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エッセイ・思い出

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#記録

世界肯定感

多分発熱している。早く寝る。
淡々とした文調の他人様(都内OL?)のブログを発見し、読み込んでしまいそうになった。これを書いたら寝る。

「自己肯定感」という言葉はよく聞く。私はあまり高くない。低い方だ。でもどちらかというと「こんな世界嫌だ」と常々思っている。世界肯定感が低い。これも高めた方がいい類のものなのだろうか?自己肯定感より世界肯定感が高い方が幸せだと思う。幸せの基準もよくわからないけれ

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かわいい

かわいい

学生時代に受けた社会学の先生の講義をもう一度受けたい。保険の成り立ちや都内の治安などの話をもう一度聴きたい。そう思い立ち、オンライン講座とかやっていないかなと思って先生の氏名をググった。なんとFacebookにいきあたった。なんでもわかる世の中だ。ちょっと怖い気もするけれど。先生は麦わら帽子を被っていて、私の印象ではあまり笑わない人だったのに写真は笑顔だった。「かわいい」と思った。私が人に対して「

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手紙

お久しぶりです。約一年ぶりです。
仕事を辞めてしばらく泥のように眠る日々でした。口では辞めたいと常々言っていたものの、それなりに誇りを持っていました。結局色々なことが重なって耐えられずに退職しました。諦めの反動からか、しばらく動けませんでした。原因は色々考えられます。どう説明してもわざとわからないフリをして納得してくれなかったひとや自分の手柄にするために駒として扱ってくるひともいました。「ひと」と

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一瞬の思い出

一瞬の思い出

高校受験が終わると暇になった。それまで部活や受験に追われていた。中学3年生の短い春休みは時間にゆとりがある夢のような時期だった。井上靖の「しろばんば」を読んでみた。暇で本が読めるという状態は、いいもんだなと思った。他にやることもなかったので純文学と言われる作品をいくつか読んだ気がする。そのうちに夏目漱石の「こゝろ」を読んだ。暗い話だなと思った。進学した高校は校則がやたら厳しかった。廊下を歩いていた

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「頑張れ」のかわりを探している

「頑張れ」のかわりを探している

私はひとに「頑張れ」と言うのが適切であろう場面で「頑張れ」と言うことに抵抗があるので口ごもってしまう。ただ、自分が言われる分には気にならない。おそらく本心で他人に対して「頑張れ」「頑張ってください」と、ひとつも思っていないからだ。誰1人残らず現実で頑張っているのに、これ以上一体何を頑張れと言えるのだろう。だから代わりの言葉を探す。「体調に気をつけて」「元気でいてください」「ご自愛ください」「健康に

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ひみつ

ひみつ

自分の本名を変えて「◯◯子って呼んでね」と周囲に言っていた明るい女性は「40歳になるまで生きていないと思う」とはっきり言っていた。私は密かに100歳まで生きてやる、と思っていたので、その意味が当時よくわからなかった。

追いやられたような場所にあるアトリエは、隣の部屋でインスタレーションが随時行われており、生ゴミの臭いが漂ってくることもあった。私はよくそこで寝ていた。池の近くに喫煙所があり今はど

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白い背景のあのブログ

白い背景のあのブログ

私は引っ込み思案なので対人が苦手だと思っていたが、もしかしたら人のことが結構好きなのかもしれない。
だから誠実さに欠けるとムカつくし、世の中がちゃんとしてないと感じると、腹が立つのだ。一方的ではある。
基本的に人が好きだという驚くべき事実が、疲れやすさの原因のひとつなのではないか、と思ったのが発端でまとめきってない状態でいつものようにこうしてメモしているのだが、うまく言語化できていない気がする。ま

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ものごと

ものごと

もう少しクリアに物事を見てみたいと思うのだけれど、そもそもクリアってなんだろう。明瞭、明快。公正?公正は難しい。明日ひっくり返るかもしれない「正しいこと」は、手に追えない。いつも本当のことを知りたい。嘘と同じ数だけ真実があると思っている。人の数ほど。そう思うと興味深い。異文化の国に旅行するのも楽しそう。

ドキュメンタリー映画の好きなところは、必ず監督の主観が入ること。メッセージ。私は基本的にや

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「生産性」というやっすい言葉

「生産性」というやっすい言葉

「生産性」という言葉は馴染みがある。
少なくともその概念自体に直接触れていなくても、社会が示す指標みたいなものだと受け止めていた。ほとんど無自覚に。だから私は20代、「生産性がない」「創造性がない」自分に対して後ろめたさを持っていた。それらは何も出産の有無の問題だけではなくて、社会に対して何も生み出せていない、寄与していないという意味で。どこかで役立たず、無価値だと思っていた。振り返ると胸が痛く、

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声

気づいたら私は「声」で人のことを判断している。見た目だけで人を判断することはあまりない。なぜなら声を聴けば、だいたいどういう人なのかわかるから。
いつも感動するのは幼児の声で、泣いていようが笑っていようが、どんなことを話していても、ものすごく清々しく聴こえる。うまく言えないが舌足らずなその声はとても真っ当な感じがある。人間の赤ちゃん(しかも他人)を正直そんなにかわいいと思わない。他人の子供に向かっ

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味方

味方

明日から職場に行くのが嫌で嫌で仕方ない。ノートに罵詈雑言を書き殴らなくてはおさまらない。この状態は、キャパのない頭にどんどんどんどん怒りが溜まり無秩序のまま混乱している状態。明確な理由がわかっているからこそ辛い。気持ちが晴れない。夕方頃から遠出してショッピングモールに向かう。空いてきたコーヒーショップに入り、本を読む。気持ちが落ち着いてきたら罵詈雑言を書く殴る。書いたり記すことは、美辞麗句であろう

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不自由です

不自由です

結局今まで受けてきた教育や信じていた価値観はみんな出鱈目だった。出鱈目といったらなんだが、もう太刀打ちできない、効果がない。対処できない。もとい、最初からそうだったのだろう。ハナから問題だらけだった。日本は民主主義の国家らしいがよくよく考えると自由ではない。自由ではないと感じる。何が苦しかったのか、何を苦しめていたのか、何に苦しめられていたのか。
多分「こうなっているはずなのに」という理想と現実が

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合わない

合わない

どうやら自分は、自分に注意を向ければ向けるほど社会にも関心が向く構造をしているようだ。そもそも自分の構造なのか、もはや制度や政治が生活に介入しすぎているので起こっていることなのかはわからない。いずれにせよ「自分のことばかり考えている」からこそ起こる現象で、自分に思いを馳せることと社会に関心を向けることは完全なイコールではないけれど繋がってしまう。自分について一心に考えるのはそんなに悪いことではない

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曇天

曇天

全部の責任から逃れられるなら、楽になるのにと思う。昼間のことを引きずって行き場のない燻りみたいのを抱えている。
そもそも責任なんて、本来誰にもないのに。
よく目を凝らしてみると、どうしてゾッとするような言葉が平然と幅を利かせているのだろう。ものすごくいいことのように思い込まされている。
世間の言う、いいこと。
でもそういう言葉にポジティブな印象を持ったり勇気づけられる人の方が多いのだ。当たり前だ。

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