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#書くこと

つらいことから書いてみようか【ブックレビュー】

つらいことから書いてみようか【ブックレビュー】

人はどんなときに「書きたい」と思うのだろうか。

うれしいとき?
怒っているとき?

きっと、心に大きな揺らぎがあったときに「言葉にあらわしたい」思いに駆られるのだろうか。

この本のタイトル「つらい」ときも、まさしくそう。
心に傷を負ったとき、言葉から、その人の心の動き、息遣いが聞こえてくる。

本書は、コラムニスト・毎日新聞客員編集委員である近藤勝重氏による

つらいことから書いてみようか

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1分で心が震えるプロの言葉100【ブックレビュー】

1分で心が震えるプロの言葉100【ブックレビュー】

その道のプロは、
どんな思いで自らの道を切り開いてきたのだろうか。
どんな思いがターニングポイントになったのだろうか。

何気ない日々を重ねるなか、
私たちは何かしら心に決め、一歩ずつ前へと進んでゆく。
ささいな選択の連続が、のちの人生を大きく変えるきっかけになる。

先人の方々の言葉を、前に進むエネルギーにできたら。

本書は、豊富な取材経験、取材からの執筆を手掛ける、ブックライターであり自著も

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聞き出す力【ブックレビュー】

聞き出す力【ブックレビュー】

人と話すとき、何となく気構えてしまうときがある。

なぜだろう?心のどこかで、うまく話さなきゃいけない…と思ってしまうのだろうか。

仕事でももちろん人に話を聞く場面はある。ただ、聞く側に徹していると、そこまででもない。「話す」「聞く」の両方を同時にするのが個人的に苦手なだけか??

…と、話は変わり。

私が聞き手に回るとき、できれば話し手に気持ち良く話してもらえたら…そう思いつつ、この本を手に

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文章読本さん江【ブックレビュー】

文章読本さん江【ブックレビュー】

前回紹介した池上彰氏・竹内政明氏の「書く力」。

『はじめに』の中で池上氏はこう述べている。

いい文章が書けるようになりたい。そう熱望していた私は、駆け出し記者の時代、文章読本の類を乱読しました。その中には、斎藤美奈子さんの『文章読本さん江』も入っていました。この本は恐ろしい作品です。

本文内でもこんな風に言ってのける。

『文章読本さん江』は、読んだことを後悔するような怖い本で、歴代のそうそ

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