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【現地レポ】新たな図書館
先日、新しくなった石川県立図書館を訪れた。7月中旬に移転オープンしたばかりの“本の宝庫”は、これまでの図書館のイメージを打ち破るものだった。
1.めぐりめぐる知と未来。
まずこの図書館に関する印象深い言葉に“めぐりめぐる知と未来”がある。図書館のホームページには、以下の一節がある。
本の文化が廃れつつある昨今、その価値と可能性を論じた、図書館の真理だと思う。この考えを根本に、この図書館
ハサミと科学は同じ!?
今年は8月上旬から、線状降水帯による大雨の影響で、東北・北陸地方で橋の崩落や河川の氾濫といった被害が多発している。さらには先日、台風8号が静岡県伊豆半島に上陸し、接近前から雨の強まっていた東海地方では、降り始めからの雨量が400mmを超える大雨となった所もあった。
浸水の被害が広がる一因として、橋や堤防の決壊が挙げられる。山形県飯豊町では長さ24.6m、幅5.5mの大巻橋が崩落し約300戸に
どこまでも“暑い”語彙
-京浜国道は残暑の日盛りにまるでフライパンのように焼けていて-
社会性の濃い風俗小説の先駆者で知られる石川達三の名作『日蔭の村』に出てくる一節だ。舞台は昭和初期の奥多摩湖。小河内ダム建設の真っ只中だ。数多の文学で描かれてきた、ダム建設で村が沈む哀しみのような展開には走らない。彼の淡々とした文体で、不誠実な国の対応により生活が立ち行かなくなる村人の苦しみを描いたものだ。
この作品の特筆すべき点
“裏切る流通量”の真相を探る
22年前の7月12日。それは、二千円札の発行が始まった日だ。今ではすっかりその姿を見かけなくなったが、それには複雑かつ面白いわけがある。
1.そもそもなぜ?
20年以上前の二千円札が作られた当時、世界で紙幣を発行していた国や地域のうち7割以上で「2」の単位の紙幣が発行されていた。アメリカの20米ドル紙幣などは、中額紙幣として市中での流通量が特に多いことから、日本でも二千円紙幣が同様の役割を果
「出水」は何と読む?
あなたは「出水」を、どのように読むだろうか-音読みして「しゅっすい」か、それとも訓読みして「でみず」か-
実はその両方が正解である。“しゅっすい”とは、大雨などで河川の水があふれ出ること。“でみず”とは、降雨により河川などの水が大いにふえて、あふれだすこと。そう、どちらも意味に変わりはない。
だが“でみず”が登場するのは、気象の場面だけとは限らない。
1.俳諧の“でみず”
数多くの名
“窮地の産物”に思いを
今月25日、日清食品から2つのカップラーメンが新発売された。いずれも「有名店シリーズ」の続編となる新商品で、お湯かけ5分で元祖京都ラーメンの味わいが楽しめる。
1.「まんぷく」を思い出す
カップ麺と聞いて、NHK朝の連続テレビ小説「まんぷく」が記憶に新しいという人も多いのではないか。インスタントラーメンを世界で初めて開発した男、安藤百福と彼の妻をモデルにした物語だ。舞台は食糧難が社会問題と