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信州くらしだより

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ツイート以上ブログ未満のエッセイです。汚い天声人語。
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#眠れない夜に

ヒリつく感覚

ヒリつく感覚

 アタシらはそんな感じのスリリングさを求めている節がある。

 ヤバいことがしたい。正月休みでのんびりのほほんと暮らしているとそう思ってくる。ヤバいねえ。

 とりあえず四日間寝て過ごした。

 朝10時に起床⇨ダラダラしながら起きる⇨朝飯が出てきて食う⇨昼飯が出てきて食べる⇨お昼寝⇨夕飯出てくる⇨寝る⇨最初に戻る

 そんな生活を繰り返した。ずっと望んでいた。お盆と年末のこの時間を楽しみに生きて

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スマホ黎明期を思い出した

スマホ黎明期を思い出した

 ふと、スマホ黎明期を思い出した。

 パラダイムシフトの真っ最中、未知の荒野を手探りで探索するあの感覚。

 「アプリって何?ソフトと違うの?」

 「こいつボタンが一個しかねえ」

 「そもそも普通のケータイで充分だろ」

 非スマートフォンをガラケーと呼ぶようになったのはいつだったっけ?

 たぶん“おサイフケータイ”とか、音楽プレーヤーになるケータイが登場したあたりか?

 海外から「日本

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バースデー

バースデー

 Birthday to me.

 ハッピーでもバッドでもないのでただのバースデー。別のアカウントとかでおめでとうと言ってくれた皆さん、ありがとう。別にいらないかもしれないけれど愛している。こういった方々や今これを読んでくれているあなた方がいるおかげで、散々だった今日分のハッピーは確保された。嫌なことだけの今日ではなくなった。嬉しいこともあるんだもん、まだ負けじゃないね。

 今日で28になって

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いつだってあのオレンジの光を探している

いつだってあのオレンジの光を探している

 私たちの行き着く場所はオレンジ色をしているのだと思う。行ったことも見たこともない景色だが、橙色の夕日を揺蕩う水面が照らし返しちらちらと光る。その水は湖なのか、海なのか、実在する場所なのかもわからないが、そんな光景に思い焦がれている。

 冒頭で"私たち"なんて馬鹿でかい主語を使ってしまったが、これはきっと海なし県に暮らし続ける私のくだらない執着なのかも知れない。というか絶対そう。

 不思議なも

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文化系行事とやる気の火加減

文化系行事とやる気の火加減

 学校という空間では"体育会系の行事"と"文化系の行事"で求められる適切な熱量が異なる。

 "体育会系の行事"は一生懸命取り組まないとカッコ悪いが、"文化系の行事"の行事は一生懸命取り組むとカッコ悪い。

 都会の学校のことは知らんが、少なくとも地方の学校ではそうだろう。けれどきっとたいして変わらない。じゃなきゃ合唱コンクールでリーダー格の女子が言う「ちょっと男子〜ちゃんと歌いなさいよ〜😠」っ

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捨てられた永○園の浮世絵カードはどこへ行ったの?

捨てられた永○園の浮世絵カードはどこへ行ったの?

 永谷○のお茶漬けを買うたびについてくる綺麗なカード。日本古来の色鮮やかな芸術、浮世絵がプリントされた小さなカード。

 葛飾北斎だっけ?歌川広重だっけ?どんな名画家の手によって描かれたかは知らないが、雄大な海の情景や、江戸で暮らす人々の力強い姿を見事に切り取った版画たち。それは8Kモニターにも描写できない”時代の空気”を落とし込んだ、かつての日本の栄えある姿の記録だ。

 国内外を問わず評価され

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