見出し画像

ゲリラライブ「野狐禅」を終えて

「このままじゃダメだと、いや、もう既にダメになんだと思う」


「頑張りたい」のに「頑張れない」

「なにも楽しめてない事」から目を背け続け
ただいたずらに心を頑なにし

世間が自分を忘れてるのを知りつつも
何かをする気力すら起こせず

理屈をこねて、周囲を責めて、言い訳ばかりしていた。


『こんなはずじゃなかっただろう』?

そもそもお前は
そんなご立派なことが言えるほどの高みにいたのだろうか。

分かった気になれるほどの事をやり切ったのだろうか。


もう自分は『気づいた』からと
『そっち側』に行けたからと

全てはその驕りと慢心が招いた結果だ。

残念ながら、今のお前は
ただただ『カッコ悪い』のだ。

野狐禅

いい加減な理解しかしていないのに、本質を理解していると思い込んでいることを指すことば。また、そういう人をいうことば。

出典元:コトバンク


「これが、「今の自分」なんだよね…!」

そんな様な言葉を来場してくれた20人ほどのフレンド達に向けて叫んでいた。

パフォーマーが気弱な本音を、
「自分の事情でしかないこと」をステージ中に吐露するのは
僕がタブーとしていた事だ。

それでも、このライブではそれを吐き出すと決めていた。
認めなければ、もう先に進めないと思ったからだ。

「お仕事をいただける様になったから、カイオウさん(マネージャー)がサポートしてくれてるから、……だから大丈夫なんて事はないんだよね!」

そう

そうして考える事を捨て
直感を抑え
自分より「上手な人達」に任せていれば良いんだと

そうすれば報われると

他人に自分の人生を委ねていた。

「僕さ、もう一度、『やり直し』と思って頑張るからさ、見守っててほしいんだよね!」

そう言葉にする事に
そもそもその事実に自分が気づく事にどれだけの時間と気力を要したのだろう。

皆んなは優しく拍手や励ましの言葉をくれた。
今のこんなカッコ悪い自分を受け入れてくれた。

それでも、決意や心掛けは脆い。
これだけドラマチックにおセンチに大声を挙げても、

「動かなければ、なんの意味も成さない」のだ。


マネージャーにも誰にも相談せず

ただ2時間後にスタジオが空いていて
自分がライブをしたいと思っていた。

それだけの理由で、衝動的に開催した、

ゲリラライブ「野狐禅」


日々が過ぎゆくほどに
怖くて、辛くて、何も楽しくなくなって
それでもどうにかしたくて

縋るような気持ちで、1時間歌い続けた。

自分の居場所を思い出すために叫び続けた。

その先に待ってるのは
ふりだしに戻った景色だったとしても


今の僕には

自分の決意に期待してくれる人がいて
描いたもので笑ってくれる人がいて
側で僕の幸せを願って支えてくれる人がいる。

やっぱり、まだ諦めたくないのです。
このまま投げるのは、我慢ならないのです。

「もう一度」「あと少し」

きっとそれの繰り返し。

この先も、ずっと
生きようとし続ける限り、ずっと。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?