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【コラム】経営層が若手を育てる方法(マネジメント方法)

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皆様是非ご活用ください!


はじめに

ベンチャー企業と関わるようになってから、経営層と関わる機会が一気に増えました。
大手に勤めていた頃は、経営層(部長・執行役員以上)と私の間に30歳近い年齢差があることが多く、ほとんど会話する機会がなかったのです。

一方で、ベンチャー業界の経営層の年齢は大体同世代です。
話しやすい年齢層なので、相談を受ける機会も増えていきました。
最近では年下の経営者の方が多くなりつつあって、若干恐怖すら感じています😱

こうやって世代交代されていくのですね。
寂しいやら嬉しいやら…

さて、そんな中でよく相談としてあるのが「部下が育たない」「優秀な部下がいない」「マネジメントがうまくいかない」「社員が思い通りに動かない」などの相談です。
ベンチャーの経営層の多くは、若くして経営者になっているので、人を育てるとかマネジメントするという経験ができないまま(習わないまま)いきなりCEO等に就任しています。
そのため、多くの場合、育成やマネジメントの壁にぶち当たります🤔

お役に立てるかどうかはわかりませんが、今日は育成やマネジメント領域について私見を述べさせていただこうと思います。
飛ばし読みで構いませんのでお付き合いくださいませ。

なお、本記事で「教育等」という単語を多用しますが、これには
・部下を育てること
・マネジメント(管理)すること

の両方の意味が含まれているとご認識くださいませ😁


1.教育等の基礎は信頼関係

まず、大前提として理解しておかなければならないのは、教育等の基礎は「相互の信頼関係」によって成り立っているという点です。

様々な組織の不具合を見てきて、経験則としてですが、教育等が上手くいかない最大の要因は信頼関係にあると感じています。
ほぼ9割これだなと思います😰
信頼関係が構築されていない時点、又は、信頼関係が薄い時点で教育等を行おうとしているのです。
これだと失敗して当たり前だと思います。

部下からすると、よく知らない人間から急に上から目線で指示・命令・指導を受ける状態なので、気分が良くないのです。
一応仕事ですから、黙って笑顔で従う振りをするでしょうけど、本音では快く思っていないので、成長なんて全くしないのです。
そんな状態では、仕事を積極的に取りに行くとか、自発的に学習して成長しようという意欲は全く湧いてこないので、原則として言われたことだけをこなす組織になっていきます。
その結果、教育等が思うようにいかなくなります。

考えてみれば当然の話です。
好きでもない人、何ならどちらかというと嫌いな人間から命令されて嬉しい人は居ませんからね😱

これについて、上司や経営層は「いやいや仕事だから。給与もらっててそういう反抗心持っている時点でもう社会人としてダメじゃない?」と思うかもしれません。
しかし、よく考えてみてください。
経営層の多くもそういう人間ですよね🙄?
独立心・自尊心等が強く、組織の中ではあまり上手く機能しないからこそ創業者・経営者・起業家になった人が多いはずです。
私の知る限りの経営者のほとんどは組織人としてはかなり大きめの難がある人が多いです。

それを棚にあげて、部下にだけ黙って従え、黙って勉強しろ、自分で自発的に成長しろってのはおかしいことなんです。
そういう態度を取る経営層に対しては、従業員も信頼関係なんて築けませんから、素直に従おうという気持ちを抱けません。
結果、「生活費のために我慢して働いてあげているだけ」という感覚になりやすいです。

それが継続することでお互いに信頼関係がどんどん破壊されていき、全く機能しない組織が出来上がるのです😱
経営層と従業員との間に大きな溝ができてしまって、なかなか修正できないレベルに到達すると、大量退職が待っています。
大量離職の穴を埋めるためにほとんど審査をせずに急場しのぎの採用活動を行い、同じ過ちを繰り返します。

こうならないようにするためにも、教育等を上手く機能させたいのであれば、まずは信頼関係を構築することに全力を注ぐべきです😁


2.教育等の始まりは採用から

前述のとおり、教育等の基礎は信頼関係です。
信頼関係がなければ教育等は上手くいかないことが多いです。

しかし、人間には様々な性格・個性がありまして、全員と信頼関係を構築できるわけではございません。
経営者・創業者の癖の強さを鑑みると、相性の良い人間は極々一部と考えた方が良いと思います。

ということは、教育等の始まりは「採用から」ということになります。

採用活動の時点で相性が悪い人を採用してしまうと、それ以降もずっと信頼関係を構築しづらい状態が続くので、結果的に教育等が上手くいかなくなるのです😱
私は常々「採用が一番大事」と思っていますが、それは先々の教育等まで考えたときに採用でミスるともう手の施しようがない状態になるからです。

採用ミスは単発のミスではなく、その後組織内で様々な亀裂を生み、派生的な問題を発生させる原因になります。
たった一人の採用ミスで組織がガタガタになることすらあるほどです。
CEOに対して極めて強い悪感情を持った人間が一人いるだけで、中立的な立場にいる人も影響を受けてマイナスの方向に傾きやすくなります。

また、その人が周りを巻き込んでネガティブキャンペーンを行うタイプの人である場合、周りの心優しい人たちがストレスを背負わされます。
その結果、離職率が徐々に上がっていきます。
最悪なことに、そういうネガティブキャンペーンをする人はなかなか辞めない(次の職場が見つからない)ので、長期間に渡って悪影響を振りまくことになりやすいです。

だからこそ、ベンチャーにおける採用活動は必ずCEO自身が関わるべきだと思っています。
CEOとの相性が悪いとその時点でほぼ終わりなので、CEO自らが面接をして、よく対話をし、自分との相性を見極めた上で内定を出すべきです。

その方がお互いにとって良いことです。

経営者の思想、価値観、ビジョン等に強く共感してくれる人であって、かつ、CEOが仲間として信頼できる人を採用すべきです。
欲を言えば、現場で実際に働くメンバー達との相性まで見たいところです。
それらの審査を突破できる人は100人に1人程度しかいないのが普通ですから、通常は採用活動に多くの時間を投資することになります。

そのため、採用戦略・人事戦略はかなり余裕を持って策定し、実行する必要があります

たとえそのポジションの募集を現時点で行っていなかったとしても、日頃から面談を重ねておくべきです。
私が経営層又は人事責任者であるならば、月額制のスカウトし放題の採用サイト(SYNCAやWantedly)を使って常日頃から他人のプロフィールを見まくります😁
CEOが空いている時間は全部人に会うために使うという感覚でちょうどよいとすら思っています。

特に経営管理部門の人材はなかなか良い人材に巡り会えないですから、日頃からアンテナを張っておいて、人に会い続けた方が良いです。
そこまで本気になっている経営者・人事担当者は少ないですが、そういう活動ができている人は、皆さん良い人材を採用できています。
組織構築や採用活動の成否は、単純に熱量と行動量の違いによるものだと思います。
どれだけ本気でやるかです。


3.信頼関係の構築

運良く相性の良い人材を採用できたとします。
問題はここからです🤔

どんなに相性の良い人材であっても、経営層が気を抜けば信頼関係はすぐに破壊されます。
経営者及びマネージャーの皆さんは常に自分が観察される側であるという点に注意を払った方が良いかもしれません。

というのも、従業員の皆さんは意外と経営層を観察しています
不誠実な言動がないか、有言不実行がないか、綺麗事ばかり述べて行動が伴っていない状態ではないか…
様々な視点から観察しています。

経営者の多くは、自身のことを「従業員を評価する立場」だと思っているかもしれませんが、優秀層の人材は他社でいくらでも働けるので、実は経営者は「従業員から評価される立場」なのです。

そのことを忘れないようにしないと、ついつい横柄な態度をとってしまったり、不誠実な行動をしてしまったりします😱
だからこそ、常に気を張っておく必要があります。

その上で、従業員の皆様との「対話」をよく行いましょう。

お昼ごはんを一人で食べるなんてもったいないです。
目についた従業員の方に声をかけて一緒に行きましょう。
そして、一緒にビジョンを語ったり、従業員の将来設計などを聞いたりしてください。
そうやって相互理解を深めていくことで少しずつ信頼関係が構築されていきます。

従業員にとって、経営層が「自分を見てくれている」と感じることは、とても大きな意味を持ちます。
自分の努力や個性を把握してもらえるというのは嬉しいものです。

ただし、ここでいくつか注意点があります😱
経営層あるあるなのですが、部下・従業員と対話するときに以下のような行動をしがちです。
これらの行動は信頼関係を破壊する方向で作用することが多いのでご注意ください。

(1)上から目線で説教する
(2)武勇伝語る
(3)ダメ出しをする

説明するまでもない気がしますが、一応ご説明させていただきます。


(1)上から目線で説教する


最も頻発していると言っても過言ではない失敗がこちらです🙄
経営者の皆さんは一般人とは異なる特殊な才能を持っていることが多いですし、日々様々な障害を乗り越えているので、目線が非常に高いです。
その目線や視座に従業員がついて来られないことがほとんどなので、経営者の立場で話を聞いていると、時々イライラする事もあると思います。

そんなときについつい説教をしてしまうこと…ありますよね?

これはやめた方が良いです😱
そもそも、従業員として生きている人が、経営者と同じ視点・視座で物事を語れるなんてことはあり得ません。
どう考えても立場が違いますし、生きている世界が全然違うのです。

それを前提として対話しないといけません。

従業員のことを想って説教をしても、従業員側はそれを「否定」と捉えることが多いので、奮起して頑張ろうと思うより「経営層に否定された」と捉えて萎縮します。
つまり、経営層側が意図した効果とは逆の効果になりやすいのです。

経営層は、自分の立場・地位・権限が及ぼす悪影響をしっかりと自覚しないといけません。
何気ない一言に対して、地位や権力が悪影響を及ぼし、必要以上に強い影響を与えてしまうのです😱
ほんのちょっと注意しただけでも、従業員からすると辞めたくなるほどのショックを与えてしまうことがあります。

そのため、原則として説教は封印していただいた方が会社のためです。

それよりも、どこか褒めるところがないかと常に従業員を観察してください。
そうすることで地位や権力の影響を逆手にとって活用できます。
つまり、ほんのちょっと褒めるだけでも「社長(部長)に認められた!嬉しい!」となりやすいのです。

せっかくならポジティブな効果をもたらした方が会社にとってはプラスだと思うので、説教をしたくなったらグッと堪えてみてください🤣

俺が教えてやる!(上から目線)


(2)武勇伝語る


続いて、30代後半以降の経営層によくある失敗が武勇伝語りすぎ問題です😱
30代後半以降になってくると、経営者も修羅場の一つや二つ超えてきています。
それゆえに、ちょっとしたときに自分語りをしてしまいがちになります。

もちろん、経営者側は「自分の経験をシェアすることで部下が育てばいいな」と思って語っていることが多いのですが、従業員側は『またはじまったよ…』と思っていることが多いです🤣
何回も同じ話をすることが多いので、聞き飽きるのです。

これを繰り返すことで、従業員側からの信頼が消えていくことが多いです。
よほど従業員側が望まない限りは、自己の過去の経験を語ることは控えましょう。
語る場合であっても、一切盛らず、ありのままの事実を伝え、かつ、全然凄くないですけども…というニュアンスでお話しましょう。

一方で、失敗談を語ることは好まれる傾向があります😁

我々WARCの創業者である山本さんはこのネタが豊富でして、いつも失敗談を聞かせてくれます。
山本さんの失敗談はオチが綺麗というか、山本さんらしい失敗というか、キャラがわかるというか。
関西人だからですかね🤔
失敗してもタダでは起きずにちゃんとネタにするという根性が素晴らしいです。

経営者の皆さんは自虐ネタを面白可笑しく話せるように用意しておきましょう!
おっさんの失敗談は基本的に良いネタになるのでネタ帳に貯めておいてください。

失敗しちゃった🎵


(3)ダメ出しをする


続いての失敗はダメ出しをすることです😱
これもやめた方が良いです。

前述のとおり、経営層の言葉には「権威」「権力」「地位」が乗っかります。
それゆえに、簡易的なダメ出しでも、従業員側には致命傷を与えることが多いです。
これをランチでやる人がいますからね…

そもそも、ランチに行って、なんでわざわざダメ出しを受けないといけないのかと思いません?🙄
昼休みは労働時間外ですよ。

経営層にとって、労働時間という概念は極めて希薄な概念で、24時間365日働いているのが日常です。
それゆえに、昼休みが労働時間外だということを忘れがちです。
あくまでも「対話」のためのランチ会なので、ダメ出しなんて絶対してはいけません。

むしろ、褒める会を開催すべきです。
従業員の中で良い働きをしてくれている人を褒め、美味しいご飯を食べさせる会だと思ってください😁
褒め散らかして、たらふく食わしてやってくださいよ!

んめ~!!


4.目標の共有

仮に信頼関係の構築が上手く行って、従業員側から信頼・尊敬され、素直に話を聞いてくれる器が整った状態が出来上がったとします。
ここまでくれば9割成功ですからあとちょっとです!

その状態で次にやるべきことは、目標の共有です。
信頼関係の構築はある程度できているのに教育等が上手く行っていない組織体では、目標の共有が上手く行っていないことが多いです。

経営層の皆さんは日々忙しく活動しているため、従業員一人ひとりにビジョンや目標を共有する時間が取れません。
それゆえ、トップダウン形式で目標を「勝手に決めて」、各部署の責任者に「部下に落とし込んでね」と指示を出します。
これでは目標の共有ではなく、単なる命令でしかありません。
これが教育等が失敗する原因だと思われます🤔

トップダウンで降りてきた目標というものは、大抵現場の認識と一致しておりません。
到底不可能と思われるような数値目標が何の根拠もなく降り掛かってきて、従業員側は責任だけを負わされるという構造が生まれます。
経営層にとっては「目標」なのかもしれませんが、従業員側からすると「責任転嫁」または「強制的ノルマ」なのです。

強制的にやらされる仕事が楽しいはずがないので、誰もまともに目標を達成しようとはしません。
言葉では「頑張ります!」と言いつつも、内心では「アホらしい。勝手にやれば?」と思っています。
そうやって目標未達が続くのです。

本来、各人の目標というものは各人が自分で立てるものですし、本人がやる気を出さないと全く意味がないものです。
たとえ会社全体の目標であっても、経営層は現場のことをよく理解した上で目標を設定すべきです。
そのために日々対話というコミュニケーションを積み重ねて、現場の情報を集めるべきだと思います。

その上で、事業部長らと話し合い、現実的な目標設定をしていきます。
目標は達成できなければ意味がないので、現実的な目標設定を行うことが重要です。
無謀な目標はモチベーションを一気に低下させてしまうので、トップダウンで勝手に決めた高すぎる目標を押し付けるのは避けたほうが良いでしょう。


5.プランの共有

現場の情報を把握した上で作った目標で、かつ、従業員側も納得している(又は従業員側が自ら立てた)目標であればある程度機能します。
しかし、放置していると目標を立てただけで満足してしまいがちなので、できれば目標達成のプランまで一緒に立てて共有しましょう。

重要な点は、いつまでに何をやるかを明確にすることです。
これを本人が決めるべきです。

ここまで読むとある程度解ると思いますが、教育等が上手く行くためには、ここが最重要課題です🤔
従業員側が自発的に考え、いつまでに何をするかを決められるようにならないといけません。

採用の段階での見極めから始まり、対話を積み重ねて信頼関係を築き、現実的な目標設定を行って来た集大成です。
ここで従業員側が目標を軽視しているようであれば、今までのプロセスのどこかで失敗しています。

1.採用
2.信頼関係の構築
3.目標の共有

どこの時点で失敗しているのか、よく考えましょう。
3の場合は目標の立て方からやり直せばいいだけなので比較的修正可能ですが、2は時間がかかります。
1の場合は致命傷です😱

1・2・3が上手く行っていれば、目標達成のプランについて「こういう戦略どうですかね?」などと従業員側から相談してきます。
そういう相談を何度か受けていると、経営層と従業員の意志や価値観が一致してきます。
結果的に、具体的な指示をしなくても、意図通りの活動を開始してくれる良い感じの組織が出来上がっていきます。
私が見ている限りだと、WARCは今のところこれに近い状態ですね🤔
事あるごとに従業員間、経営層・従業員間で対話がなされているので、比較的信頼関係が構築できているように見えます。

従業員側から経営層に相談が一切無い場合、それはほぼ赤信号です😱
経営層の皆さんは過去1ヶ月くらいを思い出して、部下や従業員に相談を何度されたか数えてみてください。
1度も無いという人は危険度高めです。



おわりに

今日は経営層(部長・執行役員以上)の人たちが部下や従業員をどう育てればいいのか、どうマネジメントすればいいのかについて、私見を書かせていただきました。
参考になれば幸いです。

次回は現代の若者に適合するマネジメントスタイルについてお話しようと思っています😁
お役に立てるかわかりませんが、頑張って書きます!

ではまた次回!


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この記事は、株式会社WARCの瀧田が担当させていただいております。
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【著者情報】

著者:瀧田 桜司(たきた はるかず)
役職:株式会社WARC 法務兼メディア編集長
専門:法学、経営学、心理学
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