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大人の修学旅行。第四話(前編)

しばらくぶりです。2023シーズン、いよいよ開幕。

不確かな記憶を呼び戻してみたところ「年明け頃流行病が落ち着いたタイミングを見計らって、2023年初旬に次回連載を仕掛けてまいりたいそんな所存です。候補地は名古屋、高松、鹿児島あるいは宮崎あたりを検討中。」などとのたまっていたことが判明。めでたく下半期に突入しました7月、海の日を含んだ豪華3連休の中日にようやく重たい腰を上げたのでした。

しばらくぶりもしばらくぶりですので、正味ビビってます。ということで、少しずつ実践感覚を取り戻してこうやの気概でもってまずは日帰り旅から。行き先は高槻、在学中にジャズストリートを観て以来ですからひょっとして10年振りとか。敢えて語弊を恐れず書けば「普段の高槻を知らない」まさにそんな具合なんです。本当にわからない。何もわからない。

京都線沿線には卒業後も仲間達が沢山暮らしている。人生のパートナーとも結ばれ、あるいは新しい家族を迎えたり。管理職を任されたり、新天地での忙しい毎日を送っていたり。かと思えばいつまでも大学生気分が抜けてない主宰のようなチャランポランまでいたりして、それもまた人生。それもまた一興。蓋を開けてみれば本連載初の複数人旅、総勢11名が各地より大集結。

アイスコーヒー480円也、キンキンに冷えてやがるっ・・・!!

ここ数年で加速度的に乗り物酔いを克服しつつある、もうすぐ33歳イケイケドンドンのチャランポランは集合時間のはるか前に高槻市駅到着。せっかくなので「普段の高槻を知ろう」の会、まずはおひとり様から始めてみることにしました。UCC直営店、見るからに上品な常連筋(断じて京都ジョークではありません)に囲まれながらとりまアイスコーヒー。出入口すぐの上座。

この後呑み過ぎることが確定していましたので、薬局でサクッと経口補水液だけ仕入れた。あとは気の向くまま本屋でNumberの最新号を読んでみたり(生島淳さんのインタビュー記事が本当に素晴らしかった…)エスカレーターを上ったり下りたりしてみながら、仲間の到着を待つ。「普段の高槻」とはつまりそういうことなんやで。定刻。とりま缶ビールだけ拵えて、乾杯。

会って話す度同じ話題の同じくだりで同じだけ笑っているような気がする、そういえば去年の暮れにも似たような話をしていた。時間は刻一刻と過ぎて行くものですけれど、何かこう立ち止まってみたり振り返ってみたりできる時間があることって大切なんだなあ。いよいよアラフォー待ったなしの32歳は片手にビール、もう片方には日傘を抱えながら早くも酔いが回り始めた。

突然ですが弥生時代ファンの皆様、たいへん長らくお待たせいたしました。「高槻といえば俄然、安満遺跡公園っしょ」の声は確かにこちらまで届いております。繰り返しますが決して京都ジョークでは、もとい、国の指定史跡としても非常に有名で。なんでも京都大学の建設工事中に発見されたとか。「大人の修学旅行」が今回、満を持してのブラタモリ化‼️

当たらずとも遠からず、今回の主目的はそっちじゃないんです。「#手ぶらでBBQ」の文字が踊っている通り、こちらバーベキュー場が併設されていて。日帰り旅なんて書きましたが要するにこれでもかと肉を焼き、大酒を浴びて帰る。多分信じられないくらいの日焼けもする。ただそれだけのことです。絶対に色々こぼすので、スニーカーではなくキャップをおろすことにした。

些かフライング行為が過ぎますがしかしあまりにも暑いので、受付する前にソフトクリームだけ食べることにしました。イチゴ味。偶然を装ってBBQ場までの道筋もしっかり訊いちゃったりなんかして、ホンマただの酔っ払い。ジャズ研の新入生歓迎行事やGW休みなんかにはこうやって肉を焼き大酒を浴びたりしたものですが、7月にやるのは結構久し振りな気もします。

タープテントとかいう世紀の発明品に守られながら、そういえば去年の今頃は伊良湖で強風に煽られていたっけ、などと感慨深く感じてみたりもした。お馴染みとなったBOSEのポータブルスピーカーは、コンパクトでありながら本当に良い音を鳴らしてくれます。部室で音楽を流してる時って確かこんな感じだったような、不意に時計の針が進んだり戻ったり。

「最後に会うたんいつでしたっけ?」がクリシェ。本当に話が絶えません。酔いに任せた時効トークは続く。ノンデリに見せかけた巧妙なデリカシー。「思い描いてた30代と全然違ったよな」と空気を切り裂いてみせた彼とは随分久し振りに顔を合わせましたが、相変わらず頼れるお兄ちゃんでしたね。同期には割と年上が多かった。ここへ来るといつも弟になった気持ちです。

後輩が、LINEのビデオ通話を繋いでくれました。仲良しの二人が遂にゴールイン。世の中、悲しいニュースばかりでしたからこのサプライズは嬉しい。本当に嬉しい。数年前までならなかったような「リモート結婚式」の世界線に、自分もようやく立ち会えた気分。新郎の彼、本当に良い顔してました。彼と最後の夏合宿で演奏した時のことは、毎年この時期になると思い出す。

喋ってばかりいて正直、あまり肉を焼いた記憶がない。お酒ばっかり呑んでしまいました。安満遺跡公園にはこう、手付かずの自然とテクノロジーとが共存している感じがありとても気に入りました。近い将来、必ずまたここへ来ようと思います。ゴミの分別と最低限のマナーだけ遵守できさえすれば、焼きそば後の鉄板すら受付に返却すればOK。BBQに革命が起こっとるぞ。

個人情報を多分に含むゆえ、全然会話の中身がわからないままつらつらと。しかーし呑み足りない呑兵衛の我々はこの後、大切な後輩ちゃんを2次会で待ち受けるという大きなミッションを残しておりました。ということで後編に続きます。果たしてこれは「修学旅行」と呼べる代物なのだろうか、否、語り部が十人十色好き勝手に話してくれますから。歴とした旅ですこれは。

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