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兵庫県の高校生が、特定外来生物の「オオキンケイギク」を、SDGsなクレヨンに!

こんにちは、翼祈(たすき)です。
私は2023年に所属する会社のサイトに、外来種の記事を書きました。それが下記になります。↓

今、植物など外来種の駆除が進められていますが、私見が入りますが、昔持ち込んだ人は、「日本にはない珍しい植物だ」とか、「可愛い形をしている」とかで持ち込んだのかもしれませんが、それが驚異的な繁殖力を持ち、在来種を滅ぼして、生態系が崩れていってから、「駆除しなければならない」と、専門家の方を始め、危機感が生まれたのだと思います。

記事に書きました、ミドリガメは寿命が長く、外来種だと分かり、川などに捨てられるケースも多かったことで、国からの規制が入りましたが、相当数日本に入って、根付いていることで、この問題は、これから先の世代の人の力を借りて、対応をしないといけない程、とても深刻な問題です。

この記事では、特定外来生物「オオキンケイギク」についての記事ですが、先日兵庫県の高校生が活用して、SGDsなクレヨンに変えたという記事を読みました。

初夏から夏にかけて黄色いコスモスに似ている花を咲かせる特定外来生物「オオキンケイギク」は、艶やかな見た目とは裏腹に、恐ろしいほどの繁殖力が在来植物の脅威となって、自治体などが駆除を行なっています。

「オオキンケイギク」はキク科の多年草で、1880年代に北アメリカから日本に観賞用として持ち込まれ、道路ののり面に植えられるといった、景観づくりに活かされた経緯を持ちます。

そんな中、兵庫県立三田祥雲館高校の生徒たちが、「厄介者」をクレヨンに生まれ変わらせるプロジェクト、名付けて『アップサイクルクレヨン』をスタートさせました。

今回は、「オオキンケイギク」をクレヨンに変えた、兵庫県の高校生の取り組みを特集します。

どうして、「オオキンケイギク」のクレヨンを思い付いたのか?

三田市でもニュータウン開発に伴って植えられ、市街を華やかにしましたが、その旺盛な繁殖力でそれ以外の植物を次々と駆逐するといった、危険性が浮き彫りになりました。2006年には環境省が特定外来種に指定し、兵庫県内各地でも駆除を開始しましたが、苦戦が続いています。

兵庫県三田市にある県立人と自然の博物館の主任研究員の男性は、「『オオキンケイギク』は草を刈っても、土中の根が伸びることでその効果は弱いです。駆除には根を弱らせる必要もありますが、年3回以上の根の抜き取りを続けなければなりません」と吐露しました。ヒトとのいたちごっこの様相を呈し、「厄介者」のイメージがさらに強まった傾向です。

2024年5月25日、三田市内を流れる武庫川沿いで開催された「オオキンケイギク」の駆除体験会には、高校生の姿がありました。三田祥雲館高校科学部生物班の生徒らが、「オオキンケイギク」の駆除方法や生態に関して理解を深めようと参加しました。初夏の日差しを浴びながら、「オオキンケイギク」を一生懸命引き抜いていました。

生徒たちの目的は、「オオキンケイギク」の駆除だけに留まりません。生物班16人が励むプロジェクト『アップサイクルクレヨン』の1つで、「オオキンケイギク」の黄色い花びらをクレヨン作りに活かしています。

科学部部長で生物班班長の3年生の男子生徒は、「世の中、捨てるのが勿体ないものに溢れています。『オオキンケイギク』もヒトの都合で持って来られただけなのに嫌われています。『こんな風に生まれ変わるんだ』という感動を、クレヨンを介して発信したいです」と意気込みました。

参考:自治体が駆除に乗り出す特定外来生物「オオキンケイギク」 兵庫の高校生たちがクレヨンに「生まれ変わる感動を伝えたい」 神戸新聞NEXT(2024年)

生徒などは、捨てられる物をリサイクルして新しい価値を生み出す【アップサイクル】に励んでいます。それ以外の取り組みでも三田祥雲館高校科学部生物班が藍染めに用いるタデアイの搾りかすや、職員室で教員などが入れたコーヒーのかすなども使い、黄色や緑、茶色を抽出します。

『アップサイクルクレヨン』を始めたきっかけは2023年、当時の3年生が、授業の中で野菜の廃棄部分などを活かしたクレヨン作りに取り組んだことが始まりでした。活動を途絶えさせずに発展させていようと、三田祥雲館高校科学部生物班が引き継ぎました。「オオキンケイギク」は鮮やかな色が出やすいといい、武庫川沿いだけでなく、三田祥雲館高校周辺に群生していた「オオキンケイギク」も駆除してクレヨンの材料としました。

乾燥させた「オオキンケイギク」の花びらをミキサーに入れて粉末状にし、ミツバチの食用油やミツロウを混ぜ、湯煎で溶かします。お子さんが口に入れても安全な材料を選択しました。液体になったら、太さがピッタリなタピオカドリンク用のストローに流し込んで成形します。固まれば「オオキンケイギク」のクレヨンが完成します。

生徒たちは「オオキンケイギク」のクレヨンを数十本量産し、2024年6月14日に開催された三田祥雲館高校の文化祭でお披露目しました。2024年秋には、美術部の生徒が「オオキンケイギク」のクレヨンを使用して絵を制作する計画も持ち上がっているとします。

その発想はなかった

私は今までSDGsなクレヨンの記事は何本か書いていますが、それは障害者の福祉施設が余った、野菜で自然の色のクレヨンを作ったり、廃棄される化粧品で色鮮やかなクレヨンを作ると2社といった、あくまで余ったや廃棄される身近なものから、クレヨンに、という取り組みでした。

この記事のクレヨンは、外来種という、積極的な駆除が呼びかけられているものを、駆除できるだけではなく、クレヨンという、環境に悪さをせずに、自然に何事もなく戻るというところが、とても良いと感じました。

厄介者だとか、どうやって無くしていこうか?と、自治体が頭を抱えている外来種を、身近なアイテムであり、誰も傷付けず、人々の役に立つものに変えていることも、非常に良いポイントです。

このクレヨンなら駆除しながら、子ども達や絵を描いている人にとっても、喜んで貰える、外来種のケースでは、上手に環境サイクルの循環ができていますね。

外来種が人の役に立つ日が来るなんて…、1年以上前に記事を書いた私には、ただただ驚く話題でした。

全てのものにこのクレヨンが対象にできるものではありませんが、植物関係なら、今後別の外来種でもクレヨンにできそうだなと感じました。


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