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【インタビュー#5】アラフォーで揺れるキャリア。モヤモヤの中で探す仕事と家庭のバランス

結婚・妊娠・出産…。自分の役割が、妻、親と増えていく中で、将来について悩んでいませんか?
ライフステージに合う働き方や生き方を見つけたい。そんな方達の少しでもお役に立てたら。
子育てしながら共働きをしている人たちのインタビューはじめました!

第5回目のインタビューは、3人の男の子(小6・小2・年中)を育てながら金融機関の事務職として働くやこちゃん(41歳・茨城県在住)です!

平日はフルタイムで働き、休日は子どもの野球チームの応援に奮闘する日々。子どもの笑顔が溢れる、やこちゃんのFacebookはとっても楽しそう!

そんな充実した生活を聞こうとインタビューをお願いしたのですが、やっぱり悩みはあるようで…。

働き方の不安、子育てとの両立、夫婦関係…。理想と現実の間で、悩みは尽きないそうです。

私とやこちゃんとは出会って4年ですが、新たな一面を見ることができました!
アラフォーで感じる壁は?悩みは?気になる人はぜひ読んでみてください。

【こんな人に読んで欲しい】
・子が小学生になってからの働き方に不安がある
・転職やキャリアの方向性について考えたい
・現在の会社で働き続けるべきなのか悩んでいる


等身大で、今の気持ちを語ってもらいます!

私と会社のズレに気づいた40歳

—いま、会社に満足していないそうですね

はい、新卒からずっと勤めてるんですけどね。仕事内容は嫌じゃないし、お客様から感謝されると嬉しい。やりがいも感じます。だけど最近、会社のことを良く思えなくて…。

もともと男性優位な社風なんです。会社の販売手法の特性上、働いている男性にターゲットを絞りがち。働いている女性にはアプローチができない仕組みなんです。 

共働きは増えているわけだから、もっと世の中の変化に合わせて販売手法を変えたら良いのにって思うけど変わらない。

最近は、女性も働きやすい風土にしようって頑張っている会社も多いけど、そこも鈍くて…。

そういえば前に、会社と私では考え方が違うのかもと気付いた出来事があったんです。

私は3人の子どもを産んで共働きをしてきた中で、「仕事と子育ての両立について、悩みを相談し合える場が社内に必要だな」って思ったんです。

両立の悩みを言えるような雰囲気じゃない部署もある。だからこそ、部署を飛び越えて当事者同士で集まれたら良いなって。会を主催するために、ファシリテーションを学ぶ勉強もしました。

上司に提案したら「すごくいい!」って言ってくれて。だけど、人事総務部に企画をあげたらダメだと言われちゃったんです。理由は、「当社の社員は育休から復職した後も働き続けているから必要ない」と。


復職したからといって、全員が働き方に満足している訳ではない。悩みながら、やりくりしながら何とか頑張っているだけなのに。そこを会社が理解してくれなくて、悲しくなっちゃいました。

会社がより良くなる可能性があることを、理由をつけてやろうとしない。その姿勢に憤りを感じちゃって。



―会社に不満を感じるようになったのはいつ頃から?

子供を3人産んでからです。1人目のときは両立に必死だったから。会社を好きとか嫌いとか考えている余裕はなかったんです。だけど、子どもが少しづつ大きくなって、会社という組織を俯瞰して見れるようになると徐々にモヤモヤしてきました。

「この会社、時代の変化に対応できていないよね…?」って。私がありたい会社の姿とは方向性が違うなって。

そう思いはじめたら、働くモチベーションも下がっちゃって。転職サイトを覗いたりもします。でも、勤務条件とかを見ていたら、結局「今のままでしょうがないか」と思っての繰り返し。


理想と現実の間で悩む、キャリアと夫婦関係

―もし会社を退職したとして、やりたい仕事はありますか?

そこまで明確なものは見つけられていないんです。自分が今の会社を出た時に、何ができるのかもよく分からない。ただ、自分で考えたり企画するのは好きかなって思います。

このあいだ、息子がやってる少年野球チームで合宿があったんですけど、合宿の工程表を作るのがすごく楽しかったんです。「ここで集合して、ここでご飯を食べて…」って頭の中でイメージしながら段取りを考えていたとき、「普段は受け身の仕事が多いけど、本当はこういうのがしたいな」って思ったんです。


就職活動をしていたとき、出版社やマスコミはどうせ受からないしって諦めてたんですよね。
私でも、金融機関の一般事務なら長く働けるかも?っていう理由で入社を決めてしまったんです。


だけど最近、自分が知らない働き方をしている人に出会ったり、異業界で働く人の話をきいたときに「私はすごく狭い世界で生きてきたんだな」と思ってきて。

「ずっと今の会社で事務職をやり続けるのかな…、何だかツマラナイなあ」って。かと言って、私には何ができるのだろう?と考え込んでしまったり。


夫はこういう話をすると「自分のことじゃないから分からない。話さないで」と言うんです。

夫婦の会話は業務連絡がほとんどで、自分の思考とか悩みは話せていない。本当は子育てに関しても、もっと主体的に関与して欲しいなって思ってるけど、伝えることが出来ていないです。

例えば、夫も小学校からのお手紙を、自発的に目を通してほしいんですよ。学校に提出する用紙に色々と記入するのはいつも私だし。「こういうの率先して書いてくれてもいいのにな…」って思います。

夫は私が何も言わなければ何も思ってないと思っている節があるんです。だけど、言ってることが全てじゃない。

「思ってても言えないことがある」っていうことを分かってほしいし、本当はもっとコミュニケーションを取りたいです。


楽しいと思えることをしたい。だけど…と揺れる日々

―これから挑戦したいことはある?

元々ピアノをひくのが好きで、エレクトーンを習いたいかな。

そういえば、近所の音楽教室に求人募集のチラシが貼ってあったんですよ。
「通勤は自転車で5分だし、好きなピアノに関われる!ここで働こうかな?」って、ふと思ったことがあったんです。だけど、生活費のこととか諸々考えたら現実的でなくて。

本当は自分が楽しいと思えることをやりたいです。だけど家庭を持つとそれだけじゃ…。難しいですよね。



―現実と理想の間で悩んだ時、どうやって気持ちを切り替えているんですか?

嫌なことから一旦離れる…かな。あとは、長男が小学校6年生になって、私と話が結構できるようになったことで救われています。

例えば、少し前に「ママ最近、会社が面白くないんだよね」って息子に弱音を吐いたんです。
そしたら息子が「じゃあ、ママが楽しいって思う仕事をやればいいじゃん!」って。

「すごい的を得てるなあ」って。言うのは簡単、現実は難しいよって思うけど、辛いなぁ嫌だなぁと思ったときにこの言葉を思い出すと、心が救われるんです。

あとは、テレビを一緒に見て「ママはこう思ったよ」って言ってみると、「僕はこう思った」って意見が返ってくる。言葉のキャッチボールの中で思いがけない反応があるから、それが日々の支えになっています。


子どもが大きくなったからこそ寄り添いたい。仕事と育児のバランス

―3年後、やこちゃんはどんな働き方をしているのでしょうね。

3年前も今も同じ働き方だから、3年後も変わっていないのかな…。会社では「絶対、部長の定年退職より先に辞めてやる!」って思ってるんですけどね。現実には、なかなか踏ん切りがつかないです。


ただ、3年前と比べて「子供をもっとサポートしたい」っていう気持ちがフツフツと湧き上がってきています。そのためには仕事を辞めても良いかなと考える自分もいます。

「子供が小学校の高学年になったら、仕事にコミットできる」と良く聞くけど、私の場合は逆。

私はこれまで割と残業もしてきたし「子どもが優先」っていう生活は送ってこなかったんですよね。

だけど来年には息子が中学生になって、野球のクラブチームに入ると送迎があったり、今の働き方ではたちゆかないんです。だけど、息子のやりたいを全力で応援したい。


とは言っても、高校生になったら私のサポートは不要になってしまうと思うから…。たった中学3年間のために、今の仕事を辞めることが正解なのかは分からないです。将来を考えたら、働き続けることが合理的じゃないかとも思います。

でも「辞めてもいい」の選択肢が出てきたことが、自分の中で変わったなって感じるんです。


悩みはつきないしモヤモヤもします。

だけど、「息子のやりたい!」を全力でサポートしたい想いと、「ママが楽しいって思う仕事を、やればいいんだよ」という息子からの言葉を大切にしながら、悩んでいこう。今はそんな気持ちです。


**編集後記**
これからのキャリアや自己実現に向けて悩む姿に共感した方も多いのではないでしょうか?少しづつ変化していく理想の「仕事と子育てのバランス」。
みんながすぐに大きく環境を変えることはできません。だけど、子どもの成長と共に感じる、素直な自分の気持ちを心にとめておく。そして、悩んだときに思い返してみる。そうすることで少しづつ、自分らしい未来に進むのじゃないかと思いました!


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