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インターナショナルプリスクールに子どもを入れたいと思ったときに知っておくべきこと
インターナショナルプリスクール(インタープリ)が増えている。英語ネイティブの先生たちが教える幼稚園だ。街で見かけて興味を持つ人はけっこういるかもしれない。試しにと思って見学に行って、先生の質問に英語で答える子どもたちの姿に驚き、ますます興味を持つかもしれない。そしてインタープリの校長先生からの説得力ある説明を受け、多少お金はかかっても、インタープリに是非入れたい、いや、入れないと自分の子にきちんと
もっとみる韓国語教員からみた第二外国語の現在
私は専任教員として韓国語(うちの大学では「朝鮮・韓国語」と呼ぶ)を教えている。学部・大学院で専門の授業も教えつつ、大学全体の(教養科目の一部を成す)第二外国語(うちの大学では「初修外国語」と呼ぶ)としての韓国語の授業も担当するというかたちだ。
教員目線からの第二外国語の話、特に最近の動向を書こうと思ったのは、それが今後第二外国語の大学教員になろうとする人たちの参考になるかもしれないと思ったからだ
週末は子どもと一緒に図書館に(前編):読書と日本語力
はじめに私は週末に、子どもたちと車で図書館に行く。行く途中では騒がしかった子どもたちが、図書館からの帰り道には静かに本を読み始める。読書記録アプリによれば、娘は昨年1年間に343冊の本を読んでいる。
実のところ、これは子どもたちがもっと小さかった頃からずっと続けてきたことではなく、ここ2年ぐらいのことだ。その前は、図書館にあまり足を運ばない時期があった。
前編と後編に分けて書く今回の一連の記事
YouTubeの中のTAたち ―音声学の授業から―
※この文章は名古屋大学生協『かけはし』(教職員・院生版生協だより)2022年7・8月号への寄稿を転載したものです。
2020年春、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、大学の中は混乱していた。4月からの授業をどうするかという問題である。当初、3月ごろ、名古屋大学の方針は、部分的にオンライン授業を取り入れようというものだった。3月下旬にはオンライン授業の講習会がZoomで開催された。4月になると、
多文化社会の申し子たちの居場所としてのインターナショナルスクール
プロローグその日の朝はいつもより早かった。私たちは6時前に起き、朝食を食べると、7時ちょっと前に家を出た。1月だったので外はまだ薄暗く、ちょうど日が出るか出ないかというところだった。車で数分走って、大通りの近くに車を停めた。KFCやファミリーマートが並ぶその大通りは私たちが普段から車でよく通る道だったが、こんなに早い時間に来たのは初めてだった。数分すると、その場所には他の親子が集まってきた。見た感
もっとみる韓国語は声調言語になったのか?
はじめに話の前提として、まず二つ。
1.現代韓国語の多くの方言は、アクセントによって単語の意味が区別されることがないと言われてきた。日本語の共通語では、「雨」と「飴」はピッチ(高さ)で区別されるが、このようなことがないということだ。「現代韓国語の多くの方言」と書いたのは、中世の韓国語(いわゆる「中期朝鮮語」)や「雨」「飴」に似た特徴があったと言われており、また現代の慶尚道方言にもあるからだ。とも
IPAへの複雑な想い
以下は松浦年男さんが企画した「言語学な人々」というアドベントカレンダーの記事として書いたものです。
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私は音声学者であり、大学で音声学を教えている。私は音声学を教えるのが好きだ。
音声学の授業の中心はIPAだ。たぶんどこの大学でも言語学の授業で音声学を習うときにIPAを多かれ少なかれ習うと思うけれど、この記事の読者の中には専門的な言語学・音声学に全く触れたことのない人もいるかもし