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大丈夫。君の物語を待っている人がいる。

――昨夜noteを開くと、嬉しい通知が来ていました。noterの笹塚心琴さんが僕の初書籍『Message』のブックレビュー記事を投稿してくれたのです。


人生は物語。
どうも横山黎です。

今回は「大丈夫。君の物語を待っている人がいる。」というテーマで話していこうと思います。


📚高学歴大学生たちの交流会

昨夜、僕は東京新宿で開催された大学生の交流会に参加してきました。東大に早稲田に一橋に……高学歴大学生たちが一堂に会して、ごはんを食べたり、お酒を飲んだりしながら、関係を深めたり、将来の話を語り合ったりしました。

僕は茨城大学に通う学生なんですが、友達のしゅんちゃんに誘われて参加することにしました。しゅんちゃんも同じく茨大の大学生なんですが、彼が今回の交流会の主催者であるズンと知り合いで、そのズンからお誘いを受けたそうです。で、僕も誘われることになったという流れです。

かくして、高学歴の会に地方大学生が混じる不思議な空間が生まれたわけですが、特別その境目を感じることはなく、終始みんなで盛り上がることができました。

ただ、やっぱり面白くて凄い人ばかりいて、怖気づいている自分がいました。ボストンの大学に通っていて夏休み中東京に帰省していたから参加しにきた人、ビジネスコンテストの勉強会終わりに参加した人、先日ドローンの資格を取った人……最高すぎます。そもそもズンはベトナム人の留学生で、将来は政治家になると豪語している面白い人。主催者が面白い人なんだから、その周りには同じように面白い人が集まるものです。



そんなこんなでたくさんの刺激をもらったわけですが、さっきも触れたように怖気づいている自分がいて、自分を発信することに抵抗を感じている自分がいました。もちろん自己紹介のときに「作家やってます」とは言っていたけれど、どうしても負い目を感じてしまう。自分の作品に自信を持てなくなって、本を紹介はするも、いつものように一押しすることができませんでした。結局、手売りの収穫はゼロ。

もちろん手売りすることが今回の目的じゃないし、つながりの輪を広げられたし認知を広めることができたからいいんだけれど、それでも自分で自分を低く見積もる感覚を無視することはできませんでした。

でもね、同じく昨日の夜、とても嬉しい出来事があったんです。僕の物語を受け止めてくれた人がいたんです。


📚小説『Message』のレビュー記事

昨夜noteを開くと、嬉しい通知が来ていました。noterの笹塚心琴さんが僕の初書籍『Message』のブックレビュー記事を投稿してくれたのです。

小説『Message』は成人の日の話。成人の日の夜、ひとりの青年が歩道橋の階段から転落死しました。彼は死に際に「110」という血文字を遺します。そのダイイングメッセージは何を表しているのか、最後の1行で全ての謎が明らかになるヒューマンミステリーです。

笹塚さんとは以前文学フリマでお会いしました。僕のブースに来て小説『Message』を買ってくれたんですが、読んでくださったようで、そのうえレビュー記事まで書いてくれました。

記事のなかには嬉しい言葉が並んでいました。引用させていただきますね。

なぜその青年は「110」というダイイングメッセージを遺したのか。その意味がほどかれた瞬間ラストに、私は落涙していました。ぜひこの感覚を、多くの人に味わってほしいです。

小説『Message』を読んでくれた人のなかには、「泣いた」という感想をくれます。その度に、それくらい心を動かす物語を綴ることができたんだと、書いてよかったなと喜びに包まれるんですよね。作家冥利に尽きます。

笹塚さんにもちゃんと心にメッセージを届けることができたみたいでよかったです。作家としての自分にいささか引け目を感じていた昨夜だからこそ、余計に胸に来るものがありました。



📚君の物語を待っている人がいる

小説『Message』は僕の地元、東京都北区を舞台にしていて、事件現場となる歩道橋にもモデルがあります。なんなら、僕の実家のすぐ近くにあります。小学生の頃は、毎日その歩道橋を渡って学校に通っていました。そのせいか、その歩道橋からの景色が好きで、一時期SNSのアイコンにもしていました。近くに横断歩道があるからそれを渡ればいいのに、わざわざ歩道橋を使いたくなるんですよね。

昨夜も、実家に帰る際に、例のごとく歩道橋を使ったんですが、ふと思い立って、僕のパートナーに電話をしてみました。東京へ行く前にも会っていたんですが、別れ際、パートナーの心の状態が不安定だったんで心配して電話してみようと思い至ったんです。今思えば、僕も僕で不安定だったのかもしれませんが。

すぐに電話に出てくれました。きくと、驚いたことに、ちょうど僕のうた集『夜明けのうた』を読んでいたそうです。タイミングもタイミングだから、ちょっと泣きそうになりました。



台風のせいで夜空は雲で覆われていて、歩道橋からの景色は良いとはいえなかったけど、確かに僕の心には光が差し込んでいました。

雨が降り出した頃に僕は電話を切って、自宅へと急ぎました。これから雨が酷くなると予感しましたが、僕は僕を慰めるように、未来に希望を託すように、心のなかで誓いを立てました。


大丈夫。

君の物語を待っている人がいる。


だから、

これからもためらわずに物語ろう。

そして、届けにいこう。


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