見出し画像

【徹底解説】Googleの秘密研究機関「X」とは?プロジェクト一覧を一挙紹介。

Googleには「X(エックス)」という研究機関があります。

ここは次世代技術の開発を担当するGoogleの親会社であるAlphabetの子会社です。この機関の場所は正式には公表されておらず、謎に包まれています。

自動運転において世界で最もリードしていると言われているWaymo(ウェイモ)もこの機関から生まれた会社です。
今回はこの「X」について、公表されている情報をもとに解説していきたいと思います。

記事の種となったニュースはこちら👇


「X」とは?

「X」は2010年に設立された会社で、以前は「GoogleX」という名前でした。

画像1


次世代の技術開発を行うことを目的としており、設立以来、拡張現実メガネとの対話、自動運転車、音声認識など、およそ100種にも及ぶ未来的なアイデアに取り組みました。

ここでは私たちが想像もできないようなことを世界中の多彩な専門家が実現しようと日々取り組んでおり、未来を予想するにはここでのプロジェクトに注視しておくことが近道であるように思えます。

*Googleについてもっと知りたい方は👇


「X」のプロジェクト一覧

①Intrinsic(産業用ロボットソフトウェア)
このプロジェクトでは、今まで高度で専門的な知識が必要だった産業用ロボットを、より使いやすく、簡単に設計できるようなソフトウェアツールを開発しています。2021年7月に「X」を卒業し、Alphabetの子会社となっています。

画像15


②Mineral(AI農業)
増加し続ける地球の人口を養うために、AI、センサー、ロボット工学を使って大規模で持続可能な食料生産と農業を実現するためのプロジェクトです。

画像2


③Tidal(水中のセンシングと解析)
マイクロプラスチックやサンゴ礁の白化現象など、人間の食料に関わるような海洋問題に対して、画像解析技術などによって自動的に魚の行動を追跡し記録することで解決しようとするプロジェクトです。

画像3


④Everyday Robots(日常ロボット)
構造化されておらず予想しにくい人間の日常生活の中で自ら学習し、高度な動きをして活躍するロボットの技術開発をするプロジェクトです。

画像5


⑤Taara(無線光通信)
ネットに接続する環境にない世界40億人に対し、光線を使った長距離・高速・大容量の通信を実現しようとするプロジェクトです。

画像5


⑥Wing(ドローン配達)
輸送による渋滞やCO2排出を解決するため、自律型ドローンによる配達と空の無人交通管理システムを開発しています。2018年7月に「X」を卒業し、Alphabetの子会社となっています。

画像6


⑦Loon(気球ネットワーク)
ネットワークがつながらない世界中の僻地に住む10億人に、巨大な気球を使って成層圏から高速なインターネット接続を提供するというプロジェクトです。2018年7月に「X」を卒業し、Alphabetの子会社になりましたが、2021年1月に事業縮小が発表され、実質終焉を迎えました。

画像7


⑧Waymo(自立走行モビリティ)
人間による交通事故の解決や運転できない人の移動手段の確保のため、自立走行技術によるモビリティ改革をするプロジェクトです。2016年12月の「X」を卒業し、Alphabetの子会社となりました。

画像8


⑨Verily(ヘルステック)
技術と生命科学が力を合わせることで健康と病気の真実を明らかにすることを使命とし、血糖値を測定する機能をコンタクトレンズに埋め込んだ「スマートコンタクトレンズ」や遠隔医療システムなどの開発に取り組んでいます。2015年12月に「X」を卒業し、Alphabetの子会社となりました。

画像9


⑩Glass Enterprise Edition(スマートグラス)
透明ディスプレイを備えた小型軽量のウェアラブルコンピュータを企業の業務効率化のために開発しているプロジェクトです。2015年1月に「X」を卒業し、Alphabetの子会社となりました。

画像10


⑪Makani(空飛ぶ風力発電)
プロペラ部分に風力発電機を搭載した小型の飛行機で、凧の原理を用いて風が強くなる高度250m以上にまで飛んで効率的に発電する技術を開発していました。Googleが2013年に買収し、「X」の一員になり、2019年に卒業し、Alphabetの子会社になりますが、2020年2月に事業継続が困難となり、終了しました。

画像11


⑫Malta(エネルギー貯蓄)
再生可能エネルギーの欠点である発電しすぎた電力を融解塩のタンクに熱として、そして冷却した液体に冷気として貯蓄するというプロジェクトです。2018年12月に「X」から卒業し、Alphabetの子会社となりました。

画像12


⑬Project Foghorn(海水燃料)
海水から炭素と水素を抽出し、それらを組み合わせて新しいタイプのカーボンニュートラル燃料を作成することにより、CO2排出量を大幅に削減することを目指したプロジェクトです。コストの問題から2016年1月に終了しました。

画像13


⑭Dandelion(地熱エネルギー利用)
建物から排出されるCO2の大半を占める冷暖房システムの動力源を地熱エネルギーを使ったものに代替する仕組みを従来よりも簡単に導入するプロジェクトです。2017年7月に「X」を卒業し、Alphabetの子会社となりました。

画像14


⑮Brain(AIと機械学習)
AIや機械学習のアルゴリズムを研究し、言語処理や画像処理、暗号化といった技術をGoogle製品やオープンソースとして他の製品に導入しやすくすることを目指したプロジェクトです。2012年に「X」を卒業し、Alphabetの子会社となりました。

画像16


⑯Chronicle(セキュリティ分析)
機械学習とビッグデータ処理、大量のストレージを組み合わせて、企業がサイバーセキュリティの管理、分析をしやすくするプラットフォームを提供することを目指したプロジェクトです。2018年に「X」を卒業し、Alphabetの子会社となりました。

画像17


まとめ
現実的なプロジェクトから実現が難しいように見えるプロジェクトまで様々な開発を資金と人材を投資して行っているGoogleの秘密研究機関「X」の紹介でした!

私たちが最新だと思っている技術もここでは昔から研究されていたりと、いつにおいても時代の最先端にいる「X」は、今後10年の未来を断片的に知る手掛かりとなります!

ぜひ今後も「X」の発表に耳を澄ましてみてください!


おわりに

最後まで見ていただきありがとうございました!

所要時間2分の読者アンケートで、率直な意見を聞かせてください!ご協力お願いします🙇👇


また、別アカウントで行っている新企画「文系」が「医師国家試験」を解いてみた👨‍⚕️もぜひフォロー&チェックよろしくお願いします!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?