずっと昔に解剖して取り出した鶏の頭骨で型を取ったキャンドルを作り、今年に入ってからは春先にドジョウの透明骨格…

燐葉
1か月前
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フリースクール活動日記 2024/07/11-科学技術館

 久方ぶりの雨。梅雨はもうとっくに過ぎ去ったのではないかと思われていたのだが、それは間違いだったようだ。あまりに久しぶりであるから、皆気が動転していたのか。遅刻…

燐葉
2か月前
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フリースクール活動日記 2024/07/05-高尾山口

 木曜日、既に行き先として内定していたブルーベリー園に電話で問い合わせたレイセンが呆然自失の状態で通話を切った。どうやら今年は梅雨入りが遅かったためかいまだにブ…

燐葉
2か月前
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フリースクール活動日記 2024/06/28-品川

 この日は豪雨。これまで梅雨入りしたというのに快晴が続いていたためにてっきり梅雨はもう終わってしまったのだと思っていたのだが、その予想が大きく外れたことになる。…

燐葉
3か月前
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旅行記録 2024/08/30-京都

旅行記録 2024/08/30-京都

 さてさて困ったことになってしまった。東海道新幹線の運休によって、代替案としてサンダーバードで敦賀、そこから北陸新幹線にて東京へと向かうことに変更となったが、果たしてこれは上手くいくのだろうか。もしかすると人混みによって席に座れないかもしれない。それよりひどければ、群馬の山中あたりで新幹線が止まるかもしれない。そうなっては大惨事、車内にいるしかなくなる。おそらく、そのころには外は豪雨。東京の何か所

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旅行記録 2024/08/29-京都

旅行記録 2024/08/29-京都

これは旅行記録 2024/08/29-大原の続きです

 階段を駆け下り、居間に入った僕は思わず瞠目した。今しがた告げられた「明日、東海道新幹線、運休」の言葉が頭の中でぐるぐると回っている。どこか実感がわかない。明日は東海道新幹線で家に帰るつもりではなかったか。それが止まればどうやって帰るのだ。
 呆然としているところへ第二報が入った。父が急遽最寄りの駅に駆け込み、本日午後6時ごろ京都発の新幹線を

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旅行記録 2024/08/29-大原

旅行記録 2024/08/29-大原

 今年もここへとやって来ることは、前から決まっていた。ただし、予定では本当は三千院へも行くつもりだったのだ。しかしながら、予想に反して国際会館前のバス停に集まった人々の数は10数人、そのうち半分ほどは外国人。外国人は台風接近の情報を聞いて既に避難もしくは外出を自粛していると思っていただけに、衝撃も大きかった。清水寺の事を思い返しても、やはり不自然ではないか。
 これほどまでに人がいるのであれば、三

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旅行記録 2024/08/28-上賀茂神社

旅行記録 2024/08/28-上賀茂神社

 さて。この日は遅れるわけにはいかない。予定通りにバスに乗り、上賀茂神社へ向かう。正直言って、これまで上賀茂神社という名前を聞いたことはほとんどなかった。知っているのは殆どが下鴨神社について、加茂建角身神についての数少ない情報だけ。よって、この日向かうときも現地の情報について僕はそこまで知らないというのに、楽観視していた。予定通りにいかなかった場合の対策を、微塵も考えていなかった。
 けれども、そ

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旅行記録 2024/08/27-太郎坊宮

旅行記録 2024/08/27-太郎坊宮

 この日は上手く起床することができた。家族全員体調は万全だ。この日の天気予報を見ても、雨が降ることはない。念のため篠笛は家において、準備を整える。片道一時間半かけて、太郎坊宮に向かうとしよう。まずは昨日と同じ電車を用いて山科へ、そこで琵琶湖線へと乗り換える。この日、僕が期待していたものの一つが琵琶湖の景色であった。道中、湖は見ることができるのだろうか。竹生島はさすがに難しいであろうが、もしかすると

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旅行記録 2024/08/26-山科

旅行記録 2024/08/26-山科

 朝起きて、台風が九州方面に逸れたことを聞かされる。なんと。それでは鈴鹿のほうへと泊まることができたではないか。旅館に連絡するのが一日遅ければ、あるいは予定通りに鈴鹿の山々を巡ることができたのかもしれない。そのことを悔やみつつ、ふと脳裏に閃いたものがあった。そうか。全てを巡る必要などない。どれか一つだけならば、一日で行って帰ってこられる。そんな丁度いい場所がひとつあった。それは、阿賀神社。別名は太

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旅行記録 2024/08/25-京都

旅行記録 2024/08/25-京都

 7時ごろに起床した。昨日の夜は寝入るころになってぽつりぽつりと雨が降り出したが、朝にはその痕跡すら見いだせなくなっていた。そんななか目を開けて、困惑する。ここはどこだ。そうか、祖父母の家だ。一度顔を洗い、朝食の時間までどうするか考えていたときに、本棚の一つが目に入った。そこはぎっしりと漫画で埋まっているのだが、その最下段にある一冊を手に取る。それは、京都に来れば毎年手を伸ばすものである。「陰陽師

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旅行記録 2024/08/24-京都

旅行記録 2024/08/24-京都

 この旅行は散々であったと振り返る。波乱万丈、日程変更や予定の取り消しなどで溢れていた。しかしながら、辛かったかと言われるとそうでもない。先日の奥多摩合宿などのように、その体験は何ものにも代えがたい(?)ものであったし、非常に楽しく興味深いものであった。鉄は熱いうちに打てという言葉があることを思い出し、今のうちにあの旅を振り返っていこうと思う。まずは一日目。午前中の予定をこなした僕は、母と共に中央

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解剖記録 蛇 2024/08/22

解剖記録 蛇 2024/08/22

 この夏の初め。不意に連絡があった。内容は、日本蛇研究センターにて蛇の観察及び解剖をやるため参加するかという問い合わせのもの。もちろん参加するに決まっている。手帳を確認しても幸いなことにこの日に予定は入っていない。人数超過で落選する可能性などを考慮しそれほど期待せずに待つつもりでいたが、幸いなことに当選との連絡があった。持ち物も、そこまで入用ではないらしい。よって安心して当日に臨むことができた。

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読書記録-臨済録・無門関①

読書記録-臨済録・無門関①

 ずいぶん昔に書いたものを手直ししたものである。「臨済録」を読み、リベラルアーツで話し合ったことをもとに自分なりの解釈に発展させたものだ。なお、以下の文章はおそらく4月ごろ書かれたものであるため、文中での「最近」とはこのころのことである。

 2月ごろの話である。フリースクールで、歴史の授業が始まった。これは有志達がイマンモに頼み込んだおかげで最近始まった日本史の授業なのだが、このころは平安時代。

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読書記録 陰翳礼讃②

読書記録 陰翳礼讃②

 夜中の9時を回ったころ、正月は過ぎたものの未だ寒さは残り、5時ともなればすでに夕暮れであったのであるから4月ごろのことであったか。
 僕は家へと帰る途上にいた。その途中、2本の桜の木がある。そしてその日、桜は緩やかに散り始めた。
 桜の樹の下には屍体が埋まっている。梶井基次郎が言ったこの言葉を信じている人は多かったのだろう。夜、仄かに照らし出されている桜の花びらが散り、降り注いでいるのはこの世の

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読書記録 陰翳礼讃①

読書記録 陰翳礼讃①

 谷崎潤一郎の小説、陰翳礼讃。これはこの前の解剖実習の時に懐へ忍ばせて持って行ったものだ。行きのバスの中で読み、それに加えて帰りのバスの中でも目を向けたものである。

 陰翳礼讃の最後を飾るこの文章に影響され、僕はときたま明かりを消す。本を読む手を少し休め、かといって他にすることを考えつかない場合は、瞼を瞑るか、部屋を暗くして目を休ませる。
 この方法は、今のところ上手くいっている。現在の日本の街

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解剖記録 心臓 2024/08/08

解剖記録 心臓 2024/08/08

 昨年夏は、ラットの解剖。冬に恒例のタヌキ解剖実習。ずっと昔に解剖して取り出した鶏の頭骨で型を取ったキャンドルを作り、今年に入ってからは春先にドジョウの透明骨格標本を作る。そして、いよいよ今夏。心臓の解剖を行うことになった。時は、8月8日。もともと6日まで夏合宿に参加、1日インターバルを設けて万全の体調で挑む予定であったが、何とは言わないが3日にアクシデントが発生、5日間の安静を告知されて合宿は解

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フリースクール活動日記 2024/07/11-科学技術館

フリースクール活動日記 2024/07/11-科学技術館

 久方ぶりの雨。梅雨はもうとっくに過ぎ去ったのではないかと思われていたのだが、それは間違いだったようだ。あまりに久しぶりであるから、皆気が動転していたのか。遅刻するメンバーがあまりにも多い。そうしてその中に見出された名前には思わずメンバー一同顔をしかめざるをえなかった。
 もういくつ寝ると夏休み、だということで高校へと進学したメンバーらが挙って活動に復帰するようになってきた。単位は大丈夫なのだろう

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フリースクール活動日記 2024/07/05-高尾山口

フリースクール活動日記 2024/07/05-高尾山口

 木曜日、既に行き先として内定していたブルーベリー園に電話で問い合わせたレイセンが呆然自失の状態で通話を切った。どうやら今年は梅雨入りが遅かったためかいまだにブルーベリーが収穫できる状態にないのだという。ならば行っても意味がない。そこで小雨が降ったときのために確保してあった高尾のトリックアート美術館へと行くことが決定、一部メンバーは1060円もする入場料に顔をしかめながらも全員が了承、翌日に全員が

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フリースクール活動日記 2024/06/28-品川

フリースクール活動日記 2024/06/28-品川

 この日は豪雨。これまで梅雨入りしたというのに快晴が続いていたためにてっきり梅雨はもう終わってしまったのだと思っていたのだが、その予想が大きく外れたことになる。
 この中、しながわ水族館へと向かわねばならないのだ。もともとあそこは隣にあるしながわ区民公園で遊ぶことも含めて1回の活動であったというのだ。そこは雨で行けないため、水族館だけで1日を過ごすことになる。
 ソースと山手線内で合流し、品川で京

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