時計に沈む。

深夜2時。
時計の音がこの部屋いっぱいに詰まって今にも弾けてしまいそう。

僕の貧乏ゆすりよりは遅くて
僕の鼓動よりは早い。

そんな均衡は今にも壊れようとしていた。


終わらない。
明日までなのに。
全然終わらない。


焦燥感は
僕の心とこの部屋をを火にかけた。

迫りくる夜明けに心は逃げ出そうとして
足は心臓を引っ張った。

やめたい。
やりたくない。
やめようかな。あぁ。



けれど、足はこの部屋を出ようとはしなかった。

足に心が追いついたとき
時計ははじけて、何も聞こえなくなった。


気づけば夜明けだった。
終わっていた。

今日もこんな毎日。


然有琉 湊(さあり みなと)

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