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恋の話

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次に恋をするなら手を繋ぐだけで満たされるような恋がいい。

次に恋をするなら手を繋ぐだけで満たされるような恋がいい。

次に恋をするなら手を繋ぐだけで心が満たされるような恋がいい。

決して派手じゃない、ただ日常に溶け込んだような恋をしたい。

一緒にカフェに行って本を読んで、たまに本を閉じて、ほんの一瞬だけ見つめ合う。その刹那に恋をしたい。

ケーキを分け合って、おいしいね、すら言わないで。

時間に追われて店を出て、何を読んでたの、と聞き合う。そしてそれぞれの興味をちょっとだけ分け合って、それだけで心が満たされ

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恋愛の備忘録

恋愛の備忘録

言葉以外の愛が好き。
「好き」と言われたら確実に愛情を感じられるけれど、
それよりも、言葉以外の方法で好きな気持ちを伝えたいし、感じ取りたい。

手

ぎゅ、と にぎった手を
おなじくらいか それよりもっと
つよく 力をこめて
ぎゅ、と にぎりかえしてくれた

だからもういっかい

ラブソングが刺さらない

ラブソングが刺さらない

恋をしている時はあれほど刺さっていたラブソングが刺さらない。言うまでもなく、私が恋をしていないからだ。

ラブソングを聴いても刺さらない人生というのは少しつまらない。西野カナを聴いて、backnumberを聴いて、わかるぅ〜と悶えたいのだ。失恋したくないけど、失恋してHYを聴きたいとさえ思う。

1人に慣れすぎて、2人の良さがわからなくなっている。あえて2人になる理由がわからなくなっている。前に確

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恋愛をしていないわたしの思うこと

恋愛をしていないわたしの思うこと

常に何かに恋してたいよねって思うけど、残念ながら恋してない。

君の瞳にも、また君にも、恋してない。

あなたの恋人にもなりたくないし、別の人の彼女にもなってない。

恋するほどの出会いがないからとかそういう環境のことは置いておくとして、ひとりが好きすぎる。
かつてはひとりよりもふたりでいたいと思うような恋をしたけれど、その恋が終わってからの恋はどれも、そうは思えなかった。ひとりがいい。電話ですら

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寒いね

寒いね、寒いねって言いながら
歩く幸せを感じながら

寒いね、寒いねって言いながら
肩を寄せ合ってみたりして

寒いね、寒いねって言いながら
手をこすっていたら
手を繋がれてドキッとしてしまって
不覚にも、と言えればよかったけれど
その前からずっとドキドキしていた

寒いね、寒いねって言いながら
家に帰ってこたつに潜り込む
冷たっと声をあげるあなた
ふくらはぎで暖をとる私

あったかいねって言いな

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ぼくはなんだ

ぼくはなんだ

愛がないと言われた

愛がないと言われた

愛にまみれていたはずなのに

愛にまみれていたつもりなのに

大切だったのに

愛がなかったらしい

愛ってなんだ

愛がなんだ

って言えた山田テルコがうらやましい

愛ってなんだで止まる

愛ってなんだで足踏みをする

ぼくはなんだ

あなたの言う“ずっと”はきっと

あなたの言う“ずっと”はきっと

あなたの言う“ずっと”はきっと

10年後も20年後も、とか
おじいさんおばあさんになっても、とか
命が絶えるまで、とか
地球が滅亡するまで、とか

そういう類の“ずっと”じゃないような気がして

不確かな未来、という意味じゃない気がして

信じてみることにした

あなたの言う“ずっと”はきっと

今をたくさん積み上げたその先にあって

よるまでずっと、とか
あさまでずっと、とか
明日までずっと、

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恋をしたいと思っているけど

恋をしたいと思っているけど

30歳になった人に、20代のうちにしておいた方がいいことは?と聞いてみた。

そしたら、「恋愛」って言ってた。

30代になるとやっぱり結婚とかも考えるし、恋愛のベクトルが変わるらしい。それに人生における恋愛が占める割合や、恋愛の重要度も変わるのだろう。

たしかに、20代になってみて、10代みたいな恋はもうできないなぁと思う。10代なら好きだけで一緒にいられたけれど、20代になったら将来も考えて

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私はまだ愛が何かを知らない

私はまだ愛が何かを知らない

「愛してる」と言われた。
私にはまだ愛が何かわからない。

私は恋しかしたことがないから、まだ愛が何かわからない。

知らない言語で語られても心が動くことはないように、まだ知らない愛を囁かれても、私の心は動かない。「アイシテル」という音だけが私の耳を通って脳の中を通過した。

恋人に好きだと伝えた返事が「ありがとう」に変わったあの日あの瞬間、私は失恋の準備を始めた。そしてその準備が整う前に失恋した

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好きな人と、わたし

好きな人と、わたし

好きな人とくっつきたくなって

ちょっぴり眠たくなって

肩に顎を乗せてみた

ら、ふたりの境界がぼやけたような気がした

人はそれを幸せと呼ぶのだろうけれど

もたれかかったその部分から

そのままその人の一部になってしまいそうで

自分の輪郭がにじんでしまいそうで

溶けてしまいそうで

とろけてしまいそうで

たしかにこれは幸せであって

間違いなくこれは幸せであって

これを幸せと呼ばずし

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ことば

ことば

愛してるなんて言葉は
僕にはまだわからないから

僕は愛してるだなんて言えないけれど

君が僕にくれたのは愛

僕は君の愛が好きだった

僕を僕たらしめるのは

君の愛だった

僕は君に溺れ
恋に溺れ
よくいる愚かな若者か

僕は君に溺れず
愛に溺れた

君の愛は
僕を生かしてくれた

僕の愛は君を
僕の愛で君は
何を感じ何を得ただろう

僕の愛は君に
意味を与えただろうか

僕の愛は君の首を

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僕と君

僕と君

「ほなまた来年〜」

今年も始まったばかりだというのに、年の瀬のような別れを見た。彼らはいったいどのような関係なんだろうか。

あの2人はなんだったのだろう。

まぁ答え合わせはできないし、そこまで興味もないのだけれど。

とにかく人と人というのは奇妙なものだ。

私にはなんと呼んでいいかわからない人がたくさんいる。友達と呼ぶには遠すぎて、知り合いと呼ぶには近すぎる。大学生になって「よっ友」なる言

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恋と恋のあいだ(創作)

恋と恋のあいだ(創作)

私のお気に入りの店へ買い物に行くたび

私の好きな食べ物を見るたび

私と乗った電車に乗るたび

私の嫌いな食べ物を見るたび

私の好きな芸能人を見るたび

私の嫌いなCMを見るたび

私と聞いた曲を聞くたび

メガネの人を見るたび

背の低い人を見るたび

ショートボブの人を見るたび

同じ香りがするたび

私を思い出せばいいのに

そうやってちょっとだけ

懐かしい気持ちになって

最後に心が

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