マガジンのカバー画像

エッセイ

23
自分のエッセイをまとめてます。
運営しているクリエイター

#エッセイ

幸せにしてもらうという言葉の不自然さ|エッセイ

幸せにしてもらうという言葉の不自然さ|エッセイ

幸せにしてもらうという言葉に少し苦手意識がある。

私は、幸せだからこの人と結婚したい!ずっと一緒にいたい!と思うんじゃないの?という考えだ。結婚してそこから幸せになるというのは、なかなか難しい。
名字を変える等の手間、結婚に伴う面倒な慣習、他人と共同生活することで生じるストレス、金銭的な負担、様々な場面で揉める可能性が増える。
それを含めても結婚してよかったと思うが、結婚には面倒な面が多い。

もっとみる
旅行当日に子供が風邪

旅行当日に子供が風邪

子供がいる家ではあるあるだ。

旅行前に骨折したり、集合写真を撮る朝に熱を出したり、文化祭の日にお腹が痛くなったり、結婚式前日に結構な怪我をしたり、新婚旅行でタイミング悪く台風が直撃したり、スマートチケットを使うタイミングで携帯の画面を割ったり…。
子供がいなくても「なんで今?」ということにはたくさん遭遇しているつもりだったが、子供が産まれて更に頻度とバリエーションが増えた。

前までは夫婦のタイ

もっとみる
現実と地続きの未来

現実と地続きの未来

子供の頃はうんざりするほど
「将来何になりたいの?」と聞かれたのに、大人になると全く聞かれなくなる。たかだか20年、人生の四分の一程度しか生きてないのに、完成したかのような扱いを受ける。
大人になっても夢の話をしている人たちもいるのかもしれないが、少なくとも私の周りにはいない。

将来どうなりたいだろうか?
あなたもぜひ考えてほしい。

子供がもう少し大きくなれば保育園料がかからなくなるので、浮い

もっとみる
隣の芝生|エッセイ

隣の芝生|エッセイ

隣の芝生は青い。

結婚するまでは、色んな人が羨ましくてしょうがなかった。自動車学校や専門学校の学費を払ってくれる親がいる人や、優しくて聞き上手でいつも周りに人が絶えない友人、好き勝手生きてるように見える人たち。他にもたくさん。

自分の見た目に関しては、元々そこまでコンプレックスはない。美人ではないが、ブスいじりされてもデブいじりされても、ふーんってなるだけだ。
ただ、性格には結構なコンプレック

もっとみる
傷を肩代わりしてくれたもの|エッセイ

傷を肩代わりしてくれたもの|エッセイ

※この記事は虐待の話などがでます。苦手な方は読まないようにお願いします。

中学の3年間、私は不登校児だった。学校にも家にも居場所がなく、ネットや創作の中に現実逃避していた。
よく読んでいたのは、血が出て来たり簡単に人が死んでしまったりする残酷なお話だ。読むのも書くのも好きだったし、血のついたキャラクターが好きでぬいぐるみを集めたりもしていた。

その中でも特に好きだったのは、作家の日日日さんの書

もっとみる
神頼み|エッセイ

神頼み|エッセイ

やれることをやったら、あとはもう自分を信じることと神頼みぐらいしかやることがない時がある。
神になんて祈らないという人も多いだろうが、受験から合否発表までに1回も合格を祈らなかった人はなかなか居ないのではないだろうか。無宗教と言われる日本でも、色々なものに祈る習慣がある。

受験もだが、私は妊娠出産育児で祈ることが増えた。妊娠中の戌の日参りでは安産を祈願して、産まれて1ヶ月経ったら晴れ着でお宮参り

もっとみる

"書く"との出会い|エッセイ

noteと出会い、文章を作るのが好きなことを思い出した。書いても書いても湧いてくるようなこの感覚を最近は忘れていた。
Twitterに籠もるようになって10年以上経ち、書く欲求は満たされているような気がしていたが、実際は誤魔化してただけだったのかもしれない。

いつから文章を書くのが好きか思い出してみる。
小学校の夏休みの読書感想文は、読書も作文も好きだったので楽だった覚えがある。国語の授業の作文

もっとみる

現実逃避癖と生きていく|エッセイ

両親は子供の前で激しい喧嘩をする人たちだった。兄弟からもストレスのはけ口にされた。
そんな幼少期だったので、早くに現実逃避癖を獲得した。

兄のお下がりの服を着て、兄と同じような本を読み、兄と一緒にゲームをした。
エアガンの的にされて痛くて怖くて走って逃げ回ったり、ジャイアントスイングで布団に投げられたり、漏らすまでくすぐられたり…

兄がいてよかったと思っているが、思い出はハードなものばかりだ。

もっとみる
子供なんて要らないと思ってた|エッセイ

子供なんて要らないと思ってた|エッセイ

私の場合の話です。子供を持つのも持たないのも個人の自由であることを前提に読んで下さい。

この人と生きていきたい一緒にいるときの自分がとても自然だったから、夫と結婚しようと思った。
お互いが親への恨みを持っていて、結婚したものの子供はつくらない方針だった。
特に夫は反出生主義者。私も子供は要らないと思っていたし、夫婦2人で居られるだけで幸せを感じていた。

夫の家族を増やしたい体調を崩した時、私が

もっとみる
クリスマスの朝|エッセイ

クリスマスの朝|エッセイ

最後のサンタクロース20年以上前の朝、枕元に置かれたプレゼントを見て、「お母さん見てー!!サンタさん来たよ!!」とリビングに続く廊下を走った。中身は大きめサイズのふわふわの長袖1枚。
(あ…これ、お母さんの趣味だ)
母がサンタクロースだとその時に気付いた。

嬉しいような、なんとも言えないような…複雑な気持ちのままいつもの友達と会うと、当たり前のようにクリスマスプレゼントの話になり
「サンタさんに

もっとみる
いつかの約束|エッセイ

いつかの約束|エッセイ

年の瀬になり、思い残したことに手を付け始めた。
大掃除やおせちの準備等をする人も多いと思うが、私は会社に電話したり書類の整理をしたり、久しぶりに友人に連絡した。
年末年始は疎遠の友達に連絡しやすい時期ではある。
「元気?」
「元気だよ」
「最近どう?」
「別に変わりないよ!そっちは?」
なんて、何回やりとりしたか分からない。
中身がないキャッチボールを続けてても盛り上がるはずもなく、そのうち面倒に

もっとみる