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蛸文(たこふみ)の読書記録

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僕の読書記録です。月に3〜4冊ぐらいのペースで更新してます。
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2024年4月の記事一覧

【アイデアのつくり方】アイデアは天才の特権ではない

【アイデアのつくり方】アイデアは天才の特権ではない

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜アイデアは天才だけのものではない〜本当に30〜60分あれば読めてしまう薄くて短い本なのだが、「アイデアはどのように生まれるのか?」という疑問に対して、無駄なく簡潔に書かれている。

著者は名の知れた広告マンであり、主に広告のアイデアを生み出すためのプロセスとして書かれているのだが、その方法論はどんな分野にも当てはまるだろう。

まずそもそも「アイデア」とは何

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【ダメな議論】相手にする必要のない議論を見分ける法

【ダメな議論】相手にする必要のない議論を見分ける法

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆☆

〜議論に値しない言説をスルーするための指南書〜本書は、タイトルにある"ダメな議論"を上手に避けるための技術書である。
ダメな議論、とは「誤ったもの」「無用なもの」「有害なもの」を含む言説のことを指し、本書ではそれらを見抜く手法をポイントを絞って指南してくれる。

本書の著者はエコノミストであり、メディアで経済や社会について言及する時に、自分の処理能力を超える

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【はじめての統計学】統計学の腕力を身につける

【はじめての統計学】統計学の腕力を身につける

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆☆

さて、以前このnoteにおいて「統計検定2級合格を目指す」と宣言した。

本格的に統計学を勉強するためにまず手に取ったのが本書である。
これまで統計学関連の書籍はいろいろと読んできて、なんとなく理論は理解していたものの、実際に手を動かすことをしていなかった。

本書の著者はまずその点について「実際に平均や標準偏差や相関係数や回帰係数がらくらく計算できるように

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【四色問題】難問をめぐる数学ドラマ

【四色問題】難問をめぐる数学ドラマ

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆

〜四色問題とは?〜本書は、「四色問題」が解かれるまでの、数学者たちの苦悩の歴史を通じた数学ドラマが描かれている。

まず、「四色問題」とは何か?
最大でも四色あればどんな地図でも隣り合う国々が違う色になるように塗り分けられるのか?という問題である。

一見簡単そうなこの問題に、多くの数学者が挑戦し、問題が解かれるまで124年の歳月を費やすこととなった。
数学の

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【HERE ヒア】画期的な読書体験

【HERE ヒア】画期的な読書体験

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆☆

〜新しい読書体験〜グラフィックノベル、というものを今回初めて読んでみたのだが、グラフィックノベルの中でも本作はかなり異質な作品であるようだ。

あるひとつの部屋を定点とし、様々な時代を行き来する本作。その部屋では様々な人が暮らし、様々な光景があった。ページを捲るたびに、時代が入れ替わり、また、ひとつのページの中に窓のようにいくつもの時代が同時に表示されて、時

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