レモン海🍋

主に日記や記憶を書きます。 たまに小説も書きたいです。

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最近の記事

寄り添い方がわからない

実はその人がとても悲しい思いをしていたとか、 つらい状況にあったということが、 後々になってわかることが多々ある。 もう大丈夫だからとか、 今はもう大丈夫だからと言ってくれても、 「大丈夫じゃなかった時」が絶対にあって、 でもこちらにそのつらさがわからないように接してくれていたんだと思うと、 自分は何をしているんだろうと思う。 大丈夫じゃない状況だっただろうに、 平気そうに見せてくれていたことを思い知って、 自分が情けなくなる。無力。 つらいときも何もできないし、 つら

    • 麦茶

      幼い頃、麦茶は夏になったら勝手に冷蔵庫に出てくるんだと思っていた。 公園から帰ってきたあと、気づいたら手元にある冷たい麦茶。 実際には祖母が作ってある麦茶を手早くいれてくれていただけだが、 自分にとっては夏にだけ現れる魔法だった。 あれから20年。社会人。 今日初めて自分で水出しの麦茶を作った。 風呂上がりに全裸で飲んだ。 キンキンの夏の味がした。 品性のない大人になった自分にとうに魔法は効くはずがないし、麦茶は自分で作らなければいけないことを知ってしまったけど、

      • 午前4時のチーズ

        たとえば何となく眠れないまま夜中とも早朝とも言い切れない午前4時を迎えてしまったとき。 つい、何かを食べてしまう。 グミや飴をつまむ程度の時もあれば、割とがっつり白米を二杯程度行ってしまうときもある。 健康的にはあまりよろしくないのでなるべくやめようと思っているが、 脳が正常に働いていない時間帯ということもあり手が止められない。 空腹なわけではない。 胃に何かが入った、という安心感が欲しいのだ。 「眠れない時に何かを食べると安心できる」と脳が思い込んでいる。 思い出したこ

        • 叶姉妹

          血の繋がった姉妹ではなく、 ユニットだということを初めて知った。 いい意味で、すごく裏切られた。 心の底からいい意味で。 物心ついた頃からテレビの中に叶姉妹さまがいらっしゃることを認識して、20数年。 ファビュラスな彼女たちのことを、血の繋がった姉妹だと思っていた。 今日この日まで、なんの疑いもなく血の繋がった姉妹だと思って生きてこられたことをとても幸せに思う。 本当の姉妹でないと知って、がっかりなどはしなかった。 それどころか、ユニットとして「姉妹」を貫き通している

        寄り添い方がわからない

          【創作小説】カルボナーラに贈る卵

          「だって寂しかったんだもん」 いつか君と観たラブストーリー。 主人公の男が浮気をされて、女に弁明されるシーンとまったく同じシチュエーションで、全く同じセリフを聞きながら、自分が同じ立場になるとはなあ、とぼんやり思っていた。 寂しかったのだろうがなんだろうが、すでに違う男を知った君。 毛布にくるまって、ぽとぽとと涙と、カルボナーラソースを零す君。 シーツは涙と、クリーム色の液体を受け止める。 僕が大好きだった君の髪ーー君のパスタは、どこぞの男の手によってカルボナーラ

          【創作小説】カルボナーラに贈る卵

          【創作小説】アイスを食べたいと私を押し倒したあの子は、まだ家系ラーメンスープを飲み干したことがない

          茹だるような夏の日。 その日は午前に補講があって、帰りしな、昼ご飯として私はあの子と家系ラーメンを食べた。濃くてどろっとしたスープを私は全部飲み干したけど、あの子は飲み干すどころか麺も半分以上残していた。 そのままうちに来ると言うもんだからあげてやったら、玄関に入るなり私は押し倒された。 「アイス食べたい」 「食べればいいじゃん」 「……一緒に食べようってのに」 あの子はそう言うと私の唇に自分のそれを押し当ててきた。舌先で口内をまさぐられ、歯列をなぞられる。あの子の吐

          【創作小説】アイスを食べたいと私を押し倒したあの子は、まだ家系ラーメンスープを飲み干したことがない

          枕の有無と人格形成についての考察

          幼い頃から、枕があると眠れなかった。 なんだか首が浮いてる感じが落ち着かなくて、 平たいマットの上で毛布を頰の下に巻き込ませて包まるようにして眠るのが昔から好きだった。 これまでの人生の中でも家族に何度か枕があることの良さを説かれてきたが、その度に頑なに拒否してきた。 たまに受け入れてみて枕アリの生活にシフトしようと試みたこともあるが、 やっぱりダメだった。 一般的に必要とされているものを必要と素直に思うことができない曲がった性格は、この「幼い頃から枕があると眠れなかった」

          枕の有無と人格形成についての考察

          【創作童話】バレリアン

          その花がひらけばもっともっと「幸福」になれるのだと、 かあさんはいっていました。 わたしがくらす小さな国には、それはそれは大きな大きな木があります。 木の幹は天へ天へ、空にすいこまれていくようにのびていて、わたしの身長では木の先がどうなっているのか見えないほどです。 幹はどこまでもどこまでも、とおくへつづいているように思えました。 わたしたち国民は、この大きな大きな木を大切に大切にしていました。 木を守るみたいに、木をぐるっとかこむようにみんな家をたてて、いつでも大きな

          【創作童話】バレリアン

          ホストとカラザの呪い

          事あるごとに未だにその存在を思い出す、 学生時代のバイト先にいた人について書こうと思う。 学生当時、居酒屋でバイトをしていたとき、 夕勤の私と入れ替わりで入ってくる夜勤の I井さんという人がいた。 I井さんは普段は歌舞伎町でホストとして働いていて、 ホスト業がお休みの時は夜勤で居酒屋バイト、という生活を送っている人だった。 バンド活動もしていたと記憶している。 ちなみにI井さんには認知していない子供がいたが、 それはまた別の話。 23時頃であがる私と入れ替わりでキッチ

          ホストとカラザの呪い

          回答用紙に「断層」を書かなかった日

          2月1日。 中学受験をしたこの日のことは、 毎年なんとなく心のどこかで引っかかっている。 十数年前の、受験当日。 寒空の下、ぞろぞろと緊張した面持ちの子供が学校に入っていく。 今考えるとその光景はなんとも異様な雰囲気を放っている。 早朝だというのに、受験校の前で塾長が応援に駆けつけてくれていた。 (K井先生といい、この恩師のことを私は絶対忘れてはいけないのだが、それはまた別の機会に書かせていただくとする) 頑張れよ!と喝入れをしてもらって、 私も番号をつけられた子供達

          回答用紙に「断層」を書かなかった日

          初めまして、久しぶり。

          初投稿。 と言いつつ、アカウント自体は実は半年前からあった。 アカウント登録したこと自体はずっと頭の片隅にあって、 投稿しなきゃ、でも何を?と思い続けて、 無視し続けて、 気づけば半年も経ってしまっていたらしい。 さっき久しぶりにログインしたら、 noteが「半年記念」的なバッジをくれた。 クリエイティブっぽくかっこいい日々を書きたいと思って、 作るだけ作って半年放置したアカウント。 ごめんアカウント。 久しぶり。 何もしてないのにバッジなんて大層なものもらってご

          初めまして、久しぶり。