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”スキ“を付けさせていただいたクリエイターさん達の投稿の中から是非とも多くの方々に読んで欲しい、共有したいと思った投稿のまとめ。 (ご迷惑な場合は連絡をいただければ出来るだけ早く… もっと読む
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#映画レビュー

ISの外国人戦闘員の子ども達は救出されるべきか...ドキュメンタリー映画

ISの外国人戦闘員の子ども達は救出されるべきか...ドキュメンタリー映画

イラクとシリアにかけて、一時は英国一国に匹敵する面積を支配していたIS(日本では「イスラム国」と表記される場合も)が支配地を失ったのは、今から4年以上前の2019年3月。その戦闘員や妻・子どもなど、多くが行き場を失った。このうち、非戦闘員で出身国に簡単に帰還できない人々は、シリア北部のホル・キャンプに収容され、その数は8万人とも言われた。彼らは、出身国の政府・国民からは、帰国して欲しくない人々と考

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「ムーミン」作者の半生、勇気が湧く物語 【次に観るなら、この映画】10月2日編

「ムーミン」作者の半生、勇気が湧く物語 【次に観るなら、この映画】10月2日編

 毎週土曜日にオススメ映画3本をレビュー。

①「ムーミン」の作者トーベ・ヤンソンの半生を描き、ムーミンたちがいかに生み出され、成長していったかに迫る「TOVE トーベ」(10月1日から映画館で公開)

②命令を守り続け、終戦後約30年を経て帰還した実在の日本兵を描く「ONODA 一万夜を越えて」(10月8日から映画館で公開)

③ルーマニアを震撼させた巨大医療汚職事件を題材にし、第93回アカデミ

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ジョニー・デップが日本の“水俣病”を追った衝撃作など 【次に観るなら、この映画】9月25日編

ジョニー・デップが日本の“水俣病”を追った衝撃作など 【次に観るなら、この映画】9月25日編

 毎週土曜日にオススメ映画3本をレビュー。

①ジョニー・デップが製作・主演を務め、日本の水俣病の存在を世界に知らしめた写真家を描いた「MINAMATA ミナマタ」(9月23日から映画館で公開)

②耳の不自由な主人公が、連続殺人鬼に追い回される恐怖の夜を描いた新感覚スリラー「殺人鬼から逃げる夜」(9月24日から映画館で公開)

③美しくなりたいという、人間の果てなき欲望と狂気を描いたサイコホラー

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アフガニスタンの難民家族が自ら撮影した作品など 【次に観るなら、この映画】9月11日編

アフガニスタンの難民家族が自ら撮影した作品など 【次に観るなら、この映画】9月11日編

 毎週土曜日にオススメ映画3本をレビュー。

①アフガニスタンの難民家族が、安住の地を求めて旅する様子を“自らスマートフォンで撮影した”ドキュメンタリー映画「ミッドナイト・トラベラー」(9月11日から映画館で公開)

②「火口のふたり」の瀧内公美が主演を務め、情報化社会の抱える問題や矛盾を真正面からあぶり出していくドラマ「由宇子の天秤」(9月17日から映画館で公開)

③ボスニア・ヘルツェゴビナ紛

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過激かつ美しい描写が際立つ新作映画3本 【次に観るなら、この映画】8月14日編

過激かつ美しい描写が際立つ新作映画3本 【次に観るなら、この映画】8月14日編

 毎週土曜日にオススメ映画3本をレビュー。

①警察とやくざの攻防戦を過激に描いた“傑作”の続編「孤狼の血 LEVEL2」(8月20日から映画館で公開)

②実在の画家ジュゼップ・バルトリの人生を描いた長編アニメーション「ジュゼップ 戦場の画家」(8月13日から映画館で公開)

③盲目の最狂老人による恐怖を描き全米でスマッシュヒットを記録したホラーの続編「ドント・ブリーズ2」(8月13日から映画館

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2人が今いる日本は、空の見える「監獄」なのか…映画「東京クルド」

2人が今いる日本は、空の見える「監獄」なのか…映画「東京クルド」

クルド人は、中東のイラン、イラク、シリア、トルコにまたがる地域に数千万人が暮らす民族。現在の世界に「クルド人国家」といえるものはなく、クルド人は、彼らが暮らしている国の政府や多数派民族との間で何らかの問題を抱えている。不安定な地域情勢が原因で海外に逃れた者も多く、ヨーロッパなどの欧米で一家で代を重ね、故国を知らないクルド人も少なくない。

この映画は、そうしたクルド人のうち、日本で育ち、日本の教育

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【映画】1秒先の彼女 消失的情人節/チェン・ユーシュン

【映画】1秒先の彼女 消失的情人節/チェン・ユーシュン



タイトル:1秒先の彼女 消失的情人節 2020年
監督:チェン・ユーシュン

台湾ニューシネマの異端と言われたチェン・ユーシュンの新作「一秒先の彼女」を一足先に鑑賞した。80年代から始まったホウ・シャオシェンやエドワード・ヤン、ツァイ・ミンリャンなど世知辛い内容の映画が多い台湾ニューシネマの中で、チェン・ユーシュンの映画はウィットとユーモアに溢れていて、くすくすと笑わせながらも悲哀を織り交ぜる

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かつて苦手だった映画 、カッコーの巣の上で

かつて苦手だった映画 、カッコーの巣の上で

1976年、第48回アカデミー賞主要5部門を独占。
同年、GG賞6部門、英国アカデミー賞6部門を獲得。
アメリカ映画協会(AFI)が選ぶアメリカ映画ベスト100第20位。
世界最大の映画データベースIMDbのトップ評価15位。
BBCが選ぶ最も偉大なアメリカ映画第59位。

そんな輝かしい功績を持つ映画、『カッコーの巣の上で』。

私は昔、この映画が苦手だった。

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※以下、ネタ

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『ソウルフル・ワールド』で描かれるジャズとニューヨーク。

『ソウルフル・ワールド』で描かれるジャズとニューヨーク。

 pixarの新作アニメーション作品は超良質の音楽映画でした。年末年始の時間を使ってSTAR WARSの全編を観ようと、disney plusに加入しました。告白するとSTAR WARSをちゃんと観た記憶が無く、飛行機の中とか、テレビでとかの記憶で、流石にまずいなと思っていました。その流れでpixarの新作として『ソウルフル・ワールド』を知りましたが、素晴らしい映画でした。
 世界観も深くて、もち

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【映画】華氏451 Fahrenheit 451/フランソワ・トリュフォー

【映画】華氏451 Fahrenheit 451/フランソワ・トリュフォー



タイトル:華氏451 Fahrenheit 451 1966年
監督:フランソワ・トリュフォー

今でもこの話にリアリティを感じるのは、権力者による検閲や規制と、テレビなどのメディアにどっぷり浸かることによる思考停止が生み出す恐怖だと思う。2020年現在の日本社会を取り巻く問題を考えても通じるものは多く、震災以降の自民党政権が行なってきた公文書改ざんや破棄などは、火なのかシュレッダーなのかの違

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【映画】ミッド90’s mid90’s/ジョナ・ヒル

【映画】ミッド90’s mid90’s/ジョナ・ヒル



タイトル:ミッド90’s mid90’s
監督:ジョナ・ヒル

冒頭で流れるシールの1994年のヒットナンバー「Kiss from a rose」を耳にした途端90年代中頃の空気に包まれる。まあリアルタイムに近い頃に耳にしていた事もあって、ヒットナンバーという意味で、あの時代を切り取るにはジャストな曲だったかもしれない。思い入れのある曲ではないけれど、ヒットチャートの曲というニュアンスは掴んで

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レト LETO/キリル・セレブレンニコフ

レト LETO/キリル・セレブレンニコフ



タイトル:レト LETO 2018年
監督:キリル・セレブレンニコフ

ロシア版パンク/ニューウェーブシーンというよりも、サマー・オブ・ラブと言った方がいいのかもしれない。
前情報を一切入れずに観たので、ここに出てきたキネとズーパークが実在のバンドと知らず、あくまでも全体がフィクションだと思って観ていた。所々メガネをかけた青年が「この部分はフィクションだ」というのもイマイチ飲み込めないままだっ

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ゴンドラ/伊藤智生

ゴンドラ/伊藤智生



タイトル:ゴンドラ
監督:伊藤智生

実直なまでに丁寧に描かれた映画だ。プリミティブというかイノセントというか、純真さが画面から溢れている。インディペンデント映画というと、どこか荒々しさがあるイメージから来る撮って出しのような良くも悪くもインスタントな部分はほぼない。とにかく丁寧に練り込まれていて、映像からはインディペンデントさは逆にあまり感じられない。90〜00年代のミニシアターで上映された

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