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曇り硝子 《詩》

「曇り硝子」

真夜中過ぎても光を求めて

貴方が染めた優しさの色彩
その輝き

帰したくない 
そんな事 言えない

行かないで 心の中で
小さく囁き 笑顔で誤魔化す

曇り硝子の外
色さえ曖昧
幻の様に瞳に映る

それでも
貴方の好きな色で
ネイルを飾る

小さなため息と
曇り硝子に映る指先

ずっと見つめて

Photo : Seiji Arita

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