#277 成功するか失敗するかよりも、自分の信念を貫いているか。 燃えよ剣
土方歳三がカッコ良すぎる!!!
大学生の頃から何度か読んできた、司馬遼太郎の「燃えよ剣」
再読しました。
新撰組で鬼の副長を呼ばれた、土方歳三の生涯を描く本作。
燃えよ剣に影響されて、3年前くらいに函館五稜郭に行ったりしました。
なんでこんなにもカッコ良いのか考えたら、「ブレない生き方」に憧れるからだと思った。
誰がなんと言おうが、時勢が変わろうが、迷ったりしない。原点に立ち帰り「新撰組を最強の剣客集団にする」という信念をブラさない。
一方で日常を生きてると自分はブレてばっかりだから、歳三の生き方に憧れてるんだろうなと思う。
幕末最強の剣客集団と恐れられた、新撰組
新撰組は幕末で最強と恐れられていた。
当時の情勢としてはペリーが来航して、300年続いた徳川幕府の体制が揺らいでいた。
長州藩や薩摩藩、土佐藩を代表として革命勢力が新しい秩序を打ち立てようと革命に奔走していた。
新撰組は、革命勢力に対抗する幕府側の用心棒みたいな感じ。
その統率力と圧倒的な強さで、革命側からは恐怖の対象だったそうだ。
その新撰組の強さの仕組みと統率を実現させたのが、副長の土方歳三。
革命側との戦争で、新撰組の隊員が戦死したり脱退する中で歳三だけは最後の最後まで戦い続けた。
最終的には幕府側陸軍の司令官のような立場で奔走するくらいの立場になった。
革命側に時勢が傾こうが、仲間が裏切ろうが、罵倒されようが彼は変わらなかった。ただただ、新撰組を最強の組織にするために。幕府を守るために。自分の信念を貫き通して、函館五稜郭で戦死する。
敗軍の将ではあるが、生き様がカッコ良い。だから小説になる。
ブレない生き方はカッコ良い。
小説を読んで思ったこと。「ブレない生き方はカッコ良い」ということだ。
なんでもそうだが、人の数だけ意見は分かれる。昨日までA案が良いと言ってた人が、次の日にはB案になってたり。自分が信じてきたことが、次の日には大勢に批判されることだってある。
特に幕末という動乱ではその連続だったろう。
実際に局長の近藤勇は、末期にはブレて迷ってしまった。
隊員の多くも動揺して脱退した。
その中で自分の信念を貫いたから、歳三はカッコ良いのだ。
それが正しいとか、正しくないと。勝つか負けるかとかはもはや関係ない。
自分が正しいと思ったことを誰がなんと言おうとやる。
その潔さに憧れるのだ。
人の意見を聞きすぎず、自分の信念で動く。
現代でもSNS全盛期で、人の意見を簡単に聞ける時代だ。
そういう世界では自分の信念はぶれやすくなる。
誰もが正解と言えるような意見を簡単に呟くから、受け取る側は何が正解なのかがわからなくなるからだ。
意見を聞く前に、自分はどう思っているのか。自分はどう動こうと思っているのか。
自分の意見が特に大事な時代だ。
意見を聞きすぎると迷う。迷うと行動が止まり、周りにも動揺が広がる。
それは幕末も今も変わらないだろう。
どんなに有名な人が言ってることでも、どんなに成果上げてる人でも、間違う時は間違う。
だから大事なのは、自分はどう思ってるのか。自分は何を大事にしているのかという信念である。
成功するか失敗するかよりも、大事なことだ。
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