母親が毒親でも問題ない場合がある|養育者が問題なければ愛着障害にならない
愛着の形成は養育者との間に築かれます。結論としては、養育者が問題なければ愛着は築かれると言っていいでしょう。
なので母親が養育者でない場合は、母親が毒親であっても、養育者が普通の育ての親なら、子どもは問題なく育つでしょう。なぜなら、養育者が毒親から守ってくれるからです。
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※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。
■「誰が「養育者」だったか?」が大切
愛着障害が問題になるのは、「養育者」に問題のある場合です。これはDSM-5の愛着障害の診断基準の中にもそのように書かれています。
つまり「母親が問題」とは書かれていません。母親という文字はありません。
養育者とは何かというと、ボウルヴィが規定しています。DSM-5の記載をかみくだいて援用しつつ考えると、
養育者とは「子どもと一番接する時間が長い人のこと」です。
良い養育者は、子どもの世話をしてくれて、子どもと情緒交流をしてくれる人。
悪い養育者は、子どもに、性的・身体的・心理的・ネグレクト・社会的(情緒的)ネグレクトをする人。
養育者は母親のことが多いので、母親が問題というふうに、結果的になります。本質は「養育者」との関係なのです。
例えば、養護施設などで育つ子どもたちは、彼らがすべて愛着障害かというと、そういうわけではありません。養母ひとりが多くの子どもを養育する場合は、愛着関係が薄くなり、情緒交流が足らなくなることもあります。その問題もDSM-5に指摘されています。しかし、これも、問題になる場合があるということで、いつもそうなるわけではありません。養母さんの対応の差も、当然に、あります。
また、母親がいなくても、父親が養育者となって子どもを一生懸命に育てる場合もあります。このとき父親が、ちゃんと子どもと情緒交流できていれば、全然問題はありません。
質問者さんの模擬事例は、母親が毒親との記載はありませんが、たとえ毒親であっても、代理の母親(養育者)に問題がなければ、子どもは安定型の愛着スタイルになるということです。
■まとめ
愛着は、「養育者」との間に形成されるもの。
愛着は、母親、父親、養母など、情緒交流が適切にできる人との間で形成されるもの。
愛着は、2~3歳までの間に形成される。基本的信頼感のこと。
以上から考えると、質問者さんが想定している模擬事例では、愛着障害にはならないでしょう。
毎日相談を受けていると、乳幼児のときから産みの親とは違う、親戚や他人に育てられた人の相談を受けることもあります。彼らの愛着スタイルをみていると安定型の愛着スタイルです。上の結論が支持されていることを実感します。
◇ものを片付けられない
今日のラジオおやすみカフェのテーマです。次のような話をしています。詳細はラジオをお聴きください。
ADHDなどの、脳機能の問題からくる片づけられなさとは違って、
・思い出=モノ となっているので、捨てられない。モノへの執着は、思い出への執着。子どもには「よくある」思考。この場合、断捨離は不可能。
・通常は、モノと思い出は切り離されている。だから、旅行のパンフレットなども数か月経てばゴミになる。
■他の助けを求めるのもいいでしょう
あなたが愛着の問題を抱えている場合は、自分の物語を十分に話せる臨床心理士などの専門家に相談するとよいでしょう。もし、いまのカウンセラーがいまいちと感じるのなら、別のカウンセラーを探しましょう。あなたにとって良いカウンセラーはあなたの一生の財産になります。あなたのカウンセリングがうまくいきますように。
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