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PERFECT DAYS 集めてみよ

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日日是好日でありたい私。幸せなことを集めてみよ。
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2024年2月の記事一覧

恥ずかしさの原点、あの夏祭りの日

恥ずかしさの原点、あの夏祭りの日

電車に乗ってたら、ふと視線を感じた。顔を上げてみればカップルが二人。どうやら、女の子の視線だったらしい。女の子は、なんとなく半笑い。男の子は複雑な表情。

あっ、男の子!同じ柄のマフラーしてるわ。

あるあるだなぁ。とこちらも半笑い。

と思ったら、小学生の夏にタイムスリップ。

埼玉県の田舎。小さな街だが、夏には毎年なかなか勇壮な祭禮が行われる。昼は子どもたちが街なかを武将の人形を載せた山車を曳

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『長いお別れ』を見て思い出した友人の手紙

『長いお別れ』を見て思い出した友人の手紙

『長いお別れ』2019年公開 

認知症のことを「Long Goodbye(長いお別れ)」と表現するらしい。認知症になった人を取り巻く家族や友人の目線からの言葉だろう、と想像する。大切な人が徐々に失われていく気持ちを、後から回想してできた言葉なのだろうか。

認知症になった旦那様を看取った友人から手紙をいただいたことを思い出した。

毎日毎日、世界中で認知症になった方とその周辺の人たちには、喜怒哀

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『ベルリン天使の詩』から『ドライブ・マイ・カー』

『ベルリン天使の詩』から『ドライブ・マイ・カー』

note探ってたら『ドライブ・マイ・カー』の記事が…。ちょっと思い出した。

2年前の4月に転職して、毎朝Y駅の中央改札から雑踏を横切ってS線まで歩く毎日になった。その度に思い出すのが「ベルリン天使の詩」のダミエルの眼。堕天使の彼は人間社会に興味を惹かれ、この世界に降りてくる。この世界に降り立った瞬間、モノクロームの世界に色がつくのが味わい深い。

妄想に浸れば私の頭もモノクロームの世界とカラフル

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美しいハーモニーを奏でた卓球日本女子。

パリへの道をスノームーンが照らしてる。

國分功一郎著『目的への抵抗』を読んで考えた

國分功一郎著『目的への抵抗』を読んで考えた

「あらゆるものが目的合理性に還元されてしまう事態に警戒しろ」

ちょうどコロナ感染拡大が始まった4年前の二月、仲間と一緒にドキュメンタリー映画の自主上映会を行う予定を立てていた。事前に周辺の中学校をまわり、生徒さんに声をかけたり、監督のつくる映画のファンに声をかけたりと精力的に宣伝活動をした。しかし、中国でコロナ感染拡大の報道が出て、まもなく横浜に留め置かれたクルーズ船でも感染拡大が起こった。いろ

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子供のエネルギーは、カオスを凌駕していく

子供のエネルギーは、カオスを凌駕していく

今日、Rちゃんと約束して遊びに行った場所は東京都下にある室内型児童遊戯施設。なかなかエネルギッシュ。

エアトランポリンやすべり台のある広いスペースに人工雪の降るスペース。ふれあい動物園もあり、忍者屋敷に錯覚を利用したマジックハウスと、何でもある。

ふつうのゲームセンターもあれば、昔のコインゲームが無料で遊べるスペースも。室内を走るゴーカート、屋上遊園地にあるようなメリーゴーラウンドに観覧車、そ

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昨日の暖かさから気温が急降下。そぼ降る雨。

早く帰ろと坂を登ってると、向かいから知り合いのおじさんが見えた。

時折、白杖で路面をカツカツさせながらニコニコして降りてくる。

隣には傘を指したお兄さん。おじさんは腕に掴まって安心。お兄さんもスマイル。

なんか、ほっこりした。

月に一回の昭和の日。

気になるので入る。

なんと、ラーメンが一杯300円。

赤星と餃子を頼む。

締めはラーメン。お味は中華そばだな。

やっぱり昭和。庶民の味。

お客が幸せそ。ノスタルジーが隠し味。

春を待つ円覚寺

春を待つ円覚寺

急に約束がひとつとんだので、なにげに鎌倉へ行こうと思い立った。

北鎌倉で降りるとコーヒーを飲むのが定番。駅前の女主人(ママ)が一人で切り盛りしている喫茶店「門」が良い。一人のお客さんがほとんどでみんな静か。今日は、ケーキがなくてちょっと残念だったけど、コーヒーが飲めればそれで良し。飲みながらどこへ行こうか考える。

参考にと置いてあった雑誌を眺めると作家の永井路子女史と元NHKキャスター宮崎緑さ

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ひと足早い春の女神

ひと足早い春の女神

大柄な30代と思しき女子。白の半袖Tシャツにジーンズ。暑かったのか、白いダウンを脱いで空いてる電車の中の左脇に置いてる。右脇には帆布生地の白いバッグが投げ捨てられている。彼女の座る空間だけ、黄土色のシートから浮かび上がってる。ご本人は、目を閉じてグースカしてる。その豪快さに目が留まった。潔くもあり、神々しくもある朝の光景。

ああ、ここ日本だ。安全神話がまだ生きてるのかも。

と、思ったら薄目を開

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ラ・ラ・ランドを、シネオケでみた。
最高でした。クラッシックとジャズのコンサートとシネマを一度に堪能した感じ。

相手の夢を尊重し、自分の夢も叶え、また、叶えられなかったもう一つの夢も幸せだっただろうというストーリーが素敵。離れ離れになっても二人の人生は結び合ってる。

『ラ・ラ・ランド』ダンスとほろ苦い恋物語をシネオケで堪能します

『ラ・ラ・ランド』ダンスとほろ苦い恋物語をシネオケで堪能します

『オズの魔法使い』『メリーポピンズ』『雨に唄えば』『マンマミーア』『レ・ミゼラブル』『オペラ座の怪人』『シェルブールの雨傘』と何気に思い出してもこれまでに親しんだミュージカル映画を数々あげることができる。「ラ・ラ・ランド」もそんな映画の一本。

幕開けは、明るい陽が射すハイウェイの上で繰り広げられるカラフルなダンス。互いに距離を感じているふたりが惹かれ合い、少しずつ近づいていく丘の上のダンス。プラ

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雪が降っても 1

雪が降っても 1

駅前の小さな屋根付き商店街の歩道に寝泊まりしている方が居る。昼間は公園のベンチに、夜はシャッターが降りると商店街のいつもの場所にマットを敷いて横になっている。小柄でニット帽を被り、よく日焼けした顔で何ごとかを誰かに向かって喋ってる姿を見かける。駅前に居着いてから、かれこれ半年以上経つので、役所や警察が気づいていないはずはない。季節はすでに春から冬になっている。

この大雪をどうしのぐのか心配してた

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早退け

早退け

大雪かぁ。

雪を喜んで見たのはいつが最後だろう。学生時代は、春に突然降った後にできた雪山に裸でダイブする輩もいた。それはそれで、馬鹿な熱気があって楽しかったものだ。いまや、雪が降れば後先の心配しか浮かばない。残念ながら、年を取れば奪い去られる愉しみもあるというわけだ。

まあ、仕方がない。

お天道さまに、少しお手柔らかにとお願いするしかない、と思ってたら雪の粒が、小さくなってきた。

できる術

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