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「協働」の壁と醍醐味【いちばん身近な協働論】


1、協働の必要性

協働とは、立場の異なる主体(行政・NPO・企業等)が、互いに協力し合いながら、同じ目的に向けて取り組んでいくものです。
一つの主体では解決し得ない課題も、異なる主体が手を取り合えば、解決できる可能性が拓けます✨
社会や地域の課題を、協働によって解決し、未来を創っていくことが、さまざまな地域で必要とされています。

異なる主体が協力し合う「協働」

ですが協働には、大きな壁が立ちはだかっているのも事実であり、一方で協働ならではの醍醐味もあります。

2、協働の壁

▶人は「同質性」を好むもの

人は多かれ少なかれ「同質性」を好む性質を持ち合わせています。
似た者同士でグループ(組織)を形成し、異なる価値観や行動様式を持つもの同士は、相容れない場合が多いです。
多様性が調和し合うことは、簡単なことではありません。

「協働」の壁

実際、同質性によって集まった人たちのグループで物事を進める方がスムーズであることも多いでしょう。
にも関わらず、異なる主体間で協力する協働の取り組み。それは、同質性を好むという人間の性質に対する「大きな挑戦」とも言えます。

▶協働の分かれ道

協働の現場で関わる相手とは、意思疎通がスムーズに行かないこともあるでしょう。同じ価値観、同じ常識、同じ行動様式を持った相手ではなく、相手には相手の過ごしてきた世界観があります。

異なる立場の相手との出会いを、喜びと感じるか、面倒なことだと感じるかどうかで、協働の現場は大きく変わってきます💡

「協働」が上手く行かない時

もしも異なる相手との出会いを面倒だと感じるならば、同質な者同士で集まり、異なる相手を排除する動きが生まれます。
その場合、協働が破綻するか、もしくは表面的な既成事実としての、「協働しました」と言うためだけの協働になってしまいます。これでは中身がありません…。

3、協働の醍醐味

▶一主体を超えた、新しい未来を「協働」で叶えよう!

逆に、異なる相手との出会いを喜びと感じ、興味関心を持ち、相手を知ろうとするならば、自らの主観の範囲では到達し得なかった全く新しいアイデアに至ることができます!

「協働」による、素敵な出会い

相手に耳を傾け、対話による有意義なコミュニケーションが叶えば、一主体では成し得なかった、これまでとは違う新たな未来を、協働によって叶えることができます。これこそが協働の醍醐味です。

▶協働の「共演者」を大切に!

関わる人たちの意見やアイデアが反映された企画は、皆にとっての自分事となり、協働の主体的「共演者」が増えていきます。
そうなると、協働には「進行感」が生まれ、関わる人たちをワクワクと魅了する取り組みとなっていきます。
やらされ仕事ではなく、主体的に関わろうとする人たちの輪が広がっていきます😀

▶「協働」の喜び!

このように協働を実現するためには、形式的に物事を進めるのではなく、関わる人たちとの対話を大切に、時にぶつかりながらも、丁寧に意思疎通を図っていくことが必要です。
そのプロセスは一見面倒に思えるかもしれませんが、他者と理解し合うという喜びある取り組みです。
実はとても、幸せな仕事の在り方とも言えるのです✨


※このnoteでは、各地での協働の推進を目的に、協働や協働コーディネーターについての一般論や考察、個人での地域との関わりなどを発信しています。(行政の職務上知り得た個別具体的な事例については書けませんので、ご了承ください。)


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