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あまり歌が上手くないシンガーソングライターの話
「てんていは歌が上手だねぇ」
今でも鮮明に思い出せる両親の言葉だ。
僕はかけっこもお絵描きも工作も
なにひとつ周りの子達と同じ様に出来なかった。
身体も小さく、虚弱で病気がちで、
今思えば両親の心配は絶えなかっただろう。
そんな中、唯一僕が人並み以上にやれていたのが「歌」だった。
今思うと、生まれつき声がデカかったから
目立ってた以上の意味はそれほどなかったと思う。
でも僕は両親の言葉を心の
ゲリラライブ「野狐禅」を終えて
「このままじゃダメだと、いや、もう既にダメになんだと思う」
「頑張りたい」のに「頑張れない」
「なにも楽しめてない事」から目を背け続け
ただいたずらに心を頑なにし
世間が自分を忘れてるのを知りつつも
何かをする気力すら起こせず
理屈をこねて、周囲を責めて、言い訳ばかりしていた。
『こんなはずじゃなかっただろう』?
そもそもお前は
そんなご立派なことが言えるほどの高みにいたのだろうか。
何者かでありたかった自分へ
「てんていさんは作曲をされてる音楽勢の方で…」
自分のしてる活動は事実としてそうなのかもしれないけど、
こういったことを言われると恐縮が極まってどこかに隠れたくなる。
でも、ふと冷静にかえってみると、
自分に何某かの形ある言葉があてはめられていることに気づく。
これはちょっと前からしたら考えられないような事態だったのだ。
「欝々しいワナビー青春時代」当時の僕がハッキリとそれを自覚する瞬間はなか
アラサーになった日の話
ある日、25歳になった。
バーチャル上では17歳を頑なに通してる僕にもそんな時があった。
アラサーの定義は曖昧だが、四捨五入をして30歳になることをそれとするならば、
この時に僕はアラサーになったことになる。
アラサーになって一番最初に出てきた感想は、
「あぁ、このまま30歳になってしまうんだろうな」
だった。
ワナビーおじさん僕は夢だけは色々持ってる人だった。
声優や歌手、脚本家だとか