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#おうちで中華

おうちで中華 - 海胆蒸蛋(ウニの中華風茶わん蒸し)

おうちで中華 - 海胆蒸蛋(ウニの中華風茶わん蒸し)

今日の料理は、とびきり贅沢だ。ウニをたっぷり使った中華風茶わん蒸しである。その名も、海胆蒸蛋。

海胆蒸蛋
hǎidǎn zhēng dàn中国の海鮮料理店では、お馴染みの一品である。店ではウニの殻を容器にして蒸すことが多いが、あれはまあパフォーマンス色が強いので、普通の器で作る。ウニをたっぷり入れれば、ウニ殻のものよりむしろ豪華に仕上がる。

熱々ほわほわ卵の中からちゅるんと現れるウニ。香りとい

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おうちで中華 - 涼拌胡蘿蔔絲(千切りにんじんの冷菜)

おうちで中華 - 涼拌胡蘿蔔絲(千切りにんじんの冷菜)

今回ご紹介するのは、今が旬の春にんじんを使って作りたい涼拌胡蘿蔔絲(千切りにんじんの冷菜)だ。まあ、冬にんじんで作っても旨いので、一年を通して活躍するレシピということになる。

中華版キャロットラペとでも言うべきこの一品は、千切りにしたにんじんを黒酢ベースのたれで和えるだけ。それだけで、大陸中華の風が吹き抜ける。

涼拌胡蘿蔔絲 凉拌胡萝卜丝
liángbàn húluóbosī黒酢の酸味がにんじ

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おうちで中華 - 腐乳蒸排骨(豚スペアリブの腐乳蒸し)

おうちで中華 - 腐乳蒸排骨(豚スペアリブの腐乳蒸し)

排骨(豚の骨付きスペアリブ)を蒸す料理は、我が家の定番だ。下味を付けて蒸すだけだから楽だし、その割に豪華感があるし、下味を変えれば様々な料理に展開できるので、とても重宝している。

今日の料理は、腐乳で下味を付ける腐乳蒸排骨(豚スペアリブの腐乳蒸し)だ。腐乳とは、豆腐の発酵調味料。それを肉に揉み込んで蒸すだけで、発酵の香りと旨味が染みた極上のスペアリブが完成するのだ。

「腐乳?そんなの家にないし

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おうちで中華 - 小鶏燉蘑菇(鶏肉とキノコの醤油煮込み)

おうちで中華 - 小鶏燉蘑菇(鶏肉とキノコの醤油煮込み)

最近忙しくて、全然レシピを書けなかった。久々の今回は、中国東北地方の名物料理・小鶏燉蘑菇(鶏肉とキノコの醤油煮込み)をご紹介しよう。

おおよそ世の中の東北料理レストランで、この料理を品書きに載せていない店はあるまい。それほどの定番料理である。日本での知名度は低いが、中国経験者の方なら「知ってる知ってる」と声を上げるのではないだろうか。

小鶏燉蘑菇 小鸡炖蘑菇 
xiǎojī dùn mógū作

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おうちで中華 - 扇貝炒蛋(ホタテの卵炒め)

おうちで中華 - 扇貝炒蛋(ホタテの卵炒め)

今日の料理は、ホタテの貝柱を使った簡単中華をご紹介。扇貝炒蛋(ホタテの卵炒め)だ。名前の通り、ホタテと卵を炒めるだけなのだが、ちょっとしたコツがある。

初めて食べたのは、広州か上海の広東料理店だったかな。ホタテと卵という、ありそうであまりない組み合わせに惹かれた覚えがある。料理を見てびっくり、「本当にホタテと卵だけなんだ!」と、そのシンプルさに驚いた。

扇貝炒蛋 扇贝炒蛋
shànbèi ch

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おうちで中華 - 砂鍋豆腐(豆腐の土鍋煮込み)

おうちで中華 - 砂鍋豆腐(豆腐の土鍋煮込み)

今回は、寒い季節にしみじみと美味しい砂鍋豆腐(豆腐の土鍋煮込み)をご紹介しよう。地域ごと家庭ごとに様々なレシピがある料理だが、僕にとっての砂鍋豆腐は北京留学中、安食堂でよく食べていたものだ。

砂鍋豆腐 砂锅豆腐
shāguō dòufu淡い干し海老の出汁で豆腐、白菜、春雨、椎茸を煮込む。一片の肉すら入らぬシンプルな具。これが中華料理?と思わせるほどあっさりした旨味と味付け。それでいて、満ち足りて

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おうちで中華 - 肉末蒸豆腐(甘辛豚ひき肉の蒸し豆腐)

おうちで中華 - 肉末蒸豆腐(甘辛豚ひき肉の蒸し豆腐)

今回ご紹介する肉末蒸豆腐(甘辛豚ひき肉の蒸し豆腐)は、簡単さと美味しさが反比例している。つまりは、むちゃむちゃ簡単なのにむちゃむちゃ美味しい。

ザ・家庭料理なのでレストランで見かけることはまずないが、いざ作って食べてみれば、「こんなに簡単でこんなに美味しくなるの!?」という驚きが身体を突き抜けるはずだ。

肉末蒸豆腐
ròumò zhēng dòufuほら、見た目からして美味しそうでしょ。ひき肉

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おうちで中華 - 蓮藕排骨湯(蓮根と豚スペアリブのスープ)

おうちで中華 - 蓮藕排骨湯(蓮根と豚スペアリブのスープ)

今回ご紹介するのは、蓮藕排骨湯(蓮根と豚スペアリブのスープ)。秋から冬にかけてのご馳走スープだ。

中国各地で親しまれている料理で、特に蓮根が特産である湖北省の名物料理とされる。湖北省の蓮根は粘り気があって甘いので、僕も中国在住時はよく市場で泥付きのものを買い求めていた。

蓮藕排骨湯 莲藕排骨汤
liánǒu páigǔ tāng蓮根と豚の骨付きスペアリブを一緒に煮込む発想は日本料理にはないもの

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おうちで中華 - 白灼秋葵(広東式オクラの湯引き)

おうちで中華 - 白灼秋葵(広東式オクラの湯引き)

そろそろ今年の旬も終わりだが、駆け込み的にオクラを使ったお手軽中華料理をご紹介してきたい。白灼秋葵(広東式オクラの湯引き)だ。

白灼秋葵
báizhuó qiūkuí丸ごと茹でた熱々のオクラに、甘めのにんにく醤油だれをジャー!シャッキリホックリしたオクラに、にんにく風味が意外なほど合う。日本の食べ方とはまた違った、オクラの新たな魅力を発見してもらえることだろう。

油やにんにくの食欲増進効果にも

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おうちで中華 - 松仁玉米(松の実ととうもろこしの炒めもの)

おうちで中華 - 松仁玉米(松の実ととうもろこしの炒めもの)

旬が終わらぬうちに再びとうもろこし中華をご紹介したい。知って絶対に損はない松仁玉米(松の実ととうもろこしの炒めもの)だ。

松仁玉米
sōng rén yù mǐたっぷりのとうもろこしの実と松の実を炒め合わせる。それだけと言えばそれだけだ。だが、これが旨い。

プリプリで甘味たっぷりのとうもろこしの中で、香ばしくサクッとした松の実が弾ける。その相性の素晴らしさは、食べれば分かる。たっぷり作るところ

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おうちで中華 - 胡蘿蔔玉米鶏湯(人参ととうもろこしと鶏肉のスープ)

おうちで中華 - 胡蘿蔔玉米鶏湯(人参ととうもろこしと鶏肉のスープ)

今回は、我が家では夏になると必ず作る定番スープを紹介しよう。胡蘿蔔玉米鶏湯(人参ととうもろこしと鶏肉のスープ)だ。

人参の赤。とうもろこしの黄色。華やかな彩りが、夏にぴったり。碗から立ち昇る甘やかな香りが、もうご馳走だ。

胡蘿蔔玉米鶏湯 胡萝卜玉米鸡汤 
húluóbo yùmǐ jītāng骨付き鶏肉の旨味と人参・とうもろこしの甘味が溶け合ったスープは、舌を包み込むような優しい味わいで、すす

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おうちで中華 - 蒜蓉粉絲蒸大蝦(海老と春雨のにんにく蒸し)

おうちで中華 - 蒜蓉粉絲蒸大蝦(海老と春雨のにんにく蒸し)

今日の料理は、海老中華。少し前に紹介した白灼蝦(茹で海老)と並んで、中国では圧倒的な知名度を誇る人気料理をご紹介したい。その名も、蒜蓉粉絲蒸大蝦(海老と春雨のにんにく蒸し)!

春雨の上に車海老を並べ、蒜蓉醤(にんにく醤油ダレ)をかけ回してから蒸すこと数分。見事に色付いた海老に、強く熱した油をジャー!立ち昇る香りの奔流。華やかな見た目。食べる前から昇天必至のご馳走料理である。

蒜蓉粉絲蒸大蝦 蒜

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おうちで中華 - 臘肉炒蒜苗(葉にんにくと中華ベーコンの炒めもの)

おうちで中華 - 臘肉炒蒜苗(葉にんにくと中華ベーコンの炒めもの)

日本でも広まってほしい中国の野菜は色々あるが、そのひとつが蒜苗(或いは、青蒜)。葉にんにくのことだ。シャキッとした歯ごたえににんにくの香りが立ち(当たり前だ)、甘みもある。炒めものに使うととても美味しい。

最近、蒜苔(にんにくの芽)は普通のスーパーでも見かけるようになってきた気がするが、蒜苗はまだまだ。日本人が大好きな麻婆豆腐や回鍋肉だって本場は必ず蒜苗を使うのだから、潜在的需要はあると思うんだ

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おうちで中華 - 鹹肉燜蚕豆(空豆と豚の塩漬け干し肉の炒め煮)

おうちで中華 - 鹹肉燜蚕豆(空豆と豚の塩漬け干し肉の炒め煮)

空豆の旬が終わらぬうちに、空豆中華を畳みかけていきたい。今日の料理は、鹹肉燜蚕豆(空豆と豚の塩漬け干し肉の炒め煮)だ。鹹肉という塩漬け干し肉と空豆をぐわっとたっぷり炒め合わせるワイルドなひと皿である。

冬場に鹹肉を自作した人(→レシピはこちら)には、魅惑の利用法になると思う。もちろん、市販の鹹肉や臘肉を使ってもいいし、それもなければ厚切りベーコンでも似た味は楽しめる。気軽に作ってほしい。

鹹肉

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