マガジンのカバー画像

読書記録

22
運営しているクリエイター

記事一覧

#305 あの人はいいなって思うあの人は、めっちゃ今苦しんでるかも。 #3000円の使い方

#305 あの人はいいなって思うあの人は、めっちゃ今苦しんでるかも。 #3000円の使い方

隣の芝生は青く見える。

あの人はみんなとすぐに仲良くなれて良いな。
あの人は仕事もできてうまくいってるんだろうな。
あの人は才能があってうらやましい。

誰だって人のことを羨ましくなり、自分の状況と引き比べてしまうことはあるだろう。

なんであの人ばっかりうまくいくんだ…..!自分は才能ないんか…!

でも本当にそうですか???
憧れのあの人も、うまくいってる気がするあの人も、実際には今絶望の淵

もっとみる
#297 才能なんて感じないけど、もがき進むのってカッコ良いしドラマだ。 「羊と鋼の森」

#297 才能なんて感じないけど、もがき進むのってカッコ良いしドラマだ。 「羊と鋼の森」

才能ないって突きつけられるのは怖い。
修行期間を終えてやっとスタートラインに立てた時に見えてくる、自分の進みの遅さ。目標までの遠さ。

それでも自分が決めた道をもがきながら進んでいくこと。
その道は険しい。

羊と鋼の森。という本を読んでいる。
ピアノの音を調整する、調律師という職業に進んだ主人公の話だ。

調律師って聞くとセンスや経験値がある人が就く仕事のような感じだが、主人公は痛々しいくらいの

もっとみる
#294 死せる公明生ける仲達を走らす。

#294 死せる公明生ける仲達を走らす。

三国志に出てくるこの言葉。

カッコ良いですね〜〜〜〜!
この一文で対比構造が明確で、語呂も良い
この言葉に最初に出会ったのは小学生の頃。歴史好きな友達がカッコつけて言ってたのを思い出す。

最近何度目かの三国志を読んだ。

前半は劉備、関羽、張飛を中心に国が拡大していく様子が痛快で面白い。
後半はなんと言っても諸葛亮孔明の天才軍師っぷりが良い。

今日は小学生男子の心も鷲掴みにした、孔明について

もっとみる
#276 どんなに優しくて誠実な人でも、追い込まれたら人を騙す。夏目漱石「こころ」

#276 どんなに優しくて誠実な人でも、追い込まれたら人を騙す。夏目漱石「こころ」

人間のこころは、いざという瞬間に残酷になる。

夏目漱石の「こころ」の中では、
「お金」と「恋愛」が絡んだときに人は変わってしまうことが書かれている。

普段は優しくて誠実な人でもいざという一瞬では、悪魔になる。

あらすじ。こころのあらすじは、主人公の青年と先生が出会うところから始まる。高校の国語の時間で、先生とKについては知っている人も多いだろう。

先生が学生時代の頃、両親が他界して親戚の叔

もっとみる
#277 成功するか失敗するかよりも、自分の信念を貫いているか。 燃えよ剣

#277 成功するか失敗するかよりも、自分の信念を貫いているか。 燃えよ剣

土方歳三がカッコ良すぎる!!!

大学生の頃から何度か読んできた、司馬遼太郎の「燃えよ剣」
再読しました。

新撰組で鬼の副長を呼ばれた、土方歳三の生涯を描く本作。
燃えよ剣に影響されて、3年前くらいに函館五稜郭に行ったりしました。

なんでこんなにもカッコ良いのか考えたら、「ブレない生き方」に憧れるからだと思った。

誰がなんと言おうが、時勢が変わろうが、迷ったりしない。原点に立ち帰り「新撰組を

もっとみる
#263 人はみんな、ただただ話を聞いてもらいたい。ミヒャエル・エンデ「モモ」

#263 人はみんな、ただただ話を聞いてもらいたい。ミヒャエル・エンデ「モモ」

ミヒャエル・エンデの「モモ」は、近代で最も人気の高い童話の一つと言われている。

モモという小さな女の子が、情報管理社会と戦う話だ。

そんなモモの周りにはいつも人が集まってくる。
それはモモに特別な話術があったわけでもないし、容姿が良いとか、魔法が使えるとかそういうことではない。

ただ彼女が「話を聞くのが上手かった」からだ。

みんな話を聞いてもらいたいし、話を聞いてもらえると勇気が湧いてくる

もっとみる
#258 行きすぎた効率化は人生を灰色にする。ミヒャエル・エンデ「モモ」

#258 行きすぎた効率化は人生を灰色にする。ミヒャエル・エンデ「モモ」

もっと効率の良い方法はないかな…?
面倒だからコンビニでさっさとご飯は済まそう。

効率を求めるのはものすごく良いことだ。それによって時間を作れて、自分の本当にやりたいことに使えるから。
浮いた時間で家族と過ごしたり、週末に旅行に出かけられるかもしれない。

でも行きすぎて、効率化ばかりを求めると日常の無駄を毛嫌いし「楽しむ」余裕がなくなってしまう。

そんなことに、ミヒャエルエンデの「モモ」を読

もっとみる
#261 夢が叶うことが、幸せとは限らない。ミヒャエル・エンデ「モモ」

#261 夢が叶うことが、幸せとは限らない。ミヒャエル・エンデ「モモ」

人生で一番危険なことな、かなえられるはずのない夢が、叶えられてしまうことなんだ。

ミヒャエル・エンデの「モモ」に出てきたこの言葉。

モモの中には、時間泥棒という悪役が出てくる。彼らは人々に時間を節約しろ、過剰に成功しろとほのめかす。それに乗せられた人は仕事で成功したり、収入が上がる代わりに、情熱や喜びを奪われていく。

主人公のモモの親友である演説家のジジも仕事で成功する代わりに、人生が灰色に

もっとみる
#244 幕末最強の新撰組を描く「燃えよ剣」が熱い。

#244 幕末最強の新撰組を描く「燃えよ剣」が熱い。

歴史だと幕末物が好きだ。

300年続いた江戸時代が終わりに向かい、転換点となる時代。
江戸幕府を打ち倒そうとする革命軍側のエネルギーは爆発し、明治時代へと移行する。

その中でも自分が好きなのは「新撰組」。
革命側の勢力を取り締まり、京都を戦慄させた。

司馬遼太郎の燃えよ剣。
第1巻を読了しました。

土方歳三が新撰組を作り、美学を貫く燃えよ剣の主人公は鬼の副長と恐れられた土方歳三である。

もっとみる
日本史が大好きになったのは、小説から入ったから。

日本史が大好きになったのは、小説から入ったから。

高校時代、歴史の授業が大嫌いだった。

1600年に徳川と豊臣が戦っても、
1860年に井伊直弼が桜田門で暗殺されても、
平成の時代に生きる自分には何にも関係なくね??
な〜んて思ってた。

意味がわからないとやる気が起きない自分。
日本史は、課題を全く出さずに先生から目の敵にされていた。

そんな自分が今では、歴史的史跡に興味津々で一人旅に出かけるようになった。
先日は、長州藩に憧れて山口県萩市

もっとみる
立ち止まって勝ち負けの原因を分析することが大事

立ち止まって勝ち負けの原因を分析することが大事

坂の上の雲も6巻まで読みました。

たくさん語れるシーンはあるのだが、悲壮感漂うロシアのバルチック艦隊が一番衝撃だった。

アフリカ経由で日本海へと向かうバルチック艦隊バルチック艦隊とは、当時のロシアが誇る最強の艦隊のことです。

それが日本との決戦に向けて、日本海へ旅立ちました。

航路はなんと、アフリカ経由。
見えづらいけど、この青いラインのルートを使った。
いやどんだけ過酷な旅なんだ。

もっとみる
できませんと言うと、本当に何もできなくなる。 #坂の上の雲

できませんと言うと、本当に何もできなくなる。 #坂の上の雲

坂の上の雲が本当に面白い。

生き方の勉強になるし、登場人物が本当にカッコ良いし、物語として面白いし。

学生時代に一度挫折した小説だけど、今ならじっくりと読めるのも嬉しい。

今回は第5巻で面白かったことを書きたい。

旅順攻防戦、児玉源太郎の一念
5巻は日露戦争の要とされた、203高地の攻防について書かれている。

203高地の攻略は日本にとって、戦いに勝利するための必要な条件だった。

しか

もっとみる
新しいものを取り入れないと、いつか大きな後悔をするかもしれない #坂の上の雲

新しいものを取り入れないと、いつか大きな後悔をするかもしれない #坂の上の雲

司馬遼太郎の坂の上の雲を読んでいて、そんな風に思った。

愛媛県松山市が舞台坂の上の雲とは、司馬遼太郎の代表的な小説だ。

舞台は明治維新を迎えた日本。

300年鎖国をしていた日本が初めて世界と戦った日清戦争と、日露戦争を背景に物語は進んでいく。

ちょんまげを結えていた日本人が、開国10年で大国の清を破り、
その20年後には世界の中に君臨していたロシアを破った。

これはどういうことなのだろう

もっとみる
寂しい時はいつも古典小説を読んだ

寂しい時はいつも古典小説を読んだ

僕は読書が好きだ。

バスを待っている時、
お風呂に入っている時、
寝る前も本を読んでいる。

どんなに寂しい時でも、小説をひらけば安心できた。

どんなに不安でも、小説の中にはもっと大変な状況の人がいた。

小説は自分にとっては、なくてはならない大切な友達みたいなものだ。

古典が友達だった大学時代

大学の頃は特に読書に没頭していた。

特に好きだったのが、古典小説。
成績もあまり良くなく、コ

もっとみる