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seiji_arita
2024年10月30日 11:01
「七色」秘密の色彩に指先が触れ そして唇が触れた時愛の言葉は静かに僕等の内面意識に閉じ込められる僕は迷いもなく この身を委ねる瞼を閉じて見つめ合い 夜の淵に誰も知らない小さな花が咲く君がかけた虹の下に僕は居た花の香りに似た記憶が僕を包み込む躊躇いがちに繋いだ手 指先に告白の余韻遠い日の恋は詩となり僕はまた触れられぬ虹の色彩に手を伸ばす交わす吐
2024年6月21日 15:24
「道化師の告白」現実を何も語らない事により 何かが語られている色彩を失くした平板な世が血を流し 人格の一部を欠損した歪な夜空が消えそうな月を映し出す感覚を喪失した星は輝き方を忘れる僕の固定された視界には道化師の告白が終わり無く文章化されて行く彼は決して真実を語らないモノクロの街で薔薇を売る女暗室での祝祭 完結された愛純文学とは無関係な風が真夜中を彷
2024年5月20日 12:12
仰ぎ見た杭の滝 凪潮の息吹が斧音に変わり乱脈を打つ無言の太陽に突き刺さる黒き羽根別れを告げた螺旋雲は戻れない刻の様乱立した黙礼が我に似る一律に同じ形の雨が降り続く其の類型を突き崩す力を有した風を待つ少なくとも雨粒の形など覚えてはいない其の極めて凡庸な色彩と形式を持つ輪郭は記憶に留めるに値しないひび割れた月に触れる指先夜空に綴る言葉は黙り続け
2024年1月23日 02:43
「彩花」咲きたくて 咲きたくて もう一度 綺麗に咲きたくて貴方の首筋で 胸元で その唇で 小さな想いが静かな恋に変わり 恋が愛に咲き変わる夜僕の傍で 心の中で咲き続けるひと溶かし合い 受け入れ合い この身を束ね ふたりの色彩で染まる花びらもう一度 綺麗に咲きたくて
2023年11月18日 15:03
「枯葉の様に」小さな幾つもの枯葉が道路傍に留まり静かに息づいてる 時折 吹き付ける風に斜面を彷徨い立ち止まり振り返るどす黒い顔をした浮浪者が寒さに震えガード下でうずくまっていたシンナーを吸って意識を飛ばした少年路地裏で性器を売っていた少女降り始めた雨 アスファルトを黒く輝かせ其処にある全てのものの色彩をくっきりと映し出していた僕の感情は音も無
2023年10月8日 02:00
君の面影 瞳を閉じて流れる静かに時ゆらら刹那の美貌その横顔 麗しの光 僕を包み込む小さな蕾が風に揺れ僕の血は透き通ってゆく空を映し太陽を映した瞳の色彩優しく輝く星を見た永遠の約束 交わした言葉君の詩が幸せを呼ぶ
2023年9月30日 15:14
「黒と青」青が僅かに混じった黒に似た色彩不安定な鼓動と脈を絡めた灰色その のっぺりとした壁は虚栄の残骸の様に見えた不均一な黒が憂鬱な影を連れ歩き出す音が聞こえる風が渦を巻き息をしている僕は大きなカーブを曲がり続ける何も見えない 凍てついた沈黙の中にお前の声だけを探して染まりゆく黒と残された青
2023年7月7日 18:38
「夢見る少女」虚像の壁 雑踏の中 書き殴った気持ち理屈なんかじゃ無い無限の色彩 街の景色黄昏の影 欲望に崩れた届かない夢指の隙間から滑り落ちる愛する者達に小さな祝福を全てを否定する 背中合わせの裏切り群衆の中 道を見失い彷徨う心の痛み 夢見る少女風に吹かれて星が揺れた君の笑顔を探してる
2023年5月15日 18:01
「回転木馬」雨に濡れた回転木馬失くして来たもの 空の色彩 涙を流す日 仕方ない悲しみに素直過ぎただけ誰がどうとか関係ない 1人も救えないこのままで そのままで風に流れ揺れた想い 明日への糧 この地この場所 踏みしめる大地溢れ出す感情 優しい風 小さな水たまりに映る太陽僕は痛みの一部を手放す事ができたんだ 君の言葉でPhoto : Seiji
2022年12月22日 14:55
「曇り硝子」真夜中過ぎても光を求めて貴方が染めた優しさの色彩その輝き帰したくない そんな事 言えない行かないで 心の中で小さく囁き 笑顔で誤魔化す曇り硝子の外色さえ曖昧幻の様に瞳に映るそれでも貴方の好きな色でネイルを飾る小さなため息と曇り硝子に映る指先ずっと見つめてPhoto : Seiji Arita
2022年12月12日 20:14
「優しさの色」大丈夫だよ ずっと傍に居る 嬉しかった 本当だよあの時と今と 何が違うの 教えてよそのままで ありのままでいいそう言って抱きしめられて綺麗に咲いた色鮮やかな色彩貴方が染めた優しさの色独り咲いた夢の中散るくせにPhoto : Seiji Arita
2022年11月1日 12:54
「朽夏」痛みの意味を冷たい風が教えてくれる愛おしく色づいた夏は逝き募る想いが色彩を奪うふたりを包んだ季節の色を全て消し去る強い風Photo : Shoko
2022年10月30日 21:28
「秋桜」貴方に逢える夢を見た想いが届く気がした独りぼっちで泣くのはもうやめたのこれから先 私ほど純粋に貴方を愛した女に逢えるはずはないでしょう心の中で そう囁く空が呑み込む私の全て貴方が奪った私の色彩秋桜が見る夢儚いお伽話Photo : Miho