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短編小説 沙羅 (夏椿)
短編小説 沙羅 (夏椿)
沙羅、シャラノキの花言葉は「愛らしさ」。 花は朝咲いてその日のうちに落ちる、平家物語では「はかなさの象徴」で登場。
関東地方のとある都市の住宅街にポツンと一軒、ソープランドがある。
8畳程度の部屋にバスタブとシャワー、マット、ベッドとテーブルがある。
3階建ての鉄筋コンクリートのビル。2階の6部屋が接客室で、3階は昔、嬢達の寮だったそうだ。
「たっくん、いらっしゃ
【短編小説】 もう一つの金曜日
浜田省吾さんの歌
”もう一つの土曜日”
誰かの都合の良い女と片思いの男。
それが歌われた頃は、週休二日制を大手企業が採用し始めていた、昭和。
携帯電話など無く、一人暮らしの女性でも固定電話回線を契約していた、昭和。
一人暮らしの住む処はアパートで、セキュリティーなどまだあまり無い、昭和。
そして今は令和。
「こんばんわぁ~、春香でぇ~すっ。ご無沙汰。」
夜も更けた金曜日の