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フリースクール活動日記 2024/07/11-科学技術館

 久方ぶりの雨。梅雨はもうとっくに過ぎ去ったのではないかと思われていたのだが、それは間違いだったようだ。あまりに久しぶりであるから、皆気が動転していたのか。遅刻するメンバーがあまりにも多い。そうしてその中に見出された名前には思わずメンバー一同顔をしかめざるをえなかった。
 もういくつ寝ると夏休み、だということで高校へと進学したメンバーらが挙って活動に復帰するようになってきた。単位は大丈夫なのだろうか。まあ、それはそれとしてこの日の水曜日には龍角散が来訪、皆に大手を振って招き入れられた。
 少々信じがたいことだが、彼は年少メンバーや最近入ったメンバーからの評価が異常に高い。確かに、よく考えれば被害にあったのは池に突き落とされた僕や真冬の池に入らせられた僕、多摩川にて川に引きずり込まれた諸兄らや戦艦三笠で荷物を隠されてしまった僕、珊瑚荘で頭を踏まれた僕ぐらいのものだろうか。
 もちろんこれは記憶にも残るような出来事というだけだから、奥多摩でとあるメンバーと取っ組み合いの大げんかをしていたとか、とあるメンバーとは犬猿の仲だとか、先人に倣って立ち入り禁止の海で泳ごうとしたとか、僕を間違って囲炉裏に突き落としかけただとか、カッパくんの仮面ライダー人形を用いて僕にぬれぎぬをかぶせようとしたとか(noteには投稿されていない過去の事。いつか、こういったものも投稿できるといいなぁ)、そういった些事はいったん脇に置いている。それにしても、なぜこんなにも被害にあうのかなぁ、僕……
 そんな龍角散が金曜日には行くさ、と言い残して立ち去った。そうして当日。彼は来なかった。行く気があったということは確からしい。この日の5時ごろ、今日はフリースクールに久々に顔を出すんだなどと言い残して何故かカブトムシを取りに出立。帰ってきてからはベッドに倒れこみ熟睡と、その影響で今も寝ていて来られないのだとか。その言葉を聞いた皆の感想は、呆れが9割9分9厘であった。なぜあいつは寝たのだ。その必要などなかっただろう。
 ともあれ彼が参加しないと知れ渡り、彼らのために30分も昭和館で待機し続けた僕たちはいよいよ腰を上げる。雨にうたれながらもじっと道端に佇み彼を待ち続けたχαοσやソースもついにその場を離れた。

 こうして、1年ぶりの科学技術館へと皆と向かう。今回参加しているスタッフ含む14名中、昨年度居なかった面子はちょうど半分の7名。そんなわけだから、入館するなり皆思い思いの階へと向かう。はじめこそ5階を幾人か出回っていたものの、そのうち2人ずつほどにわかれて行動するようになっていた。
 ここから先はメンバーの入れ替わりが激しいため詳しく書くことができないのだが、だいたいレイセンとともに行動していたのがmmiiioooちゃんに僕、ことりんごなど。またイマンモグループやボートさんグループがあったが、その中でひときわ異彩を放っていたのが「パチンコもどきに捉まったカオス(χαοσ)たちのグループ」通称パチカスグループだ。

 年長男子メンバーのほとんどがこれに加わり、的を狙うゲームに熱中、それ以外の展示を何一つ顧みることなく(ほんとうは少し回っていたけれども)遊び続けた。30分経ってもう一度その場所に行ってみたところ全く同じ体勢で遊び続けていたという笑い話まである。
 その間にも他のメンバーたちはあちこちの部屋を移動する。が、階を下っていくにつれ面白い場所が少なくなってくる。もしかするとχαοσやハヌマーンたちはそのことが分かっていたから遊び惚けていたのだろうか。

 13時30分になり、昼食を食べる時間になった。昨年は晴天であったから皇居北の丸公園へと向かったが、今日はあいにくの雨天。科学技術館3階にある休憩室に荷物を置き、早々と弁当を食べ終える。そうしてすぐにメンバーたちが思い思いの方向へ散ったため、休憩室には誰もいなくなった。

 その後、いま教室で調べている「電気とは何か」、「磁気とは何か」に関する展示を見て、時間は3時の少し前。雨が小降りになってきたのをよいことに解散となった。これを書いている今も家の外では雨が降っている。来週金曜日は果たしてどこに行くのか。館内で弁当を食べることのできる場所は、ストックがほぼ底をついている。とはいえ、雨のおかげで気温が下がってくれているこの状況は非常に喜ばしいため来週いっぱいまでは雨のままでいてほしい。

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