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映画レビュー【映画の中の人生】

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悩み事だらけの私は、映画で描かれる人々の生き方を観て、励まされ、救われ、生きる術を学んできました。そして、わずか2時間前後のストーリーに凝縮されたキャラクターたちの人生から、本当…
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#アクション

トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023)

トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023)

新たなトランスフォーマーたちが大活躍
パワーアップしたアクションシーンが楽しい!

さまざまなテクノロジー機器にトランスフォーム(変形)できるロボット生命体“トランスフォーマー”の戦いを描く、大人気アクションエンターテイメント映画シリーズ7作目。

それまでの作品では、車にトランスフォームするロボット戦士“オートボット”の活躍が描かれていましたが、本作では、ロボットからゴリラやチーターなどの動物に

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レヴェナント: 蘇えりし者(2015)

レヴェナント: 蘇えりし者(2015)

アメリカ西部開拓時代に実在したハンター、ヒュー・グラスの半生を描いた小説『蘇った亡霊:ある復讐の物語』が2015年に映画化されました。

『バベル』('06年)、『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(’14年)のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督が、米アカデミー賞で監督賞を受賞。

そして、主人公のハンター、グラスを演じたレオナルド・ディカプリオがノミネート5度目にして、念

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M:I-2(2000)

M:I-2(2000)

タフなのに官能的なイーサン・ハントのミッション
ジョン・ウーマジックに彩られた、新生『スパイ大作戦』

本作は2000年夏の注目作として華々しく公開されました。

1960年代の人気テレビシリーズ『スパイ大作戦』を人気スター、トム・クルーズ主演で映画化し、話題を呼んだ1作目『ミッション:インポッシブル』(’96年)にも並々ならぬプレッシャーがあったに違いありませんが、その大成功を受けて製作された第

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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022)

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022)

メタバースで知る、今の人生の大切さ
カオスなのになぜか泣ける異色のSFアクション映画

今年2023年度の米アカデミー賞で作品賞受賞! ほかにも監督賞や主演女優賞など計7部門でオスカーを獲得。また、世界各国の賞レースを席巻し、300以上の賞を受賞(2023年6月現在)、全世界興収も1億ドルを突破するなど、驚異的な成功を収めている映画です。

でも、アカデミー賞作品賞は「マジメな映画」という固定概念

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シャザム(2019)

シャザム(2019)

大人が子どもの役を大熱演! 
子ども目線の、ダサかっこいいニュースーパーヒーロー

子どもがスーパーパワーを身につけたら? 見た目は“オトナ”、中身は“コドモ”のスーパーヒーロー、シャザムは、子どもらしい、悪ノリ全開の楽しいアクションコメディです。

この孤独な悪ガキ、ビリーが、魔術師の後継者に選ばれ、シャザムになることに。「シャザム」と叫ぶと、ムキムキボディーのシャザムに変身! 最初は戸惑いなが

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アンタッチャブル(1987)

アンタッチャブル(1987)

ハラハラドキドキしっぱなし!
とにかくカッコいい! 傑作ギャング映画

1920~30年代初期のシカゴを舞台に、強大な勢力を誇ったマフィアのボス、アル・カポネと、彼を逮捕しようとする捜査官たちとの壮絶な攻防を、ブライアン・デ・パルマ監督が1987年に映画化しました。

デ・パルマ監督は、スティーブン・キング原作の超常ホラー『キャリー』(’76年)、ヒッチコック監督の『サイコ』にオマージュを捧げたエ

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トップガン マーヴェリック(2022)

トップガン マーヴェリック(2022)

チャレンジャー、トム・クルーズに拍手を贈りたい!
『トップガン』が観たかった人々を納得させる会心作

若かりしトム・クルーズがカリスマ的な魅力を放ち、大ヒットを記録したアクション映画『トップガン』(’86年)の36年ぶりの続編と聞き、「なぜ今さら? トム、大丈夫?」と思った方は私だけではないと思います。

ところが、ふたを開けてみれば、公開から3ヶ月時点での興行収入が日本では120億円を突破、本国

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ジュラシック・パークIII(2001)

ジュラシック・パークIII(2001)

スピルバーグからジョー・ジョンストン監督へ
ノンストップアクションとほのぼの感が楽しい第3弾

遺伝子操作で再生された恐竜と人間との闘いを、最先端の視覚効果技術で実現させ、大ヒットを記録した娯楽大作『ジュラシック・パーク』。1993年にスティーブン・スピルバーグ監督が手掛けた1作目から、実に29年となる今年2022年にはシリーズ6作目が公開される大人気シリーズです。

本作は1作目から8年後に公開

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トイ・ストーリー3(2010)

トイ・ストーリー3(2010)

満を持して登場したシリーズ第3弾
子どもを思うオモチャたちの健気な姿に感動!

今や人気ジャンルとして、映画界にとって絶対的な存在となったフルCG長編アニメーションですが、そのルーツは1995年、ピクサースタジオが製作した『トイ・ストーリー』(’95年)から始まりました。

それから15年後に登場した本作を観て、他のスタジオが続々と参入し、次々にフルCG長編アニメが作られるなか、映像革命を成し遂げ

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LOVERS(2004)

LOVERS(2004)

壮大なスケールで展開する妖しくも美しい愛憎劇
中国の名匠が華麗に演出した武侠アクション大作

東洋美を極めた背景と大胆に誇張されたワイヤーアクション、人々の策略が複雑に交錯するストーリー展開が話題を呼んだ『HERO』(2002)の成功を受けて、チャン・イーモウ監督による武侠アクション大作第2弾が製作されました。

遊郭での小妹の鮮やかな舞により、美しく大胆なアクションが幕を開け、逃亡中の竹林ではさ

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レプリカント(2001)

レプリカント(2001)

アクション俳優ジャン=クロード・ヴァンダムが熱演
レプリカントの成長を追ったSFアクション

ローランド・エメリッヒ監督のSFアクション『ユニバーサル・ソルジャー』(’92年)、大ヒットを記録したタイムトラベルSFアクション『タイムコップ』(’94年)など、1990年~2000年代にかけて、肉体派アクション俳優として数々のアクション映画で活躍したジャン=クロード・ヴァン・ダム。
本作は、ジャン=ク

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バレットモンク(2003)

バレットモンク(2003)

ハリウッド映画界で奮闘するチョウ・ユンファが
三枚目の弾丸坊主(バレットモンク)に挑む

公開時、〈弾丸坊主〉という宣伝コピーには笑ってしまいましたが、『バレットモンク』とは実際にそういう意味なのだから仕方がありません。

弾丸さえ避ける無敵の力を持つ、主人公のチベット僧に扮するのは、香港ノワール映画『男たちの挽歌』シリーズ(’86~’89年)に主演し、香港映画界のトップスターとなったチョウ・ユン

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ストレイ・ドッグ(2019)

ストレイ・ドッグ(2019)

主人公は犯罪都市ロサンゼルスの闇の中で、まさにストレイ・ドッグ(野良犬)のようにさまよう女刑事エリン。

ハリウッドきっての美貌を誇る女優ニコール・キッドマンが、顔に特殊メイクを施して、身も心も荒みきった孤独なエリンを熱演しています。

【ストーリー】
陽光まぶしいロサンゼルス。車の中で目覚めたエリン・ベル刑事(ニコール・キッドマン)は気だるそうに犯罪現場へ向かいます。うつぶせになった男の死体を一

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スパイダーマン(2002)

スパイダーマン(2002)

B級映画でならしたサム・ライミ節がうなる
悩めるヒーロー、スパイダーマンに共感

「観客が観たいものなんて分からない。自分が観たいものを作るだけさ」とは、あるハリウッド映画のヒットメーカー製作者の言葉です。

マーベル・コミックスより刊行されてから実に40年を経た2002年、ようやく実写版での映画化にこぎ着けた『スパイダーマン』でも、「『スパイダーマン』は僕のヒーロー」と言うサム・ライミ監督が密か

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