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ビッグマック指数〜自国と他国の経済格差を知る〜

本日は投資における指数についてです。

皆さんマクドナルドはご存知ですよね。

言わずと知れた世界的ファストフードチェーン
ですね。

このマクドナルドの人気メニューの1つとして
ビッグマックがあると思います。

このビッグマックは実は投資の世界では1つの
指標となっているのをご存知でしょうか?

投資とどういった関係があるのかを本日は
お伝えしていきます。


ビッグマック指数とは、世界的経済誌である
エコノミストが年2回発表している経済指標の
ことです。

英語では「The Big Mac Index」と訳します
ので、「BMI」とも略されます。

指数の計算は、ある国のビッグマックの価格
をアメリカのビッグマックの価格て割ることで
計算されます。

この指数の目的は各国間の為替や物価水準、
購買力などを世界共通の物で比較しようと
したユニークな指標です。

ちなみに、似たような指標で「スターバックス
指数」というものもあり、世界76都市の
スターバックスラテ トールサイズの値段を
基準として比較されます。

ビッグマックの原材料や調理工程などは
世界でほぼ均一ですので、これを使えば
各国の比較ができると考えられました。

しかし、同じ商品でも各国で販売している
ビッグマックの価格は異なります。

ここにこのビッグマック指数の面白さであり、
本質が隠されています。

まずは、ビッグマックの各国の価格ランキングを
見てみましょう。

ランキング上位10位は以下の通りです。

①スイス
 804円 6.98ドル
②ノルウェー
 737円 6.39ドル
③アメリカ
 669円 5.81ドル
④スウェーデン
 667円 5.79ドル
⑤ウルグアイ
 625円 5.43ドル
⑥イスラエル
 616円 5.35ドル
⑦カナダ
 613円 5.32ドル
⑧ベネズエラ
 583円 5.06ドル
⑨ユーロ圏
 571円 4.95ドル
⑩デンマーク
 556円 4,82ドル


出典:The Economist「Big Mac index」※2022年1月時点のデータ(1ドル=115.23円)

本場アメリカを押さえてスイスの804円が
2022年1月指数では最高価格となりました。

皆さんこれを見てどう感じましたか?
日本であればセットを買える価格ですよね。

ちなみに日本は何位だったかというと、

33位 390円 3.38ドル

という結果です。

1位のスイスの半値以下ですね。

では、本題であるこのビッグマックの価格差で
何が分かるのでしょうか。

本日は簡単に2つだけ取り上げます。


読み解くにあたって、ビッグマックの製造に
関わるものを分解してみます。

何がありますでしょうか。

・原材料の生産
・原材料の輸送
・加工製造
・スタッフによる労働賃金
・店舗の水道光熱費

など様々なものがありますよね。

すなわち、ビッグマックにはこれら1つ1つに
かかるお金や労働などを考えるにあたって
必要な要素を網羅しています。

そのため、ビッグマックを比較すれば、
国家間の経済レベルなどを簡単に比較する
ことが可能ということです。


では、もう1つ考えられる点としては何が
あるでしょうか。

スイスと日本を比べた際のビッグマックの
価格差は何が原因でしょうか。

それは、インフレとデフレの問題です。

インフレとデフレについては過去記事を
ご参考ください。

同じ商品でも金額の差があるということは、
価格の高い国ではインフレ傾向にあり、
価格の低い国ではデフレ傾向にあるということ
を示唆しています。

価格が安ければ安いほど、企業利益は薄利と
なり、売上および利益は落ちます。
そうした影響は人々の労働賃金に反映し、
さらには国の経済の循環にも影響があります。

よって、日本はデフレ傾向であり、他国に比べ
経済が縮小していると読み取ることができます。


今回は簡単に省略して解説をしましたが、
これだけでもビッグマックによって、国ごとの
経済レベルの差を体感できるのではないかと
思います。

ぜひこういったビッグマック指数などを
用いて、投資銘柄の分析も行っみると良い
でしょう。

それでは。

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