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処女小説家、「日常」編

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日常について、面白おかしく書いてみました。
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2018年11月の記事一覧

知らない男の香り

知らない男の香り

たった一度、部屋に入れるのを許しただけだった。

私は夢中で彼を包む服を脱がし、彼はされるがままに動かす私の獣のような衝動に身を任せた。

がっついている、そう言うふうに軽蔑されたかもしれない。だが、私は現状を変えたくて必死だった。

そして、いよいよ彼の一番大切な場所を包むそれを剥がし、棒状のそれをゆっくりと抜き取る。

すると、彼の濃い香りが部屋に広がり、私を目覚めさせた。

そして朝が来た。

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アンチ抹茶味(過激派)

アンチ抹茶味(過激派)

今日の私は過激派だ。

だが、多数の人間を敵に回すつもりで勇気をもってこう主張する。

抹茶が甘くなってるの、気持ち悪くない??

そう、私はアンチ抹茶味党(過激派)なのだ。

抹茶味は子供の頃から苦手で、抹茶味のアイスを親から一口分けてもらうと「何でお茶が甘いんだやべぇ!」と思っていた。

貧乏な家の出(正確には出ていない)のため、お茶とコーヒーは薄いのが好きだった。そのせいで、正直抹茶味のお茶

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見た目でわかる!沼落ち深度

見た目でわかる!沼落ち深度

(画像)当然サンダルも歴代の推し色のどれかになる

実は最近、ある二次元沼に落ちている。
私はこと二次元に関して、頻繁に沼落ちしてはすぐに推しを変えているので、いちいち「今、これにハマってます!」と公言することは控えている。
本当に一瞬の出来事だからだ。

もちろん、ガルパンや演劇は推しとかそういう次元にないので別の話だ。これらは、人生に密接にかかわっている、いわゆる「殿堂入り枠」であるし、その存

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30歳はずっと「君」を嫌いだと思っていた

30歳はずっと「君」を嫌いだと思っていた

(画像)秋が教えてくれた出会い

嫌いだと思っていた人が、実はいい人だったというパターンは人生でそれなりによくある話だと思う。

残念ながら、逆パターンのほうが圧倒的に多いのが人生のクソゲーたる所以なのだが。

今回は私の人生において「嫌いだと思っていたけど実はいい人で気が合ったものナンバーワン」である湯葉について語る。

そう、食品の湯葉だ。
残念ながら私には友人がいないので、人間関係の話は食品

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フリーランスが鍛えておくべき『隠れ身の術』

散歩をしていたら、黄色の菊の花に出会った。小ぶりの花だ。たわわに咲いたその花は、道端に落ちた鞠のようだった。

その目の覚めるような鮮やかな黄色は、冴え始めた秋の空気とあまりに調和し、何度も見飽きた風景の非日常としてそこに存在した。

今日は散歩の話こんにちは、矢御あやせです。
なんかそれっぽいことを言って今日のnoteだ。
ライフハックのようなタイトルをつけたのだが、いつも通り、ただ恥をさらすだ

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結局、矢御あやせは何者なのか

結局、矢御あやせは何者なのか

こっちが聞きたいまず、タイトルに対しての答えはこれだ。
「自分は何者なのか」なんて、なんか宇宙を背景に猫が真顔になっているようなイラストが出て来そうな話だ。

残念ながら、私はこれといったキャラクターを定めていない。

現在、キャラクターをひとつに絞れるほど一芸に秀でていないと思っているからだ。

強いていうならnoteに突如現れた超意識低い系小説家(30)(血液ドロドロ・容姿に自信なし)というと

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【危険】誤ってnote記事を削除するのをおススメしない3つの理由

【危険】誤ってnote記事を削除するのをおススメしない3つの理由

こんにちは、矢御あやせです。

まずは、こちらの序文を見てほしい。

多分リンクをクリックする人たちばかりではないので、簡単に説明すると
誤ってnoteを消してしまった。

しかも、これは消してから数日後に書いた記事だ。
寝たところでショックがぬぐえない。
私の阿鼻叫喚ぶりがわかるだろう。

と、いうことで、「どうして誤ってnote記事を削除してはいけないのか」について解説していく。
もちろん、「

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30歳小説家は夢の国も遥か彼方に

(画像)あの国は、ブスだろうと性悪だろうと等しく「ゲスト」なのだ。

皆さんは夢の国は好きだろうか。

わたしは今、舞浜にある「夢の国」から一番遠い場所に暮らしている。
地理的な問題ではない。心理的な問題だ。私の部屋は私という豚を飼う家畜小屋なので、ペット的な動物から害獣までおしなべて二足歩行で歩いている夢の国とは余りにも違い過ぎるのだ。
かといって、私が四足で歩いているかといればそれは別の話であ

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30歳・牛乳との秘密の逢瀬

30歳・牛乳との秘密の逢瀬

(画像)私には〈キミ〉以外に本命がいる

こんにちは、六千億兆人の恋人・矢御あやせです。

突然だが、私は浮気をしている。

さて、皆さんは子供の頃、一番好きだった飲み物は何だったろうか?
私は問答無用で牛乳である。それが私の浮気相手だ。

今でこそ水と麦水(ノンアルコール)と天下一品のこっさりを啜って生きている私だが、子供のころは牛乳が大好きだった。
それこそ、母親によって「一日一杯」と摂取制限

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noteよ今夜もありがとう

noteよ今夜もありがとう

(画像)ここから私のnoteは生まれている。
#noteでよかったこと  というテーマを募集しているらしい。

noteに毎日投稿を始めて二週間が過ぎた。

今、「ここは本当にインターネットなのか」とすら思うような、発火物質が極限まで排除された、大人の社交場のような空間に、初めてスーツを着た江戸の人の如く驚きつつも、すっかり気に入ってしまっている。

そもそもインターネット=燃えているという考えが

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