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意思決定基準たち

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仕事や生活をより充実したものにできる、あるいはより効率・効果を高められる、そんな「意思決定基準」を日々打ち立て、あるいは改善していく。
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#ドラッカー

「満場一致に注意せよ」

「満場一致に注意せよ」

ドラッカーの『経営者の条件』に、
GM(General Motors)で長らく社長を
務めたアルフレッド・スローンが
用いていた意思決定基準の話が出て来る。

毎週日曜の朝に参加している読書勉強会で
『プロフェッショナルの条件』を
読み進めているが、この本はドラッカーの
過去の著作の「いいとこどり」なので、
『経営者の条件』からも多くの引用が
なされていて、先週は丁度その箇所に
あたった。
小見出

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知識労働者の生産性を高めるには

知識労働者の生産性を高めるには

今年から読書会で読み進めている
ドラッカーの名著のうちの一冊、
『プロフェッショナルの条件』。

毎週、数ページずつ、滋養たっぷりの
中身をじっくり噛むように味わいながら
読んでいる。

先週から、「生産性をいかに高めるか」
というタイトルの章に突入。
企業・組織の生産性、個人の生産性に
関する彼の論説を輪読し、その内容に
ついて参加者がああでもないこうでも
ないと意見を述べ合っている。

前回と

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何をもって憶えられたいか?

何をもって憶えられたいか?

気鋭のドラッカー研究者である、
ものつくり大学教授の井坂康志さんが
書かれた、
『ドラッカー・フォー・サバイバル』
という本がある。

読みたての頃に、感想のようなものを
書いたのがこちらだ。

この本を使い、著者ご本人もお招きして、
毎月読書会が開かれている。
なかなかタイミングが合わないことも
多いのだが、昨晩は久々に顔を出すことが
叶った。

そのテーマが、タイトルに掲げた
「何をもって憶え

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肉体労働、知識労働、感情労働

肉体労働、知識労働、感情労働

毎週日曜日の朝に参加している
読書勉強会で、ドラッカーの
『プロフェッショナルの条件』を
読み進めている。

「知識労働者」という言葉を
ドラッカーはよく使うのであるが、
これはもちろん「肉体労働者」と
対比される概念。
「頭脳労働者」と、意味合いとしては
同じと考えて良いだろう。

昔は、労働と言えば肉体労働を指す
のが一般的。
それが、時代の変遷とともに、
肉体を直接さほどに動かすことなく、

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失敗の寛容度を上げよう!

失敗の寛容度を上げよう!

昨日は、Next Society Forum(NSF)という
イベントに半日ほど入りびたっていた。

このイベントは、ドラッカー学会が
主催する、年に一度のお祭り。
大変魅力的な講演の数々が
全て無料で聴けてしまうという、
非常に太っ腹な企画。

本当ならば午前中から聴きたかったところ
だが、残念ながら所用があり断念。
午後のセッションからはずっとPCの前に
かじりついていた。

午後一のセッショ

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「ただの音波」とコミュニケーション

「ただの音波」とコミュニケーション

ぶつぶつと独り言を言う人がいる。
兄弟姉妹のいない一人っ子や、
独り暮らしの長い人に、
比較的独り言を言う人が多い、
そんな傾向が感じられる。

独り言を言われると、ドキッとしてしまう。
それが、ため息交じりだったり、
何となく不快な雰囲気をまとっていると
なおさらである。
自分が悪くなくても、何か自分のせいで
不快な思いをさせてしまっただろうか?
と要らぬ気遣いをしたりすることも。

独り言は、

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まずは棄てよう!

まずは棄てよう!

興奮冷めやらない。
オンラインとリアルとでは、
やはり受け取ることのできる
情報量が違いすぎる。
それをヒシヒシと感じた今日の午後。

渋谷QWS(キューズ)で行われた、
「知の温泉」企画。
「渋澤ドラッカー研究会」の
リアルイベントに参加させてもらった
率直な感想である。

2年越しで初のリアル対面となった
ドラッカー研究者の井坂康志さんを
始め、主催側も、参加者側も、みな
素晴らしい方々ばかり

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予期せぬ成功

予期せぬ成功

なぜだかわからないけど、お客さんに喜んでもらえたことはなかったか?

通称「ドラサバ」と呼んでいる、
井坂康志さんの本をパラパラとめくった
折に見つけた、今日の問い。

ドラッカーは「問い」の人であった。
本質を鋭く突く「問い」。
これを脳に投入すると、自ずから良質の
思考をめぐらすことにつながり、
何らかのヒントが得られることが多い。

お客さんが喜んでくれた。
しかしその理由が分からない。

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PDCA、DCAP、OODA

PDCA、DCAP、OODA

こうして並べてみると、
なんだか呪文のようだ。
仕事の基本のうちの一つとして、
良く取り上げられることの多い
PDCA。
言わずと知れた、
Plan(=計画)
Do(=実行)
Check(=確認)
Action(=改善)
の頭文字をとったものである。

PDCAはもう古い、
いきなりPlan(=計画)から入るのは
このVUCAの時代に逆行している!
なんてことを言われる向きも多く、
私自身もPDC

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『もしドラ』が売れたのは、著者の執念の賜物?

『もしドラ』が売れたのは、著者の執念の賜物?

200万部以上売れた『もしドラ』。
作者は岩崎夏海さん。
2009年12月3日発売なので、既に
11年以上経っている。
改めて、月日の過ぎる速さに驚く
ばかりだ。

知人に勧められ、

こちらの本を入手し、読み始めたら
ページを繰る手が止まらず、アッと
いう間に読み終えた。

売れるべくして売れた。
その、「売れるべく」の部分が、
赤裸々につづられている。
どういう経緯で、この本の
コンセプトにた

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『経営者の条件』に学ぶセルフマネジメントのエッセンス

『経営者の条件』に学ぶセルフマネジメントのエッセンス

ドラッカーの名著、『経営者の条件』。
この本には、セルフマネジメントの要諦が
書かれている。

対象とする主な読者層は、企業経営者
なのだろうが、ビジネスパーソンなら
誰もが学ぶべき叡智が詰まっており、
企業経営者だけに読ませておくのは、
とても勿体ない。
人は誰しも、自分の人生の経営者である
以上、セルフマネジメントを学んでおく
に越したことはないのである。

ドラッカーの日本における分身、

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Toxic leadership

Toxic leadership

先週に引き続き、世界的な
リーダーシップ論の権威、
Jean Lipman-Blumen先生の
Zoom経由の講義を拝聴。

先週は、Connective Leadership論の
取っ掛かりの話。
それを受けて、今週は先週のおさらい
とその続き、そして標題にもある
Toxic Leadershipに関してのレクチャー
であった。
「Toxic」と「Leadership」。
普通は一緒に並べること

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危機の「機」は、機会の「機」

危機の「機」は、機会の「機」

ここのところ毎週末にありがたく
聴講している、Jean Lipman-Blumen
女史の講義。
4回シリーズの3回目が本日行われ、
Crisis=危機と、Connective Leadership
についての話を伺った。

最初に聴講した直後のnoteはこちら。

昨日、自分のnote記事がキーワード
検索で1位表示を取っていて驚いた件
と題して、非常にニッチなワードで
note記事を書くと、思

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マネジメントからリーダーシップへ

マネジメントからリーダーシップへ

明朝、リーダーシップ論の世界的権威
である、クレアモント大学院大学・
ドラッカースクールの
Jean Lipman-Blumen 女史による
オンライン講義を拝聴する予定だ。
4回シリーズの4回目。
その中で散々語られてきたのが、この
不確実性の時代におけるリーダーシップ
の重要性だ。
勇気を奮って、リスクを取って、
まだ誰も通ったことのない道をも
進んでいく。

リーダーシップとよく対比される

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