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Par-Par-T
2020年7月21日 21:20
最近我が身を振り返って、良くないなぁ、と思った。もっとよく噛んでゆっくり味わって食べなきゃだめだ。なにをかというと、ことばの話。ことばはこころのたべものだと思う。であるなら、こころのためには、ゆっくり食べなければ。一文字ずつ、丁寧に。最近はあれこれ次から次に口に入れて、がつがつと早食いしているようで、よくない。これはお行儀がよくない。早食いは消化不良をおこす。いけないいけない
2020年7月20日 12:13
私は詩そのものも好きだが、詩を書く人も好きだ。(※ここでの詩には、古今東西の各種詩歌、詩的表現やほんとうを含んだ文章を含めます)詩を書く人は、他人への諦めに染まりきった私に、もっともきれいなものをくれる。詩を書く人の何が好きかというと、詩を書く人は、どうやったら「これ」を正確にあらわせるのか、どうやったら「これ」を写せるのか、どうやったら「これ」を言語世界に翻訳できるのか、そういうことに
2020年7月13日 07:38
以前に、「なぜ詩が好きか」ということを書いた。そのときの答えでは「詩はほんとうの純度が高いから」、ということだったのだが、よくよく考えてみると、それでは答えになっていなかった。ほんとうの純度が高いものがではなぜ好きなのか、ということを次に考えなければならない。最近このことをずっと考えていた。ぐるぐると。このぐるぐるの中身を少し書いておく。===まずは「ほんとう」について。以
2020年7月2日 13:14
しばらく前から、家にアマビエだるまがいる。白河だるまのかわいい子。ウイルス対策としては直接的にはどうにもならないかもしれないが、いつも帰るとほっこりして、心の支えになる。そんなものが何になる、と思う人もいるだろうが、この「ほっこり」の力はばかにできない。不安や寂しさが薄れるし、なにより、私は確かに誰かに健康を願ってもらったのだという事実を、毎日胸に刻んで確かめることができる。世の中でた
2020年6月21日 17:03
※この文章は、私信を含みます。このように公開すべきか迷いましたが、長文を送る手段がわからなかったのでそのまま公開してしまいます。なんのこっちゃと思う方は、とりあえずそうなのねと思ってください。---世界に困惑していそうな様子だったので、声をかけました。たぶん、とても真面目で、真っ直ぐで、素直な方なんだと思います。そんなあなたが潰れるのはもったいないと思うので、思っていることをあまり人に(口
2020年6月9日 18:09
私は詩というものが好きだ。書くのも、読むのも、うたうのも。ずっと分からないで好きだった。なんでか分からないけど好き。うまく言えないけど、なくちゃいけないような気がする。そんな説明しかできないでいた。大学のときの専門も詩だった。歴史、修辞、音韻、いろいろ学んだが、いつも腑に落ちない感じがしていた。文学理論の研究をしながら、ほんとうにやりたいのはこういうことじゃないような気がしていた
2019年11月18日 11:55
今日は出張のため、新幹線に乗車している。出張と言っても、何も商談をまとめるとか打ち合わせをするとかいう類のものではなく、他の大学主催のシンポジウム的なものを聞いてくるというものだ。目的の半分は研修であり、半分は情報収集。こういう出張が多い。しかし私に何を担わされているのか不明瞭であるから、こういった出張に意味があるのかは、正直わからない。このところ、自分の仕事のことがよくわからなくなってい
2019年11月17日 09:34
時折、ただただ過去の積み重ねに圧倒されて呑み込まれそうになることがある。たとえば、山道を歩いているとき。ふと目に留まるあの木にも、あの花にも、飛び回る小さな虫にも、落ち葉に生えるきのこにも、すでに誰かが名前をつけていることに、驚く。私は知らないけれど、誰かが見つけて、整理して、定義して、分類して、そんな成果の積み重なり。小さな沢も、橋も、分岐も、頂も、この目に映る、この足で踏みしめ
2019年10月31日 18:18
昨日は外交のような仕事で1日外に出ていて、少し疲れた。それで、昨日の話で、とある紙に書かれたものを見る機会があったのだが、そのときにもう一生使うこともないだろうと思っていた知識(学生時代の専門に近いところの知識)を使うことになった。実際に使用する場面があるとは思わなかった。そうか、こういうときに使う知識かと、知った。でもそれはやはりかなり限られた特殊な条件であって、それはまるで、変な形のペ
2019年10月28日 23:40
先日、たまたま津軽のこぎん刺しの体験・販売イベントの前を通りかかり、ひどく惹かれるものがあったのだが、時間がなくて手に取れなかった。それからこぎん刺しの解説のパンフレットをみる機会があり、その後流れて柳宗悦の文を読むに至った。いずれも、まだ本物を見てもいないのに泣きそうになった。以来ずっと私のこころをざわつかせてやまない。地の身頃いちめんにびっしりと、稲田の雪のような、一目一目。いつ
2019年10月19日 15:36
note公式から少し前に「君のことばに救われた」というお題の企画が出て、書かれたものをいろいろ読んで、自分でも考えてみたのだが。書けなかった。これというものを。浮かばないまま時間が過ぎた。いくらなんでも、出てこなさすぎである。そんなはずはない、と思った。絶対、確実に、どこかでことばに救われているはずなのだ。でも、なんか書けない。取り出せない。おかしい。それで、何も思い浮かばない
2019年8月19日 19:58
お盆も終盤の週末、8月16日、MIDNIGHT SONIC@東京幕張8月18日、SUMMER SONIC@大阪舞洲に行ってきたのだが、今日思うことを書いておく。どうしようか迷ったが、今やっぱり書いておいた方がいいかと思ったので、そうすることにした。明日からちゃんと気持ちを切り替えて仕事するためには、今思ったことは今出しておかねばならないし、日常では忘れていってしまう気もするし。(ちなみ
2019年8月16日 00:57
最近、エッセイが好きだ。昔は、大人がエッセイを読むのを見て、小説より面白いものなのか疑念を持っていたけれど、今noteではエッセイばかり読んでいる。面白いというか、浄化される気がするんだなぁ。私の代わりに私のどろどろを浄化してくれる。なんというか、いろいろと包装されていない、ほんとうのものが、そこにあるように思う。悩みや、真剣に考えたこと、心動かされたこと、日常から紡ぎ出される特別、そ
2019年6月26日 18:11
時々今でも大学の演習のことを思い出す。講読の演習の時間に、たとえば誰かがある語句の意味がわからなくて訳を作ってこられなかったとする。これ自体はよくあることで、日々挑む文章には手持ちの小さな辞書に載っていない単語が出現することなどはざらにあるので、まぁ仕方がないといえば仕方がない。そのようなときに、訳ができなかった旨を述べることになるのだが、最も先生が嫌うのが、「辞書に載ってませんでした」