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寄り添い方がわからない
実はその人がとても悲しい思いをしていたとか、
つらい状況にあったということが、
後々になってわかることが多々ある。
もう大丈夫だからとか、
今はもう大丈夫だからと言ってくれても、
「大丈夫じゃなかった時」が絶対にあって、
でもこちらにそのつらさがわからないように接してくれていたんだと思うと、
自分は何をしているんだろうと思う。
大丈夫じゃない状況だっただろうに、
平気そうに見せてくれていたこと
【創作小説】アイスを食べたいと私を押し倒したあの子は、まだ家系ラーメンスープを飲み干したことがない
茹だるような夏の日。
その日は午前に補講があって、帰りしな、昼ご飯として私はあの子と家系ラーメンを食べた。濃くてどろっとしたスープを私は全部飲み干したけど、あの子は飲み干すどころか麺も半分以上残していた。
そのままうちに来ると言うもんだからあげてやったら、玄関に入るなり私は押し倒された。
「アイス食べたい」
「食べればいいじゃん」
「……一緒に食べようってのに」
あの子はそう言うと私の唇に