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仕事のことも、プライベートも、あまり縛られずに書ける場がほしくて、それはnoteかな、…

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仕事のことも、プライベートも、あまり縛られずに書ける場がほしくて、それはnoteかな、と思い出しました。 10歳と5歳の男児の母。2022年、20年勤めた中学校を辞め、整体院を開業。公認心理師。

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  • 公認心理師 わたしの勉強法

    2021年9月の第4回公認心理師試験にGルートで合格しました。二児の母、フルタイム勤務での勉強法が、これから受験する皆さんのお役に立てば嬉しいです。

記事一覧

ごくまれに、暴力的な言葉に打ちのめされる。不意打ちのように。発した方にそんな意識が無くても、受けた側には、ものすごいダメージがある。久しぶりに、その衝撃を感じた年末。ずっと忘れられず、何度も反芻しながら、考え続けた。そのような言葉を言うよりは、言われる方がよい。これが、今の結論。

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1年前
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東畑開人『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』

処方箋と補助線。本書のキーワード。カウンセリングの現場で、東畑さんは、「ではこうしてみましょうか。」と示す方向性を「処方箋」と呼ぶ。処方箋でクライアントの心はあ…

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2年前
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公認心理師 私の勉強法⑤

第4回公認心理師試験は2021年9月19日でした。 9月に入り、いよいよ本番間近。今回は、直前1週間の過ごし方と、本番について書きます。 1 直前1週間をどう過ごしたかしつ…

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2年前
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辻村深月『琥珀の夏』と、物語ること

「記憶」の物語だ。遠い記憶のなかの出来事が、突如今に蘇り侵入してくる。翻弄されながら、記憶の中の出来事は問い直され、本当は何が起きていたのかが明らかになってい…

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2年前
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あなたの隣の精神疾患

タイトルを見れば、手に取らずにいられない。また、職場で私の隣に座っている同僚は、私が机に置きっぱなしにしたこの本を目にし、焦ったという。私が席に戻ったとき、そ…

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2年前
3

『ポストコロナの生命哲学』

先日、久しぶりに体調を崩した。回復してきて手に取ったのが、『ポストコロナの生命哲学』。 伊藤亜紗さん、福岡伸一さん、藤原辰史さんがピュシス(自然=身体)とロゴ…

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2年前

公認心理師試験(2021/9/19) わたしの勉強法④

8月。試験まで約1ヶ月半。もう後がない、と焦りつつも、日常は変わりません。そもそもスキマ時間を駆使して勉強しているんだから、勉強時間も変わりません。 さらに、まあ…

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2年前
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食記帖

料理家細川亜衣さんが綴る、日々の食日記。 細川さんの、食物を見るまなざし、扱う手つきをイメージする。 眺め、そっと触れ、崩さないように、そのものが、いちばん美…

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2年前
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私とは何か 「個人」から「分人」へ

「分人主義」。 家族への顔、仕事での顔、友人への顔… 私達は、日々、様々な顔を使い分けている。 「本当の自分」なんて幻想で、様々な顔の集合体が、「個人」である、…

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2年前
1

「利他」とは何か

「中動態」(國分功一郎氏)の概念を、この本から知った。 能動態でも受動態でもない「中動態」。私の行動は、引き起こされている。アフォーダンス。 中動態は古代に存…

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2年前
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公認心理師試験(2021/9/19)わたしの勉強法③

本番2ヶ月前。まだまだ基礎知識があやふやだけど、見切り発車で過去問スタート。受験は過去問!結局は過去問! 1 わたしの勉強時間ここで、改めて私の勉強時間=スキマ…

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2年前
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公認心理師試験(2021/9/19) わたしの勉強法②

体力の衰え、脳の退化を日々感じながら、自分にむち打ち始めた時期。家事の手を抜き家は荒れ、イライラマックスの私にビビる家族(夫+9歳、5歳男子s)は犠牲者。でもそん…

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2年前
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公認心理師 わたしの勉強法①

1 自己紹介今年9月の第4回公認心理師試験にGルート(現任者)で合格しました。 42歳、2児の子育て中、フルタイム勤務(中学校教員)の私の勉強法が、少しでも参考にな…

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2年前
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ごくまれに、暴力的な言葉に打ちのめされる。不意打ちのように。発した方にそんな意識が無くても、受けた側には、ものすごいダメージがある。久しぶりに、その衝撃を感じた年末。ずっと忘れられず、何度も反芻しながら、考え続けた。そのような言葉を言うよりは、言われる方がよい。これが、今の結論。

東畑開人『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』

処方箋と補助線。本書のキーワード。カウンセリングの現場で、東畑さんは、「ではこうしてみましょうか。」と示す方向性を「処方箋」と呼ぶ。処方箋でクライアントの心はある程度すっきりする。けれど、原因となっている現実がそのままでは、遅かれ早かれ元に戻ってしまう。
そこで必要になるのが「補助線」。

この「処方箋」と「補助線」の概念を得て、今自分がやっていること、今までやってきたこと、やりたかったこと、そし

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公認心理師 私の勉強法⑤

公認心理師 私の勉強法⑤

第4回公認心理師試験は2021年9月19日でした。
9月に入り、いよいよ本番間近。今回は、直前1週間の過ごし方と、本番について書きます。

1 直前1週間をどう過ごしたかしつこいですが、子育てと仕事に忙殺される毎日は変えようが無いので、特別なことはできません。
ただ、ここまでくると、何が何でも受かりたい!という気持ちは高まっており、やるだけやろう、みたいながむしゃらな気持ちにはなってきました。

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辻村深月『琥珀の夏』と、物語ること

辻村深月『琥珀の夏』と、物語ること



「記憶」の物語だ。遠い記憶のなかの出来事が、突如今に蘇り侵入してくる。翻弄されながら、記憶の中の出来事は問い直され、本当は何が起きていたのかが明らかになっていく。けれど、「本当」とは、なんだろう。何が「本当」なのか、この作品を読んでいると、そこを揺さぶられる。

「ミライの学校」跡地から、数十年前のものと見られる少女の白骨死体がみつかった。真相は・・・。ボリュームのある重厚なミステリーだが、辻

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あなたの隣の精神疾患

あなたの隣の精神疾患



タイトルを見れば、手に取らずにいられない。また、職場で私の隣に座っている同僚は、私が机に置きっぱなしにしたこの本を目にし、焦ったという。私が席に戻ったとき、そっと、「あの、その本さ・・・、おれ?」と言いにくそうに聞いてきた。ああ、申し訳ない。机に置きっぱなしにしたことに、特に深い意味は無いのだが・・・
タイトルだけでこの破壊力。全編通して春日さんの言葉の巧みさ、自由さに感服しっぱなしであった。

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『ポストコロナの生命哲学』

『ポストコロナの生命哲学』



先日、久しぶりに体調を崩した。回復してきて手に取ったのが、『ポストコロナの生命哲学』。
伊藤亜紗さん、福岡伸一さん、藤原辰史さんがピュシス(自然=身体)とロゴス(論理、科学、言語)について語る。本書は『利他とは何か』の前章でもある。

 3人は、コロナを、ロゴスを推し進めてきた人類に対するピュシスの反乱と位置づけ、ウィルスを「敵」として制圧するのではなく、「共生」の可能性を探る。本来人間はピュ

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公認心理師試験(2021/9/19) わたしの勉強法④

公認心理師試験(2021/9/19) わたしの勉強法④

8月。試験まで約1ヶ月半。もう後がない、と焦りつつも、日常は変わりません。そもそもスキマ時間を駆使して勉強しているんだから、勉強時間も変わりません。

さらに、まあ、これは人によりますが、周囲からの応援も、特にありません。子どもも夫も、当然ながら私の資格試験などに興味は無いのです。
そんなわけで、今日もコツコツ、一人勉強を進めます。

1 予想問題集7月中に過去問を一通り(とは言っても4回分)終わ

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食記帖

食記帖



料理家細川亜衣さんが綴る、日々の食日記。

細川さんの、食物を見るまなざし、扱う手つきをイメージする。
眺め、そっと触れ、崩さないように、そのものが、いちばん美しくおいしくテーブルに供されるように、素材のたたずまいに目を凝らし、声を聴く。
彼女の「料理」とは、空気を作っているようだ。

例えば、こんな一節。

白菜の蒸し煮 
ついに白菜の芯に近いところを食べられる日を迎えた。何という贅沢。白菜

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私とは何か 「個人」から「分人」へ

私とは何か 「個人」から「分人」へ



「分人主義」。
家族への顔、仕事での顔、友人への顔…
私達は、日々、様々な顔を使い分けている。
「本当の自分」なんて幻想で、様々な顔の集合体が、「個人」である、と筆者は述べる。

divide→dividual(分割可能な)⇔individual(分割不可能な・個人)
ではなく、個人はdividualである、と。
(p.179 〜補記「個人の歴史」がとても興味深い。)

平野さんの思索は緻密で

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「利他」とは何か

「利他」とは何か



「中動態」(國分功一郎氏)の概念を、この本から知った。

能動態でも受動態でもない「中動態」。私の行動は、引き起こされている。アフォーダンス。
中動態は古代に存在していた文法概念であり、逆に人間が完全に意志的に動くことを仮定した「能動態」は存在しなかったそうだ。

人は、ある行為をするとき、完全に能動的なのか?
たとえば、聖書の中の良きサマリア人の話。
目の前に、死にそうな人が倒れている。自分

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公認心理師試験(2021/9/19)わたしの勉強法③

公認心理師試験(2021/9/19)わたしの勉強法③

本番2ヶ月前。まだまだ基礎知識があやふやだけど、見切り発車で過去問スタート。受験は過去問!結局は過去問!

1 わたしの勉強時間ここで、改めて私の勉強時間=スキマ時間の把握をしてみます。
5:30~6:10(40分)
7:30~8:30(通勤時間):60分
16:30~17:30(通勤時):60分
17:30~17:55(次男お迎えまでの時間):20分(日による)
21:00~21:30(お風呂)

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公認心理師試験(2021/9/19) わたしの勉強法②

公認心理師試験(2021/9/19) わたしの勉強法②

体力の衰え、脳の退化を日々感じながら、自分にむち打ち始めた時期。家事の手を抜き家は荒れ、イライラマックスの私にビビる家族(夫+9歳、5歳男子s)は犠牲者。でもそんなの気にしません。

1 本腰入れ期 6月〜7月本番まで約3ヶ月。問題演習を取り入れ、「記憶」にフォーカス!

『公認心理師 絶対合格テキスト&問題集』(以下「絶対合格』)を読んだりまとめたりしていても、記憶につながらないと焦り始め、下の

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公認心理師 わたしの勉強法①

公認心理師 わたしの勉強法①

1 自己紹介今年9月の第4回公認心理師試験にGルート(現任者)で合格しました。

42歳、2児の子育て中、フルタイム勤務(中学校教員)の私の勉強法が、少しでも参考になれば嬉しいです。

2 勉強スタート〜準備期〜去年の12月にオンラインで現任者講習会を受講。前知識がなさすぎ&動画が単調で眠くなり、ほとんど内容は残らず。

ただ、自分が特に苦手な、というか未知の分野がどこなのかがわかりました。

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