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わかりやすい文章を書くたった1つのコツ。一文一義で、荷物は一つずつ運ぼう

noteって、本当にいろんな文章を書く方がいて面白いですね。

たまに、「文章を書くのは苦手」という方を見かけますけど、
いやいや、みなさん個性豊かで
素晴らしい文章をお書きになっているなあと。

「文章を書く」という行動の目的は人それぞれですし、いろいろな表現があって良いと思います。

ですが、せっかくnoteという場で表現をする以上、
「この文章、読みにくいな」とか
「この文章、わかりにくいな」なんて
思ってもらいたくないですよねf^^

ぼくは、15年以上、
編集の仕事に携わってきており、
今は年間700本以上の記事を編集しています。

文章をわかりやすくするコツって、
いろいろあるのですが、
今回は、その中でも特に大事な、
たった1つのコツについてお話します。

これは、プロのライターも意識している、文章を書く上での超基本です。

noteの記事作成だけじゃなく、
メールや社内文書など、日常の文章作成にも活用できるので、
ぜひ参考にしてみてください^^



一文一義(一文一意)とは?

ほとんどの場合、
文章がわかりにくくなる要因って、
一文が長くなることなんですね。

一文が長くなるほど、
文の意味を理解するのが大変になるんです。

たとえばこんな感じ。

近年物価が高騰していることを受けて、節約をする人が増えてきているが、節約方法は「外食を減らす」「ポイ活」「光熱費を抑える」など多岐にわたっており、なかでもポイ活は人気がある。

まあ、わからなくはないけど、
結局この文で何を伝えたいのかが
イマイチわかりにくいわけです。

じゃあ、どうすればいいか。

一文一義で書くことです。

一文一義とは、1つ文に1つの情報だけを書くこと。
「一文一意」や「ワンフレーズ、ワンセンテンス」のように表現する場合もあります。

どういうことか?

節約をする人が増えたが、なかでもポイ活は人気がある。

この文の中には、次の2つの情報が含まれています。

  • 節約をする人が増えた

  • ポイ活が人気

この場合、「一文二義」ということになります。
これを、一文一義にすると、次のようになります。

節約をする人が増えた。なかでもポイ活は人気がある。

この場合、「、」が「。」に変わっただけなので、「わかりやすくなった」という実感はわかないかもしれません。

では、先程の文で確認してみましょう。

近年物価が高騰していることを受けて、節約をする人が増えてきているが、節約方法は「外食を減らす」「ポイ活」「光熱費を抑える」など多岐にわたっており、なかでもポイ活は人気がある。

この文の中には、いくつの情報が含まれているでしょうか。

  • 近年物価が高騰している

  • 節約をする人が増えた

  • 節約の方法は多岐にわたる

  • ポイ活が人気

一文の中に、4つも情報が入っているんですね。
これだと とてもわかりにくい文になってしまいます。

一文一義にすると、次のようになります。

近年物価が高騰している。節約をする人が増えた。節約方法は「外食を減らす」「ポイ活」「光熱費を抑える」など多岐にわたっている。なかでもポイ活は人気がある。

ぶつ切れの印象を受けるかもしれませんが、わかりやすくなったのではないでしょうか。

要は、荷物は1個ずつ運ぼうね~

ってことです(笑)

無理してたくさん運ぼうとすると、
こぼれ落ちて、運べなくなってしまいますよ~。と。

一文一義は、あらゆる「文章術」の書籍で言及されており、
「わかりやすい文章」を書く上での原理原則です。


一文一義のメリットとデメリット

一文一義のメリットは、
「読みやすくなること」と
「理解しやすくなること」です。

通常、人は前から順番に文章を読んでいきます。

一つの文の中に、複数の情報が入っていると、
「前に何が書いてあった?」
「これはどこに結びつく?」など、
いろいろなことを考えながら読むことになるんですね。

一文一義であれば、
書かれている情報は1つしかないので、
あれこれと考えずに読むことができます。

しかし、一文一義にすると、
わかりやすくなる反面、
少し稚拙な印象を与える可能性があります。

先程の文を見てみましょう。

近年物価が高騰している。節約をする人が増えた。節約方法は「外食を減らす」「ポイ活」「光熱費を抑える」など多岐にわたっている。なかでもポイ活は人気がある。

前半部分は、短い文が続き、少し稚拙な印象を受けるのではないでしょうか。

こうした場合にはじめて、文をつなげればよいのです。

近年の物価高騰の影響で、節約をする人が増えた。節約方法は「外食を減らす」「ポイ活」「光熱費を抑える」など多岐にわたっている。なかでもポイ活は人気がある。

どうでしょうか?

一文一義のデメリットは、文をつなげるだけで解消できてしまいます。

一文一意の書き方|3つのポイント

次に、一文一義で文章を書くときのポイントを解説します。

  • 接続助詞を使わない

  • 修飾語を使わない

  • 読点を打ちすぎない

接続助詞を使わない

接続助詞とは、「前後の文や文節をつなぐ言葉」です。

【接続助詞の例】

  • ~けれど:雨が降ったけれど、傘はさしていない。

  • ~ので:雨が降ったので、傘をさしている。

  • ~ば:雨が降れば、傘をさす。

  • ~し:雨が降ったし、風もふいた。

接続助詞は、文と文をつなぐ役割があるので、
当然前後の文には情報が含まれています。

接続助詞を使うと、
必ず一文に2つ以上の情報が入る
ことになります。

接続助詞で文をつなげるほど、情報が多くなっていきます。

修飾語を使わない

修飾語は、「ほかの部分の内容をくわしくする言葉」です。

  • どんな:私は、黒い傘を買った。

  • どこで:私は、コンビニで傘を買った。

  • どのように:私は、急いで傘を買った。

修飾語も、文をくわしくするための「情報」です。
あまり使いすぎると、情報が多くなって、
読みにくくなってしまいます。

私は、駅前のコンビニで急いで黒くて長い傘を買った。

状況や情景を細かく描写するには
修飾語は必要な要素ですが、
特にWeb記事やビジネス文書の場合、
修飾語は不要なケースがほとんどです。

私は傘を買った。

これで十分な場合もあるわけですね。


読点を打ちすぎない

「読点(、)」の数は、
情報の数と比例している
と考えておくとよいでしょう。

たとえば、先程の例を見てみましょう。

近年物価が高騰していることを受けて、
節約をする人が増えてきているが、
節約方法は「外食を減らす」「ポイ活」「光熱費を抑える」など多岐にわたっており、
なかでもポイ活は人気がある。

4つの情報が、3つの読点で区切られている事がわかります。
一文のなかに読点が2つ以上あったら、
「情報が多い」可能性が高いです。

読点1つにつき、情報が1つ増えると考えておくと、
情報の多い部分を探しやすくなります。

一文一義の練習方法

一文一義の練習をするのに適した方法を紹介します。
一文一義の練習方法として、次の2つをおすすめします。

  • 本や映画の要約

  • Xでの投稿

本や映画の要約

「読んだ本」や「観た映画」などの内容の要約は、
とてもよい練習になります。
一文一義の練習なので、箇条書きでOKです。

どんな内容だったのか、
心に残った場面はどこか、
どんなことを感じたのか、
などを箇条書きにしてまとめましょう。

noteで、これらの要約を記事にすると、
一文一義のとてもよい練習になります。


Xでの投稿

Xでの投稿は、140文字という字数制限があるため、
一文一義の練習に適しています。

一文約40文字を3文程度で書かなくてはならないため、
書く情報を「絞る」必要があります。

前述した「本や映画の要約」を
Xで投稿するのも良い練習になるでしょう。

まとめ

どんなに長い文章であっても、
全ては一文の積み重ねです。

わかりやすい一文を書くことができるということは、
わかりやすい文章を書くことができるということです。

文を書いていて、
「な~んかわかりにくいな~」と思ったときは、
一文一義に立ち返りましょう。

大抵の課題は解決します。コレほんと。

一文を制する者は文章を制す!



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